今すぐソーシャルメディアのアカウントを削除すべき10の理由 の商品レビュー
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ソーシャルメディア。これを断つべき理由を述べた本である。 過食症や拒食症というアディクション(中毒症状)がある。この2つがやっかいなのは「食べない」と死んでしまうということ。つまり、どちらにも傾かないで良いところをにおちつかせる必要がある。 本書が弱い点は上記の様に本来解くべきことに向き合っていないこと。「SNSを使わない」という選択肢がとれない。そんな場合であればより適切な使い方を提言してほしかった。 とはいえ、10の提言はどれも大事である。こころにとめてつきあっていく。それが今できることなのだろう。
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ジャロン・ラニアー氏はシリコンバレーの人間でありながら、シリコンバレーがもたらす負の側面を鋭く指摘するというユニークな立場にある論者です。著者名を見て迷わず購入しましたが、結果としてはとても満足しています。ただおそらく米国の読者層を念頭に置いているためか、トランプ政権への批判や前...
ジャロン・ラニアー氏はシリコンバレーの人間でありながら、シリコンバレーがもたらす負の側面を鋭く指摘するというユニークな立場にある論者です。著者名を見て迷わず購入しましたが、結果としてはとても満足しています。ただおそらく米国の読者層を念頭に置いているためか、トランプ政権への批判や前回の大統領選挙でのフェイスブックやロシア政府の関与など、米国人でないとラニアー氏が誰を批判しているのかよくわからないだろうな、という個所はいくつかありました。 ラニアー氏は本書の中で、ソーシャルメディアの中でも、悪質な類のプラットフォームをBUMMER(バマー)と呼んでいます。これはBehavior of Users Modified, and Made into an Empire for Rent(ユーザーの行動修正を売り物とし、使用料をとって一大企業帝国を築くシステム)プラットフォームという意味です。 本書の中でも述べられていますが、必ずしもすべてのデジタル・プラットフォームがそうではなく、要点としては「広告収入を唯一もしくは主要な収入源としている」プラットフォームがBUMMERに該当します。広告収入を唯一の収入にするということは、広告主こそが顧客であり、ユーザーは広告主に与えられるエサのような存在となります。広告主が「こうなってほしい(わが社の商品を買ってほしい、こういう行動をとってほしい)」と思うように、ユーザーを操作・誘導するようにBUMMERは動くからです。興味深かったのは、リンクトインのように経済的な動機が主要なプラットフォームでは(注:求職者と求人者を結びつける)、BUMMERになりづらいということです。つまり純粋に「ソーシャル」なメディアほど悪質なプラットフォームになりやすい、むしろ経済的な要素が含まれているプラットフォームの方が参加者の行動が抑制される(愚かな発言をしない)、というパラドクス的な主張は面白いと思いました。またこれはラニアー氏の主要な主張なのですが、広告収入ではなくユーザーがこれらのプラットフォームにわずかでもいいので使用料を払うべきである、そうすることによって、ユーザー自身が顧客になれば、BUMMERはその影響力を弱めるだろう、ということで私は個人的には強く共感できる主張でした。全般通じてかなり偏ってはいるのですが(つまりSNSの闇の部分に焦点を当てすぎている)、最終的に同意できないとしても、多くの人が彼の主張に耳を傾ける価値はあると思います。
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私が批判しているのは力関係であり、真実とは何かを論じているわけではない。 理由4 ソーシャルメディアは真実を歪めるから より ある組織に教えられた、というだけの理由で何かを信じることは、その組織に自分の知力を譲り渡してしまうことだ。 理由10 ソーシャルメディアはあなたの心を嫌っているから より 少し読むのが遅かったかなと思いつつも読了。真新しい話というよりかは、感じていた違和感の補足や言語化、みたいな印象。 近年、SNSでのイジメやメンタルヘルスの問題、フェイクニュース、選挙における広告効果などネットワーク関連のニュースが多かったので、とりあえず手にとった次第。 昨年、Netflixの『監視資本主義』や『The Great Hack』などを観て関心のあった問題でした。年代によっては特に必要としていない人もいますが、10-30代の人は意識して関わる必要があるかな、という認識でした。ですが、問題意識は案外若い人の方がしっかりしているような気もしていて、現代の親世代に位置する人の方がソーシャルメディアの接し方は危ういように思えます。 頭の良し悪しに関わらず陰謀論にはまってしまう人はいますし、Qアノンを見ても指差して馬鹿にできるほど楽観視もできません。分断の種、願望の連鎖、不都合なものから延々と目を逸らし続けるようにならないようにありたいものです。 削除するのが難しいなら、期間を決めて距離をとるくらいでもいいんじゃないかな、と思いました。昔はテレビがないと話題についていけない感じでしたが、現代は多すぎて追いつけないものはたくさんあります。その中で自分の意識と言葉を持って豊かに生きていけばいいように思いました。 最後にNetflixから引用。TwitterかFacebookの社員の人が自分の子どもには絶対にソーシャルメディアをやらせないと真顔で話していたのが印象的でした。 タダでその商品を使っているなら君がその商品だ 道具はただ静かに存在し使われるのを待つ 道具じゃないものは要求してくる 誘惑し操り何かを引き出そうとする 道具としてのテクノロジーから中毒と操作の技術に移行したんだ そこだよ ソーシャルメディアは道具じゃない 監視資本主義より
