彼女たちの場合は の商品レビュー
みずみずしいロードノベル。 ナッシュビルに行って音楽を聴いたり、シュリンプ・アンド・グリッツを食べたりしたくなった。
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たっぷり時間をかけて、言葉の端々まで余韻を楽しみながら読みきった。江國さんやっぱり好きだ。すごくすごく好きだ。間と、言葉の柔らかさと、時に感じる鋭さ。たまらない。 読みきるのが惜しかった。 何よりもアメリカに行きたくなった。従姉妹たちはとても勇敢で、のんびり、旅を楽しんでいて見事...
たっぷり時間をかけて、言葉の端々まで余韻を楽しみながら読みきった。江國さんやっぱり好きだ。すごくすごく好きだ。間と、言葉の柔らかさと、時に感じる鋭さ。たまらない。 読みきるのが惜しかった。 何よりもアメリカに行きたくなった。従姉妹たちはとても勇敢で、のんびり、旅を楽しんでいて見事だった。
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さすがの気持ちいい読後感!でも読み始めたときは不快だった。 17歳と14歳の従姉妹同士が、書き置き残して「旅にでる」物語。アメリカ各地の風景や土地の人・食べ物、移動の気分、アクシデントや触れ合い…エピソードも描写も美しいんだけど、最初はね、どうしても親側から見てしまい、心配、不快...
さすがの気持ちいい読後感!でも読み始めたときは不快だった。 17歳と14歳の従姉妹同士が、書き置き残して「旅にでる」物語。アメリカ各地の風景や土地の人・食べ物、移動の気分、アクシデントや触れ合い…エピソードも描写も美しいんだけど、最初はね、どうしても親側から見てしまい、心配、不快、いっそイタイめに遭って早く帰ればいいとか思ってしまい、つまらぬオトナになったものだぜと嘆息したけれども。 いつかちゃんとれーなが、あまりにもかわいくて、まっすぐで、いつしかおばさんも若い心を取り戻して、一緒にワクワク、ドキドキできたよ。目的地へ最短で快適に渡ることばかり考えてきたけれど、動いていることこそが旅だったね。深夜バスや長距離列車かあ…乗ってみたいな、アメリカでなら。 何かを取り戻させてもらった気がする
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いつもどこか浮世離れしたような世界で楽しませてくれる江國作品たが、本作はYA達のロードムービー(家出だけど)。リアリズムに徹している。しかも親のクレジットカード付き(途中までだけど)。 若者向き雑誌に掲載されていたのだろうか?
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「これは家出ではないので心配しないでね」というメモを残し14歳と17歳の少女2人はアメリカを見る旅に出た。知らない土地、その場所の人、生活を見て感じる旅。食事の場所、泊まるところも行き当たりばったり。いろんな人に出会い、交流を持ち、もっと居たいという気持ちを残しつつ次の場所へ。そ...
