外来種は本当に悪者か? の商品レビュー
日本でお馴染みのクズやイタドリが英米で大繁殖していると聞くと、笑い事ではないが少し笑ってしまう。「ツツジの文化史」で読んだポンティクムについての記述もあった。 外来種が在来種を駆逐するというよりかは、人間が環境を汚染→在来種が減少→外来種の繁殖というパターンが多いように思える。
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昨日、ドイツが2重国籍を認めることとなったのニュースを見ました。元々、ネアンデルタール人がいて、ホモサピエンスと交雑もあり。 手付かずの自然は、想像の産物。ニューワイルド。 自然には、国境が無い。人間は、国境を作った。
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※このレビューにはネタバレを含みます
著者は、「この本は、21世紀の環境保護のあり方について自分なりに答えを出すためのもの」と位置づけている。 現在の生物多様性保全を、「外来種はすべて悪、在来種至上主義」と決めつけ批判を展開している。その上で、外来種によって新たな生態系が成立している事例について、むしろ生物多様性は高まり、「New Wild」と名付けた自然が成立することを歓迎している。 そもそも、著者の生態学の知識には、素人のわたしでも疑問を抱かざるを得ない。生物多様性の定義も間違っている。著者は、種数のみを生物多様性の尺度と考えているようだが、少し勉強すればそれは間違いだとわかる。これだけの文献を読み、事例を列挙しているのに、その定義を知らないわけはなく、確信犯ではないかと疑わざるを得ない。膨大な参考文献も、自分の主張に合致する部分を引用しているのではないか、と。 冒頭から、怒りで読めないかと思ったが、こういう本こそ、クリティカルリーディングすべきなのだと言い聞かせながら、ある程度斜め読みしながら読み切った。 読者は、この内容を鵜呑みにしてはいけない。あらゆる分野で言えることだろうが、特に関心のある分野では、自分の考えや知識に照らしながら、ファクトチェックと考え方の精査が必要だ。 Amazonのコメントには好意的なものも目立つが、批判的書評の中に的を射た意見があるので、注意して読んでほしい。
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外来種は在来種を絶滅させ、生物多様性を低下させる。この前提には何の根拠もない。多くの国の政府や、サイトが根拠を示しているがそれに裏付けられるデータはないに等しい。 自然というのは、原始的な自然、所謂私たちが想像するジャングルやサバンナなどの人間が手をつけていない大自然を想像する人...
外来種は在来種を絶滅させ、生物多様性を低下させる。この前提には何の根拠もない。多くの国の政府や、サイトが根拠を示しているがそれに裏付けられるデータはないに等しい。 自然というのは、原始的な自然、所謂私たちが想像するジャングルやサバンナなどの人間が手をつけていない大自然を想像する人が多いだろう。 しかし世界中で人間が手をつけていない自然なんてものは存在しない。生態学者や環境保護主義者たちはなんとしても昔の自然に戻さねばと血眼である。そんな彼らにとって外来種は悪である。彼らは自分たちに都合のよいもの、興味のあるものしか守ろうとしていないのではないだろうか。 昔の自然に思いを馳せ、復活させるのは自由だがそれは野生ではない。保護区などは大きなテーマパークである。 外来種は在来種を絶滅させ、生物多様性を低下させるというが、外来種は逆に生物多様性を高めている。この本では多くの事例を挙げその説明している。外来種は人間が荒らした土地、何も住めないところに力強く咲き誇る。今目を向けなければいけないのはニューワイルド、即ち劣化林や、原爆跡地、都会などの人間があきらめているであろう自然である。外来種こそ荒廃地を復活させるチャンスのあるものであり、生物多様性を高めるのだ。昔を振り返るのではなく、今の自然をみることが重要だ。 要約すると、こんなことが書かれている本だった。 まず、私が持っていた疑問。 外来種は悪者か、ということ。様々な事例から、在来種を絶滅させたことはあっても自然を復活させたり、他の在来種の助けになったりしていることがわかった。つまり生物多様性を高めているという事実。また、「外来種だから悪い」というわけではなく、在来種でも悪さをすることがあり、そこによそものかどうかということは関係ない。 外来種がたまたま悪くなることはあっても、全てではない。日本人の1人に悪い人がいて、日本人は悪者だ、と言っているようなものだ。人間は慣れ親しんだものを好む傾向にあるが、それを自然に当てはめるべきではなく、変化を受け入れ、ある程度自然の力に委ねるべきであると思った。また、自然は人間の力が到底及ぶものではなく、軽んじてはいけない。何億年という歴史の中で自己流に変化している。 2つめに保護区のような人間が作った野生に違和感を持っていた。本当の自然、ジャングルのようなものを私も期待しており現在の自然をみようとしていなかったことに気づいた。人間が管理しないと生きていけないような自然は、野生ではない。 私の野生動物を守りたいというエゴは、地球上からこれ以上生物が消えてほしくない、博物館でしか今生きてる種がみれなくなるかもという危機感 からきたものであった。その時代時代に合わせて動植物は進化し、絶滅したらまた新たな種が生まれとってかわる。これは自然の変化であり、私はここの流れを研究することはあっても触って良いのかと疑問に思っている。
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ブラックバス釣ったらリリース(傷つけずに水に戻すこと)禁止とか、堀の水を抜いて外来魚見つけたら駆除とか、そういう話を聞くたびにもやもやする。自然に対して何が正しく、何が間違っているかを誰が決めるのか? もともとそこにいなかったことをもって「外来生物」と呼ぶのなら、「もともと」とは...