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ソーシャルメディアを創り上げてきた人々は、ソーシャルメディアは人と人、人と社会の関わり方を変え、生産性を低下させる。また、子供の脳への影響も心配される。と言う。 今のデジタル広告企業は、個々のユーザーの行動を評価し、配信する情報には、行動を変えさせるための微調整を施す。 このシ...
ソーシャルメディアを創り上げてきた人々は、ソーシャルメディアは人と人、人と社会の関わり方を変え、生産性を低下させる。また、子供の脳への影響も心配される。と言う。 今のデジタル広告企業は、個々のユーザーの行動を評価し、配信する情報には、行動を変えさせるための微調整を施す。 このシステムを「BUMMER(バマー):ユーザーの行動修正を売り物とし、使用料をとって一大企業帝国を築くシステム」という。 BUMMERの特性は、次の6つ。 ①注目を集めることに熱中させ、最低の人間を蔓延させる。 ②人々の生活を監視する。 ③コンテンツを無理やり押しつける。 ④人々を操縦し、できる限り不快な行動をさせる。 ⑤悪意ある誰かが人々を操るのを手助けして、利益を得る。 ⑥偽物の暴徒と、もっと偽物の社会を形成する。 自らの体験をもとに、相手を理解する能力を「心の理論」と呼ぶ。これは、尊敬や共感などの感覚の核となる。だが、BUMMERの世界では、心の理論が奪われる。 他者が何を見ているのかわからず、互いを理解する機会が少なくなっている。 「アラブの春」は、ソーシャルメディアがもたらした、人民による革命だと、シリコンバレーの人々は喜んだ。だが、革命後に権力を握ったのは過激な政治家だけである。ソーシャルメディアは、革命という幻想を創り出しただけであった。 あなたがソーシャルメディアを離れること。それがシリコンバレーの人間の針路を変え、今やっていることをより良いものにさせる。そして、人生の舵を自分で取れるようになる。
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これを読んで、FacebookとTwitterのアカウントを削除したが、その後連絡先やアカウント連携からの必要性でやむを得ず両方とも復活させた。SNSからの自由はなかなか難しい。
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SNSは自由意志を奪う。自由になるため、本来の自分になるために、SNSのアカウントを削除せよ! オンラインの利用で、どんどん私は最低の人間になっていく。投稿する時、無意識に、読み手を怒らせたいと思ってしまうらしいです。 「もしもTwitterが運営を停止したら、トランプ大統領は今より少し親切でましな人間でいられるにちがいない」という記述は笑えました。読み手を怒らせたい、ということの説明として的確な例えです。 SNSは、共感力が低下するという話。 「え? 逆じゃないの?」と思いながら読み進めると、確かにそう。納得しました。 アルゴリズムのせいで、私と好みや居場所が違う人とは接触しないようになっていて、意見の違う人を理解しようとする世界が無くなっているということ。Facebookのニュースフィードは、まさにそう。いつのまにか交流が無くなっているFB友達がたくさんいます。 「監視させてくれたらサービスをタダで使わせてあげる」というSNSの現状を、「情報を提供して対価を得る」という形にすれば、変わるでしょうか? SNSを攻撃するのではなく、離れることだ。と。 では離れて、昔のように電話や手紙だけでコミュニケーションをとれるか? 現実的ではないので、悩ましいところですね。
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星3.8 アルゴリズムによる操作で『目に入る情報』に彼らの思惑が潜んでいる。「あなたへのおすすめ」が典型例だと感じた。誘導されているという自覚はあるもののつい気になって押してしまう。著者の意図は汲み取れた。 だが、翻訳の方の技量故なのか読みづらかった。横文字に対する注釈がないため、アルゴリズム系統初読者に優しくない。「BUMMER」を乱用しているのも気になった。喩えも分かりづらい。著者が実際にやめてみてどうだったかは少し触れていたが、もう少し言及して頂きたかった。 エビデンスに基づいた客観性がない章があった。
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SNSのアカウントを複数持っていて、渡り歩いていると時間の浪費になる。そんな単純な話ではなくて、我々が情報に飼い慣らされている、犬のように。広告宣伝にも操られているし、目立ちたがりというのも問題。 それもすべてをやめるのも惜しい気がするので、難しい。
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なんでSNSは無料で使えるのか、考えたことがあるだろうか? 世界どこでもメッセージのやり取りができ、時間も場所も関係ない。 音声だろうが、映像だろうが、通信費を気にしない環境ならば、 いくらでも、サービスを享受できる。 ほぼ、どこでもドアの世界が実現している。 ある世代以上は、...