「これは家出ではないので心配しないでね」というメモを残し14歳と17歳の少女2人はアメリカを見る旅に出た。知らない土地、その場所の人、生活を見て感じる旅。食事の場所、泊まるところも行き当たりばったり。いろんな人に出会い、交流を持ち、もっと居たいという気持ちを残しつつ次の場所へ。そのひとつひとつの中身がおもしろく、一緒に旅をしているような、同じ景色を見ているような楽しさがある。2人それぞれの家族の思い、この旅を通して訪れる変化。2人の旅でありながらそこから広がる影響。出会いと別れを繰り返してアメリカを見て、喜びを感じるその光景がとても鮮やかで美しい。
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これは作家が取材旅行したいがための作品。 ラストもなんじゃこりゃだし薄っぺらい内容に唖然。 この作家も賞味期限切れてると。文庫落ち確定。
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従妹同士の17歳の逸佳と14歳の礼那は二人だけで、アメリカを見る旅に出るために、ニューヨークの礼那の家を出ます。 「いつかちゃんと旅に出ます。これは家出ではないので心配しないでね。電話もするし、手紙も書きます。旅が終わったら帰ります。ラブ。礼那」 これまでの人生で逸佳がノーだったものは、学校、恋愛、女の子たち、太ること、しゃべること、作文、日記、友達の家に泊まる、ロックコンサート、長電話、LAIN、たばこ、化粧…。 礼那の愛読書はアーヴィングの『ホテル・ニューハンプシャー』。パンケーキとリースチョコレートが大好き。 逸佳は旅の途中で、旅費が足りなくなって、アルバイトをしたり、熱を出したりします。知り合った31歳のクリスが気になるけど、恋ではないと思っています。 最後の方で礼那が逸佳に言った言葉。 「たとえばこの朝がどんなにすばらしいかっていうことはさ、いまここにいない誰かにあとから話しても絶対わかってもらえないと思わない?」 「誰かに話しても話さなくても関係なくて、なにもかも自動的に二人だけの秘密になっちゃうのはすごくない?」 何かあるたびごとに、頬と頬をくっけて「チーク」をしながら行動する二人が、とても勇敢で、愛らしいと思いました。
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14歳と17歳の少女二人の、本当のアメリカを自分の目で見たい、という動機から(それだけではなく、たぶんこれからの何もかもの動機にあたる決定的な体験を求めて)逸佳は日本で暮らすパパのクレジットカードを持って、礼那は旅のなにもかもを書き綴ろうとノートとペンを持って。様々旅に必要なものはリュックに詰めて深夜バスでたった一枚の書置きを残して旅立つ。 【これは家出ではないので心配しないでね。】 【旅が終わったら帰ります。】 それは互いの家族にとってもひとつの転機へと動き出す旅立ちだった。 江國さんの物語、文章、信条が好きだ。 あの人の文章は瑞々しいのでなく恐ろしく正直なんじゃないかと思った一冊。こんな体験ができて幸福だ。
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ほんとうにものすごくおもしろくて楽しくて、読むのがやめられなくて、一日じゅう読んでいた。読み終わりたくなかった。いつまでも読んでいたかった。。。 家族とアメリカに住んでいる14歳の玲那と、いとこの17歳の逸佳が「アメリカを見たいね」ってことで親に内緒で家を出てふたりきりで旅をす...
ほんとうにものすごくおもしろくて楽しくて、読むのがやめられなくて、一日じゅう読んでいた。読み終わりたくなかった。いつまでも読んでいたかった。。。 家族とアメリカに住んでいる14歳の玲那と、いとこの17歳の逸佳が「アメリカを見たいね」ってことで親に内緒で家を出てふたりきりで旅をする、って話。 バスや列車、ときにはヒッチハイクもして、途中で、偶然、交通事故現場にいあわせたおかげで怪我をしたおばあさんの家に住むことになるとか、お金がなくなってしばらくアルバイトをすることになるとか、「ハプニング」はあるけれども、事件とかいう感じにはならなくて、あくまでも楽しい旅なのがすばらしい。悲しいできごととかもなくて、なにごともない感じがすばらしい。ふたりが粛々と淡々と、さわやかに明るく、旅をすすめていって、その毎日と移り変わる風景が描かれているといった感じで。いろいろな人と出会って別れるけれども、その出会いと別れもあっさりした感じなのが本当にいい。 アメリカのいろいろな街を本当にめぐっているような気になって、それもものすごく楽しかった。 玲那は、ものおじせずにだれとでもすぐ仲よくなれて、オープンマインド。それに対して逸佳は、自分でも認めるとおり、小心者で心配性で社交が苦手、「ノー」が多い。そういう逸佳が少しずつ変わっていく感じもすごくよくて。 でも、大きな変化って感じでもなくて、ラストは自分たちでここで旅は終わりと決めて無事に帰るところもすばらしい。こんなに安心して読める本ってない。 とにかく、ひさびさに「至福の読書体験」っていう感じだった。大好きだ。 やっぱり江國さんいいな!と思って、過去の本も読み返したくなった。
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