特攻隊の〈故郷〉 の商品レビュー
鹿児島が特攻の地として知られているが、散っていった隊員たちが軍人として学んでいた「故郷」は茨城県に多く存在していた。若い兵士たちの日記や手紙などから当時の茨城の軍事施設や周辺の街などの様子、兵士たちの生活を探る。
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元陸軍の特攻隊員だった祖父の軌跡を辿って読了。 特攻に行くまでの少年達がどのように歩んだのか、どんな暮らしや訓練をしていたかや、時代背景が詳しく分かって良かった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
私は土浦市で生まれ育ちました。 子どもの頃、折に触れ、両親や親せき、学校の先生から予科練の話を聞かされて育ちました。大人の人たちは、「予科練の歌」をよく歌っていたので、私も、歌詞を見ないでもう耐えるほどです。 本書は、たまたま検索か何かでたどり着いて知りました。 子どもの頃に聞いていた予科練の少年は、おじさん達からするとあこがれの存在だった印象です。阿見の予科練記念館には子どものころ何度か足を運んだことがあります。小学校高学年ぐらいになると、おじさん達の話の印象とかなり違い、まだ母親が恋しい年代のお兄さんたちが壮絶な体験をしたのだ、と現実的なことがわかるようになってきました。 大人になった今、このような資料を、多くの日本人に読んでもらいたいと思っています。自衛隊の航空ショーや基地のお祭りは華やかですが、戦時中の歴史もぜひ知って頂きたいと思います。 月明りで母親に書いた手紙が、阿見に展示されています。何十年経っても、あの手紙を思い出すと、胸がキュンとします。 このような資料は、全国各地にあることでしょう。たった3世代前の先人たちの足跡です。どのように感じるかは人それぞれでしょうけれど、葬ってはいけない足跡だと思います。
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太平洋戦争を扱った書籍のコーナーで目に留まった一冊。 終戦から今年で75年。戦争を過去のものにしてはいけないと言う気持ちからなのか、その本屋には通年で太平洋戦争のコーナーがある。 今作は昨年夏に発売されたらしい。エピローグにもあるが、作者はやはり戦争を風化させないように今作を書い...
太平洋戦争を扱った書籍のコーナーで目に留まった一冊。 終戦から今年で75年。戦争を過去のものにしてはいけないと言う気持ちからなのか、その本屋には通年で太平洋戦争のコーナーがある。 今作は昨年夏に発売されたらしい。エピローグにもあるが、作者はやはり戦争を風化させないように今作を書いたようだが、本の裏書にあるような「若者たちはなぜ特攻隊員」になったのか?と言うことに迫ると言うより、特攻隊の成り立ちのようなものを、過去の文書からただ並べた印象がぬぐえない。 まさしく「特攻隊の故郷」で生まれ育った自分は、幾度となく阿見の予科練記念館や筑波海軍航空記念館に足を運んだが、そこで展示されていることは、ほとんど書かれていない。戦争を知らない年代の自分にも、何故ただ空を飛ぶことに憧れた青年たちが、選択の自由もなく死ななければならなかったのか?本当の責任は誰にあるのか?真実が知りたい。 特攻隊員で存命の方は、高齢の上、生き残ったことに後ろめたさを感じ、語ることがないと言う。だったら、誰が真実を語るのか?そして、誰が真実を未来につなげていくのか? 今の私たちの平和な日常の為に、本当に彼らの犠牲は必要だったのか? ただ、ただそれが知りたい。すでに公表されていることの羅列はいらない。
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特攻隊について、過度に顕彰したりするわけでもなく、反対に過度に批判するわけでもなく、実証的に論証されていく名著だと思う。かれらが過ごした生活の実態を学び取ることができるので、とても重要な本だと思う。とりあえず読めばいいと思うよ。
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