なんでSNSは無料で使えるのか、考えたことがあるだろうか? 世界どこでもメッセージのやり取りができ、時間も場所も関係ない。 音声だろうが、映像だろうが、通信費を気にしない環境ならば、 いくらでも、サービスを享受できる。 ほぼ、どこでもドアの世界が実現している。 ある世代以上は、今の世界は、なんて便利になったんだろうと思うが、 SNSが普及した世代ならば、当たり前と思うだろう。 ただ、私なんかは、やはり違和感がある。 こんなサービスが、ほぼフリーなんて、ありえない、 必ず自分は対価を支払っているはずだと。 その対価って、果たしてなんだろうかと? 多くの人は時間や費用を真っ先にあげるかもしれないが、 自分の場合は、もっと大切なものだと思う。 その大切な何かを、この本では書かれている。 それも、作り手側が。 まるで、マジシャンが、自分の手品の種を明かすように。 SNSに代表されるような国民的ビジネスモデルは、 以前は、テレビだった。 日本人の平均は一年で1200時間程、テレビを見ている(2015年NHK生活調査)。 これは生活時間(起きて活動している時間、食事等は除く)で考えると、年間80日から100日分、 テレビに費やしている。それだけ、費やして、得ているのは、特に何もない。 15分おきに、半強制的に広告を5つほど見させられる。 数にして年間2万4000回見ている。 だから、なんとしても、商品を売りたいメーカーは、 意地でも、テレビに広告を打った。 2万4000回分の商品の中で、 自社の製品がいくつか紹介されれば、それだけでも、 ペイできる構造がテレビにあったからだ。 ただ、もうこういったビジネスモデルは、廃れている。 テレビを見る時間は、どんどん減り続けているからだ。 減った分、人は何に時間を使っているか? これは、スマホの圧勝で、誰も文句はないだろうだろう。 テレビはどこまでいっても受動的だった。 しかし、スマホは違う。自分が好きなものを、好きなだけ、 見ることができる。 スマホで自分が、好きなものを見ることができる。 SNSを使えば、大概の欲望が満たされる。 ただ、やはり使えば、使うほど、代償がある。 テレビが、見れば見るほど、強制的に広告をみせられて、見れば、見るほど、 貴重な時間をドブに捨てたが、テレビを見て人生が崩壊した人は、 あまりいない。 ではSNSは、どうだろうか?
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よくあるデジタル断捨離本かと思ったら、少し違っていた。SNSはアルゴリズムとそのビジネスモデルから、関係者の善意の有無にかかわらず、どうしても邪悪なものになってしまう。なぜならアルゴリズムはユーザを分類し、怒りや悲しみなどの最も原始的な感情に働きかけることによって、各種の宣伝を目...
よくあるデジタル断捨離本かと思ったら、少し違っていた。SNSはアルゴリズムとそのビジネスモデルから、関係者の善意の有無にかかわらず、どうしても邪悪なものになってしまう。なぜならアルゴリズムはユーザを分類し、怒りや悲しみなどの最も原始的な感情に働きかけることによって、各種の宣伝を目的を目的とする顧客のニーズに否応なく答えてしまうからだ。
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