トロイメライ の商品レビュー
『トロイメライ』、『桜の木の下で』、『秋の祭り』の三作品を収録した文章とイラストが綺麗な短編集です。 『トロイメライ』は夏は死ぬほど暑くなりロボットが普及し、そして戦争が続く未来を描いています。 兄を亡くした愛美を主人公に、兄の代替ロボットのシロウや隣に住む弘志などの個性的な登場...
『トロイメライ』、『桜の木の下で』、『秋の祭り』の三作品を収録した文章とイラストが綺麗な短編集です。 『トロイメライ』は夏は死ぬほど暑くなりロボットが普及し、そして戦争が続く未来を描いています。 兄を亡くした愛美を主人公に、兄の代替ロボットのシロウや隣に住む弘志などの個性的な登場人物が物語を彩ります。 環境や戦争に対する人間の姿勢を問題提起しているように思えます。 『桜の木の下で』は飼い猫目線で家族との思い出が描かれています。 実家に帰ってきた15歳のゆりを15歳の猫さくらが迎えます。 同じ15歳でもさくらは高齢です。 人間だけでなく猫にも思い出と未来があり、命の儚さと尊さを感じました。 『秋の祭り』は不法投棄された雛人形が魂を持つお話です。 心優しい人形なので、復讐などの展開にはなりません。 彼らは捨てられたのだからと元いた場所には戻らず、しかし人間が好きなため落ち着ける場所を探します。 過疎地の村で一人のおばあさんを見つけますが、どうやら病気で寝込んでいて…。 さっと読み終わってしまいますが、心が温まる一冊でした。
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美しいげみさんのイラスト とっておきたいような宝物のような本かと思えば 繰り返し読むには寂しすぎるお話で残念
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大人向けの絵本かな。 村山さんの3つの短編とげみさんの絵で構成されています。 大きすぎず、小さすぎずちょうど良い大きさの本だと思いました。 SF色の強い表題作とファンタジー2作と思いました。 表題作は哀しいトーンでしたが、ラストで救われました。 ファンタジー作品は心温まる作品でし...
大人向けの絵本かな。 村山さんの3つの短編とげみさんの絵で構成されています。 大きすぎず、小さすぎずちょうど良い大きさの本だと思いました。 SF色の強い表題作とファンタジー2作と思いました。 表題作は哀しいトーンでしたが、ラストで救われました。 ファンタジー作品は心温まる作品でした。 立東舎さんでは他にもげみさんのイラストで本が出ているので、心惹かれます。 機会があれば読みたいと思いました。
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すべてがそうではないけれど… 一番はじめの話『トロイメライ』が、優しくて悲しくて切なくて…とても印象に残りました。 20X0年。春が夏のようになり、ロボットが戦争に行く時代。そうしてしまったのは現代人である私たちのせいなのか…。 考えさせれます。
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村山さんの本を読みたいと思って探した。桜風堂書店を読んでげみさんの絵を知った。優しい絵。表紙だけかと思ったら、中の挿絵も描かれてた! 話は若者向けかな。短編集。ドラえもんよりも近い将来のこと、真剣に考えないといけないな。
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ロボットに猫に人形に。人間以外にも心理はあって物語がある。そんな優しい視点が大好きです。未来のこどもたちが笑える世界をつくれるのは今の大人たちの一つ一つの想いの積み重ねなんだと強く感じました。
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#日本SF読者クラブ あえてSFに分類する。三つの物語からなる短編集。表題作が3分の2を占める。地球温暖化で、人口が激減した近未来。労働力、家族やペットはロボットによって補われている。そんな中、「砂漠の国」で戦争が起こり、ロボットが兵士として徴用される。そして、子供たちは未来を変えるために… 大人が読むべき本。
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+++ 大人気作家・村山早紀の書き下ろし作品を含む3つの短編に、数多くの装幀で知られるイラストレーター・げみの世界観に寄り添うやさしいイラストが彩る、華麗な1冊。『春の旅人』に続くコラボレーション第2弾。 オールカラー・全イラスト描き下ろし。 あなたの心に寄り添う、3つの物語—...
+++ 大人気作家・村山早紀の書き下ろし作品を含む3つの短編に、数多くの装幀で知られるイラストレーター・げみの世界観に寄り添うやさしいイラストが彩る、華麗な1冊。『春の旅人』に続くコラボレーション第2弾。 オールカラー・全イラスト描き下ろし。 あなたの心に寄り添う、3つの物語——。 「トロイメライ」:近未来、ロボットがぐっと身近になった世界。愛美ちゃんはお父さんと、ロボットのお兄ちゃんと暮らしていたのだけれど……。 「桜の木の下で」:大晦日、久しぶりにゆりちゃんが帰ってきた。同じ年にうまれた猫と女の子の物語。 「秋の祭り」:山奥に捨てられてしまった古いお雛様とお内裏様、三人官女。そんなお人形たちに、ある夜魂が宿ります。 +++ 全編に漂う世界観はとてもやさしく穏やかなのだが、その内容には、胸をふさがれるものもある。だが必ず、遠くても希望の光が見えていて、目を逸らさずにいようと思わせてもくれる。諍いのない穏やかなあしたへの道を閉ざしてはいけないと思わされる一冊である。
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イラスト付きの3短編。同じ作者の組み合わせで『春の旅人』という本も出ていた。 亡くなった人の代わりに家庭に来ていたロボットが、戦争で戦場に送られる。過去を変えようと「家族」を失った子供たちが過去を変えようとタイムマシンに乗る。 15才になった猫が、一緒に育った同い年の少女の未...
イラスト付きの3短編。同じ作者の組み合わせで『春の旅人』という本も出ていた。 亡くなった人の代わりに家庭に来ていたロボットが、戦争で戦場に送られる。過去を変えようと「家族」を失った子供たちが過去を変えようとタイムマシンに乗る。 15才になった猫が、一緒に育った同い年の少女の未来に思いをはせる。 付喪神になったひな人形たちが、老女の看病をする。 どれも結末がない。でも読み手にはちゃんと分かる。
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村山早紀せんせいの文章にげみさんの絵。 これ以上ないという組み合わせ♪ 表紙の青年って、あの人だよね。 読み終えて見返してなんだか切ない。 でも、切ないだけでない美しさがたまらない。 表題作、未来の、やりきれない世界だけど、あのラストに 大きな希望を感じる。 でも、個人的にはお雛...
村山早紀せんせいの文章にげみさんの絵。 これ以上ないという組み合わせ♪ 表紙の青年って、あの人だよね。 読み終えて見返してなんだか切ない。 でも、切ないだけでない美しさがたまらない。 表題作、未来の、やりきれない世界だけど、あのラストに 大きな希望を感じる。 でも、個人的にはお雛様のお話が1番かな。 もう、もう、窓から見てる姿もうふふとなる。 ずっと手元において、読み返して、本をなでてしまう。 そんな1冊。
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