この夏のこともどうせ忘れる の商品レビュー
どのお話も、たまらなく好きでしたが、特に『空と窒息』が好きでした。 日本の、高校生の夏。じっとりとした感じがなんとも言えず愛おしかったです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「青春小説」とされているけど、少し違う気がする。かといって恋愛小説でも、ミステリー小説でも、ホラー小説でもない。不思議な短編集。 登場人物は、みんな何か抱えていて、夏がそれを解放してくれるような、悪い方向に助長するような・・・。かといって読後感が悪いわけでもない。 一番のお気に入りは、「生き残り」。 以下ネタバレを含むが、野球部の虐待的しごきといじめにも耐えた「篠くん」を高校生活最後の期間限定の彼氏に選んだ「梨奈」。ところが、篠くんは継父に虐待されていた。それへの同情もあって篠くんを本気で好きになる梨奈。だが、実は本人が気づいていないだけで、梨奈もシングルマザーの母親にネグレクトされてる。そんな二人が結ばれて、夏の最後に逃避行をしようと試みる。二人には幸せになってほしいが、梨奈は「この夏が終わっても、私はまだ生きられるのかしら」と思う。このラストで、切ないというか、うすら寒さを覚えるというか、何とも言えない気持ちになった。
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人と人、ふたりの間の関係に重きを置いた短編集 ストーリーや具体的なものよりも空気感、雰囲気を描いてる 合う人にはたまらないのかもと思うけど、私にはあまりハマらなかったかなぁ…
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深沢仁『この夏のこともどうせ忘れる』 2019年 ポプラ文庫ピュアフル タイトルにひかれて購入。初読み作家さんでした。 5編からなる短編集。 どれもが高校生の夏の物語を描いています。 ポプラ文庫ピュアフルだし、タイトルや高校生、夏といったキーワードからキラキラした青春や煌めき...
深沢仁『この夏のこともどうせ忘れる』 2019年 ポプラ文庫ピュアフル タイトルにひかれて購入。初読み作家さんでした。 5編からなる短編集。 どれもが高校生の夏の物語を描いています。 ポプラ文庫ピュアフルだし、タイトルや高校生、夏といったキーワードからキラキラした青春や煌めき、そして葛藤みたいなものを勝手にイメージしてましたがかなり違っていました。 悩みや人とのつながり、家族、人として生きるみたいなテーマがつまった短編集でした。 ちょっと重めのテーマだったりもするけれど、いい意味でとても考えさせられたりもするお話でした。 思春期って本当に色んな悩みを抱えているけど、高校生たちが抱えるには大きすぎる悩みだったり。 個人的には「生き残り」が一番心に響いたかな。 どれもがビジュアライズされ、とても湿度を感じる物語たちでした。 #深沢仁 #この夏のこともどうせ忘れる #ポプラ文庫ピュアフル #読了
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あまりの青さに眩暈がしそうだった。 今この瞬間がどれだけ辛くても苦しくても悲しくても、時間が経てばどうせ忘れるのが人間だと思っている。 だけど完全に忘れ去ることなんてできない。 ある瞬間にふと思い出される記憶もあるに違いない。 この作品に書かれた物語は、きっとそういう類いのものな...
あまりの青さに眩暈がしそうだった。 今この瞬間がどれだけ辛くても苦しくても悲しくても、時間が経てばどうせ忘れるのが人間だと思っている。 だけど完全に忘れ去ることなんてできない。 ある瞬間にふと思い出される記憶もあるに違いない。 この作品に書かれた物語は、きっとそういう類いのものなんだろう。 二人で体験したひと夏の出来事を切り取った短編集。 特に『生き残り』が鮮烈で、めちゃくちゃ泣いてしまった。
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本当に良かった。 すごく高校生のうちに読んでおくべきだと思った。 すごく静かなお話なのに、こんなに全ての話が記憶に残るし、何回でも読みたくなる。 短編集これまでそんなに読まなかったけど、これはすごくいい みんなに読んでほしい本です。
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青春小説やっぱり好きだなと思った。 切なくてチクリと胸を刺されるような感情になった。 特に「生き残り」が好きだった。
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確かに忘れるかもしれない。でも面白かった。リアリティとミステリの配分が心地よかった。危うさに対してドライでありながらも、誰かがいてくれるのは幸福だ。この夏、ちょっと何かに巻き込まれてみたくなる。
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短編あまり好きではないのですが…どーしてもその先が気になっちゃっう。 どの話もとても面白くて あと何ページで終わっちゃうって思いながら読むくらい。 ほんとに短編ってもどかしい(いい意味で) もっと続きが読みたい! それが短編のよいとこなのかな… ちょっと冷めてて、でもまだ知らな...
短編あまり好きではないのですが…どーしてもその先が気になっちゃっう。 どの話もとても面白くて あと何ページで終わっちゃうって思いながら読むくらい。 ほんとに短編ってもどかしい(いい意味で) もっと続きが読みたい! それが短編のよいとこなのかな… ちょっと冷めてて、でもまだ知らない事もたくさんあってこれからだって感じが高校生のころあったなぁって何となくおもいだしました。 読む世代によって感想が変わるでしょうね。 また読みたいなって思う作品でした。
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タイトルが秀逸で高校生のひと夏の思い出をテーマにした短編集。どうせすぐ忘れる…これは誰目線の言葉なのか?親、兄弟、友人、世間?本当にどうせすぐ忘れるのだろうか?一生忘れない、きっと忘れない大切な事だらけなのではないだろうか? 自分が高校生の時に読めばまた感想は全く違ったことだろう...
タイトルが秀逸で高校生のひと夏の思い出をテーマにした短編集。どうせすぐ忘れる…これは誰目線の言葉なのか?親、兄弟、友人、世間?本当にどうせすぐ忘れるのだろうか?一生忘れない、きっと忘れない大切な事だらけなのではないだろうか? 自分が高校生の時に読めばまた感想は全く違ったことだろう。
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