日本美術鑑賞 の商品レビュー
武士が台頭した鎌倉時代になると、写実的で筋骨隆々な彫刻が彫られるようになった。平安末期から鎌倉時代にかけては末法思想が広まったため、絵画の世界では来迎図が描かれるようになった。 室町時代になると歴代将軍によって禅宗が厚く庇護され、禅の美術も盛んになった。中でも山水画が発達した。...
武士が台頭した鎌倉時代になると、写実的で筋骨隆々な彫刻が彫られるようになった。平安末期から鎌倉時代にかけては末法思想が広まったため、絵画の世界では来迎図が描かれるようになった。 室町時代になると歴代将軍によって禅宗が厚く庇護され、禅の美術も盛んになった。中でも山水画が発達した。上流階級の人々が集まった文化サロン「会所」が催され、のちに能と呼ばれる猿楽、侘茶に発展する闘茶や回茶、連歌や華道の原型となる花合・花競など、現在まで続く多くの日本文化が芽生えた。 室町後期になると大和絵も復興した。東山文化の時代になると、同朋衆と呼ばれる人々が阿弥号を持った芸能や芸術のプロとして活躍し始めた。水墨画などの美術工芸品を鑑定管理する能阿弥、芸阿弥、相阿弥の三阿弥。立花の立阿弥、猿楽の音阿弥、茶道、香道の千阿弥など。
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日本美術は継承の歴史(西洋は革命。ぶっこわしとルネサンス) !日本で近代美術が評価されない理由。 特徴 、平面(立体や写実ではなく、装飾、再構成、デザイン性を重視している、世界を映す鏡ではなく、それ単体で作品) 、自然(人物やモチーフよりも、自然を自然に描く) 空間、時...
日本美術は継承の歴史(西洋は革命。ぶっこわしとルネサンス) !日本で近代美術が評価されない理由。 特徴 、平面(立体や写実ではなく、装飾、再構成、デザイン性を重視している、世界を映す鏡ではなく、それ単体で作品) 、自然(人物やモチーフよりも、自然を自然に描く) 空間、時間の連続性がある(切り分けない) ミニチュア 対(二つを並べる、付け加える) ファンタジー(写実よりも、現実から心の風景、理想を加えて再構築) 余白 縄文土器 弥生の中国文化、仏教 飛鳥時代の金剛力士像 武士の屏風、江戸時代に庶民化 日本は内と外の境界が曖昧。床の間とか。区切られた部屋よりも間である。軒先も、家の外なのか、中なのか? 鳥獣人物戯画。最後の漫画。ストーリーと擬人化。 雲火霧処(うんかむしょ)地獄の一つ。一粒の炎で地上の全てが焼き尽くされるほどの炎 一遍聖絵(一遍の生涯を描く、130メートルの絵巻物) 、全国を行脚して、寺も経典も何も残さず亡くなる 禅宗から、臨済宗と曹洞宗 明恵。耳を切り落とし、俗世から離れて自然と一体になる。 会所で禅問答ゲーム。知的ゲーム。 水墨画、白黒一発描きの芸術。 雪舟の天橋立図。凄すぎる。 日本の妖怪、擬人化文化。
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2023.06.09 簡潔で、わかりやすくて鑑賞の際の留意点までもよくわかった。日本美術もやはり素晴らしいとなんとなく思う。
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日本美術は、「継承」の美術 日本美術の特徴 ①遠近法を多用しない「デザイン」 美術が生活と共にある「飾り」的な要素が大きい ②自然との近さ ↔西洋の宗教画を頂点とするピラミッド 中国の山水画の影響 ③絵具・紙の違い 岩絵の具 ↔ 西洋の麻のキャンバス 絹絵、和紙 裏から書...
日本美術は、「継承」の美術 日本美術の特徴 ①遠近法を多用しない「デザイン」 美術が生活と共にある「飾り」的な要素が大きい ②自然との近さ ↔西洋の宗教画を頂点とするピラミッド 中国の山水画の影響 ③絵具・紙の違い 岩絵の具 ↔ 西洋の麻のキャンバス 絹絵、和紙 裏から書いたりする 絹本墨画淡彩 基底材が絹、画材は墨で薄く色をつけている 紙本著色 基底材が紙 引目鉤鼻 鳥獣人物戯画 マンガの元祖 白描画↔水墨画 狩野派 粉本主義 長谷川等伯 松林図屏風 琳派 俵屋宗達 尾形光琳 →クリムト 伊藤若冲 円山応挙 円山・四条派 葛飾北斎 富嶽三十六景 横山大観 上村松園 序の舞 日本人の美の好み 「空間の連続性」を好む 「ミニチュア」を好む 「対」を好む 形ではなく「心象」を描く 日本美術はファンタジー 「余白の美」を楽しむ 「線」を楽しむ
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<目次> 第1章 知的教養人が理解している日本美術の醍醐味 第2章 知的教養を育てる日本美術読み解き~平安時代後期から室町時代まで 第3章 知的教養を育てる日本美術読み解き~桃山時代から明治以降 第4章 日本美術の知的な鑑賞作法 <内容> ベネッセで、瀬戸内海の直島に「...
<目次> 第1章 知的教養人が理解している日本美術の醍醐味 第2章 知的教養を育てる日本美術読み解き~平安時代後期から室町時代まで 第3章 知的教養を育てる日本美術読み解き~桃山時代から明治以降 第4章 日本美術の知的な鑑賞作法 <内容> ベネッセで、瀬戸内海の直島に「アートプロジェクト」を仕掛けて成功させ、そこに地中美術館を作り、2007年には金沢21世紀美術館の館長に就任、現在は東京藝術大学教授にして、藝大美術館の館長をしている。すでに『武器となる知的教養 西洋美術鑑賞』を出しているが、日本編がこれ。さほど難しい言葉を使わず、少し新しい知識も盛り込まれている(「瓢鮎図」の話が、4代将軍足利義持からでたものであること)が、大半は有名な話である。本の厚さからしても、本の入門であることをご承知のこと。
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興味があっても何となく難しそう…と思ってしまっていた日本美術。ちょっと学べばこんなに楽しく鑑賞できるのか!と、感動。「吹抜屋台」の例なんかは特にそうで、日本人特有の感性や感覚はやはり、日本美術を鑑賞するうえでの自然的な武器となる。なるほどなるほど、と関心しながら読みました。日本美...
興味があっても何となく難しそう…と思ってしまっていた日本美術。ちょっと学べばこんなに楽しく鑑賞できるのか!と、感動。「吹抜屋台」の例なんかは特にそうで、日本人特有の感性や感覚はやはり、日本美術を鑑賞するうえでの自然的な武器となる。なるほどなるほど、と関心しながら読みました。日本美術、もっともっと勉強して、もっともっと鑑賞したい。
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