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パリ警視庁迷宮捜査班 の商品レビュー

3.8

25件のお客様レビュー

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2019/10/12

フランス版SROシリーズと言う感じのミステリー。パリの街中も堪能できるし軽いけど確かな読み応えを感じた。兎に角続編が待たれてやまない。

Posted byブクログ

2019/08/21

キャラクターは抜群でワタシのお気に入りはもちろんエヴァ・ロジエール。ロジエールが警部で売れっ子小説家なのをもう少しいかして欲しい。あと、パリのことが分からないので地図つけて欲しい。ちょっとあざとい登場人物紹介に☆は3。でも一気読みするくらいにはポップで面白かった!

Posted byブクログ

2019/08/04

パリ警視庁の厄介者たちで新たに結成された未解決事件捜査班。大酒飲み、ギャンブル好き、売れっ子小説家(兼警部)などくせの強いメンバーたちは、二十年前と八年前に起きた二つの未解決殺人事件の捜査を始めるが… 捜査班のメンバーがみんなすごくキャラが立っているのが楽しい。特に組んだ相手が次...

パリ警視庁の厄介者たちで新たに結成された未解決事件捜査班。大酒飲み、ギャンブル好き、売れっ子小説家(兼警部)などくせの強いメンバーたちは、二十年前と八年前に起きた二つの未解決殺人事件の捜査を始めるが… 捜査班のメンバーがみんなすごくキャラが立っているのが楽しい。特に組んだ相手が次々と不幸な目にあう通称「死神」が捜査班に入って変わってゆく様子がよかった。 それにしても職場でパスタをゆでて食べたりとか、捜査中でも美味しいもの食べたりしっかり休憩をとるところがフランスなのかなと羨ましい。 「特捜部Q」よりライトな感じだが、こちらの方が好み。 ぜひ続編も訳してもらいたい。

Posted byブクログ

2019/07/04

未解決事件を再捜査するお話はどこの国のでも面白い。 窓際部署に追いやられた警察官たちだけど 決して無能ではなかった(一部除外) そしてキャラが濃い(笑) 次第にチームとしてまとまっていく様子は読んでいて楽しかった!

Posted byブクログ

2019/05/12

 まさに手作りの警察チームがパリに誕生する。セーヌ川中州シテ島の司法警察局ではなく、古びたアパルトマンの最上階に。ヒロインは、発砲事件で進退を危ぶまれた挙句、半年間の停職処分と離婚の後、警察署の掃き溜めの任命されたリーダーのアンヌ・カペスタン。パリ警察の問題児ばかりをここに集めて...

 まさに手作りの警察チームがパリに誕生する。セーヌ川中州シテ島の司法警察局ではなく、古びたアパルトマンの最上階に。ヒロインは、発砲事件で進退を危ぶまれた挙句、半年間の停職処分と離婚の後、警察署の掃き溜めの任命されたリーダーのアンヌ・カペスタン。パリ警察の問題児ばかりをここに集めて世界から隠したい。それがパリ警察の狙い。カペスタンは明確にそう言われる。取り組むのは迷宮入り事件のみだ、とも。未解決事件の段ボール箱が積まれた古く黴臭い部屋。  対象警官は40名だが、ほとんどの者は停職中だから、勝手に集まってくる人間だけで遊ぶなり働くなり、勝手にやってくれ、という指示である。事件の解決など、はなから期待されていない。余計なことはせず、そこに隠れていればよい。そんな感じである。  フランス版<特捜部Q>シリーズとも言われているみたいだ。デンマーク・ミステリの代表格でもあるユッシ・エーズラ・オールスンの<特捜部Q>は、警察署の地下室で、やはり未解決事件のみの捜査を任され、どこからスカウトされてきたのかわからない謎の最小人数の部下とともに難事件に挑むカールの大格闘ミステリである。なるほど。確かに凶悪な犯罪に対し、コミカルでユーモラスで開き直ったリーダーの存在が、一見使い物にならぬような部下たちを纏めて、組織の鼻を明かしてみせるという構造は、類似するところがある。それに、何よりもいい構図ではないか。  花の都パリ。心に傷を抱えた部下たちとともに、本署が解決できなかった事件に立ち向かう部署。そんな設定の本書は、フランス国内で大いに人気を博し、現在のこの続編も既に二作が上梓されているらしい。本書は作家ソフィー・エナフのデビュー第一作であり、本シリーズの第一作でもある。だからこそ、新部署立ち上げの破天荒な様子が、まず奇妙で愉快だ。次々に登場する怪しい捜査官たちとその奇行には圧倒されるけれど、古いアパルトマンがどんどん風変わりな改装を施され、備品が思い思いに持ち込まれ、それぞれがコミュニケーションを重ねてゆく毎に、疑似家族を形成してゆく。それに捜査も何故か進んでゆき、出来損ないたちの表情も明るさを増してゆく。うーん、やはり、手作り警察、いいぞ!  さて段ボール箱の中の複数事件に、二人チームずつ当たって始まる捜査なのだが、実はここが凄い。入り組んだ、文字通り迷宮のような段ボール箱の事件が、実は本書の完成図を作る上で重要なファクターとなるのだ。事件は事件であって事件ではない。事件は、チームの存在や根幹に関わるものとなり、捜査は実はスケールの大きな風呂敷となって作品全体に広がってゆくのだ。あまりに核心に触れる部分なので、謎めいた表現になるが、要はミステリとしての根幹も素晴らしいのが本書なのである。  1991年フロリダキーウエスト島でのどう関連するのかわからない人物の旅行中のエピソード、1993年の船員銃殺事件、2005年の老女絞殺事件、2012年現在のどう関連するするのかわからない人物の婚約のエピソード、2012年現在、迷宮捜査班チームの始動。さらにいくつものこまごまとした捜査模様。まるでバラバラの破片だ。  しかし、それが見事に大団円に向けて、大きな一枚の画幅となってゆく。この仕掛け、凄い! コミカル・サスペンスとあるけれど、さほど軽くはないように感じる。むしろ、何らかの負の心を抱えた傷だらけの警察官たちが、互いに思い合える疑似家族の優しさの中で、徐々に再生を果たしてゆくヒューマン・ミステリとして捉えたい。傷を負った者たちが一丸となって事件を収束させる、言わば「やり切る」ことで癒されてゆく心と心の物語なのだ。とても良い読後感。人間中心のミステリって、やはりいい。ちなみに、登場人物表に犬が一匹紛れ込んでいるけど、この子も存在感があります(笑)。

Posted byブクログ