ブラックバス釣ったらリリース(傷つけずに水に戻すこと)禁止とか、堀の水を抜いて外来魚見つけたら駆除とか、そういう話を聞くたびにもやもやする。自然に対して何が正しく、何が間違っているかを誰が決めるのか? もともとそこにいなかったことをもって「外来生物」と呼ぶのなら、「もともと」とはいつの時点のことなのか。その場で自然発生でもしたのでなければ、すべての生き物はどこか別の場所からやってきた「外来生物」なのではないのか? 生物多様性とか、外来種とかは、思考を停止させるマジックワードでしかないんだな、と改めて思う。生物多様性を守るべき=外来種を駆除すべき、ではない。その間には何段もの論理の飛躍がある。外来生物が問題を起こすこともあるし、在来種がトラブルの元になることもある。逆に外来種が状況を改善させることもあるし、在来種がプラスの結果を導くこともある。自然は流動的に変化しつづけるものであって、その中では在来種も外来種もワン・プレイヤーでしかなく、もとからそこにいたのか、あるいは別のところからやってきたのかは、割合どうでもいいことなのだ。 今後はこういう考え方が主流になってくるのかもしれない。数十年もすると、昔はブラックバス見つけたら殺してたんだよ、えーひどいー、みたいな話になるのかもしれないな。 外来種に対する敵意?と、変化やよそ者に対する抵抗感を結びつけて考えたことはなかったが、言われてみればそういうことなのかも知れない。つまりは「昔は良かった」ということか。
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THE NEW WILD: Why invasive species will be nature's salvation http://www.soshisha.com/book_search/detail/1_2212.html , http://www.sosh...
THE NEW WILD: Why invasive species will be nature's salvation http://www.soshisha.com/book_search/detail/1_2212.html , http://www.soshisha.com/book_search/detail/1_2399.html
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よくTVでやってる 「外来種=悪」 「自然を元に戻そう」 を、考え直す作品。 自分の尺度でしか見ない人間の考えなんて、ね。 千年、万年単位で生きる自然は 「細けぇこたぁ気にしねぇ」 んだよね。
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外来種は一般的に悪者とされがちだが、それは人の思い込みによるもので、はっきりとした科学的な根拠は少ないようだ。
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ブラックバスやセイタカアワダチソウは日本に定着したイメージのあまりよくない外来種ですが、セイヨウミツバチのように役立つ外来種もいます(ちなみに、日本のワカメは他国においては忌み嫌われる外来種)。「在来種」「外来種」の枠組みを超えた「新しい生態系の捉え方」が提示されています。 続き...
ブラックバスやセイタカアワダチソウは日本に定着したイメージのあまりよくない外来種ですが、セイヨウミツバチのように役立つ外来種もいます(ちなみに、日本のワカメは他国においては忌み嫌われる外来種)。「在来種」「外来種」の枠組みを超えた「新しい生態系の捉え方」が提示されています。 続きはこちら↓ https://flying-bookjunkie.blogspot.com/2019/08/blog-post_24.html Amazon↓ https://amzn.to/309hldQ
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