水辺のブッダ の商品レビュー
読書記録63. #水辺のブッダ #ドリアン助川 作 罪を犯し刑期を終えた主人公 入水自殺を図りながらも多摩川べりのホームレスに救われ、よるべなく生活 同じ水辺の地域に暮らす女子高生 父親はなく、母親と新しい家族とも疎外感を感じる日々 で危うい世界に落ちていく 2人の世界線が交...
読書記録63. #水辺のブッダ #ドリアン助川 作 罪を犯し刑期を終えた主人公 入水自殺を図りながらも多摩川べりのホームレスに救われ、よるべなく生活 同じ水辺の地域に暮らす女子高生 父親はなく、母親と新しい家族とも疎外感を感じる日々 で危うい世界に落ちていく 2人の世界線が交わる日が… あなたは決して一人ではない 意識する事で存在が生まれる、全ては関係性の中にある 『あん』の桜のように花のイメージを感じた本作 アカシアの花は舞い落ちる花びらを浴びる花見 作中、「ダリット」の記載 インドでのカーストにも入らない最下層の人々 強制労働や児童労働、ダリット女性への性暴力、加害者の不処罰 以前読んだ作品で手作業による糞尿処理の仕事のを描いた『三つ編み』を思い出し、これらに関する書籍への関心を深めたい
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過去に犯した罪でホームレスになり川辺で生きている望太。その父が死んだと知らされていた孤独な少女、絵里。生きる事は辛い。読み終えてもやるせない思いしかない。明るい未来になってほしい。
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多摩川の河川敷に住むホームレスたち(主人公は新入りの望太)の物語と,単位制高校2年生の絵里との物語が並行して進んでいく。もちろん,最終的にはどこかで接点はあるという設定。 随所に出てくるホームレスの古株ブンさんの言葉が,なぜかわたしの心に染み入る。どん底ともいえる状態の中で生...
多摩川の河川敷に住むホームレスたち(主人公は新入りの望太)の物語と,単位制高校2年生の絵里との物語が並行して進んでいく。もちろん,最終的にはどこかで接点はあるという設定。 随所に出てくるホームレスの古株ブンさんの言葉が,なぜかわたしの心に染み入る。どん底ともいえる状態の中で生きている意味とは何なのか。彼らの未来とは何か。今この時間とは何か。ドリアン助川の心の言葉が,この古株の言葉を通してわたしに迫ってくる。 そして,やっぱり,ドリアン助川の目は温かい。人生に失敗した(と思っている人)も,普通に歩いているサラリーマンも,同じように生きていくべきであるし,未来はある。望太の結末と絵里の結末は,形は違えども,向かった先は同じだったと思う。
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重くて、最後まで暗い。 ホームレスになった父と、 家族に蔑ろにされ、どんどん道を踏み外す娘。 どこかで救われてほしかったけど、悪循環は断ち切れず。 どんより。
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主人公の望太は社内で起きた窃盗の罪を自分に被せようとした同僚を殺してしまい、6年間服役した。退所後も定職につかず、今はホームレスとして暮らしている。離婚した妻は娘の絵里を連れて再婚。しかし娘には父親の名さえ教えず、死んだことにしている。そして絵里は新しい家族の中でネグレクトされて...
主人公の望太は社内で起きた窃盗の罪を自分に被せようとした同僚を殺してしまい、6年間服役した。退所後も定職につかず、今はホームレスとして暮らしている。離婚した妻は娘の絵里を連れて再婚。しかし娘には父親の名さえ教えず、死んだことにしている。そして絵里は新しい家族の中でネグレクトされている。近くで生活しながらお互いに知らないこの親娘を交互に描きながら物語は進みます。 河に身を投げ自殺しかけた望太を救ったホームレスの指導者や仲間、どこか仙人めいたホームレスの老人・ブンさん、性依存症の女性、ホームレスを襲撃する若い男、望太が暮らす多摩川の流れのそばには様々な傷を持った人物が登場します。 そして家を出た絵里は典型的なDV男と同棲し、やがて知らずに望太に接近します。 ブンさん(=水辺のブッダ)のスピリチュアルな言葉もなかなか面白い。さらにそれとの関係は曖昧ですが、エンディングで望太と絵里がつながる様に得る前向きな悟りはとても心地良く。 この手の話にありがちな押しつけがましさの少く、良い話でした。
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『あん』を、ただのいい話として描かなかったドリアンさんだな、と、しみじみ。 川辺に段ボールやシートで作った家に住み、空き缶を拾いお金に換える。そういう暮らしをしている人たち、ひとりひとりにその暮らしを続けざるを得ない理由がある。それぞれに理由があり、それぞれに人生の物語がある。 ...
『あん』を、ただのいい話として描かなかったドリアンさんだな、と、しみじみ。 川辺に段ボールやシートで作った家に住み、空き缶を拾いお金に換える。そういう暮らしをしている人たち、ひとりひとりにその暮らしを続けざるを得ない理由がある。それぞれに理由があり、それぞれに人生の物語がある。 自分を抑えきれずに人を殺めてしまった一人の男。娘のために、と離婚し希望のない生活を続ける。ただ一つだけの望みは娘の幸せ。なのに娘もまた家族に恵まれず、絶望の中で生きていた。こんなことって… 大都会東京。普通で考えたら重なるはずもない二つの命の線が偶然と奇跡によって交わる。 だけど、それを過度に美化しない。美化しないことで終わらない物語となる。 これは、きっと、日本中の、あらゆるところでありえる話、なのだろう。
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読後感がスッキリ!という作品ではない。 この作品から得たものを、自分で抱え込んで、考え続けていくんだろうなと思う、そんな本だった。 やむを得ない事由から人を殺めた男は、殺人犯の子という誹りを我が子に与えないためという理由で、妻と子を捨てる。 服役し、ホームレスとなった男は、その...
読後感がスッキリ!という作品ではない。 この作品から得たものを、自分で抱え込んで、考え続けていくんだろうなと思う、そんな本だった。 やむを得ない事由から人を殺めた男は、殺人犯の子という誹りを我が子に与えないためという理由で、妻と子を捨てる。 服役し、ホームレスとなった男は、その暮らす河原で師とも思える男と出会う。 ホームレス生活の中で、男は人生と向き合い直すことをことを考え始める..... そして、あとは読者が考え続けていくことなのだろう。
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過ち犯しててしまった父と孤独になった娘の物語。 殺人で服役し、出所して最終的に多摩川にたどり着いた望太は、多摩川のホームレスのカリスマ的存在・ブンさんに出会う。 ブンさんの生きる姿に魅了されながら、娘の姿を追う望太。 娘の絵里は、継父との折り合いが付かず、道を外れ、DVに耐...
過ち犯しててしまった父と孤独になった娘の物語。 殺人で服役し、出所して最終的に多摩川にたどり着いた望太は、多摩川のホームレスのカリスマ的存在・ブンさんに出会う。 ブンさんの生きる姿に魅了されながら、娘の姿を追う望太。 娘の絵里は、継父との折り合いが付かず、道を外れ、DVに耐えながら、体を張って生きていた。 そんな二人が多摩川の近辺で奇跡の再会を果たそうとするが。。。 抽象的な表現が過多で、イメージを今ひとつ掴めにくかったのと、ブンさんのキャラが確立してなかったのが惜しいところかな。
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テレフォン人生相談のドリアンさんが、書かれた小説。あの優しい声の感じが本当に伝わってくるような本でした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
人生捨てたもんじゃないと思えるような物語ではないのに、優しい気持ちになる。 今回は婉曲的でなく、ブンさんに語らせ、望太が体現するストレートな表現だった。
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