フィンランド語は猫の言葉 の商品レビュー
大相撲では琴風と栃赤城が注目され、友人からはYMOのカセットテープが送られて来る70年代後半にヘルシンキ大学に留学した著者によるエッセイ。 フィンランド語を学習する苦労に混じり、フィンランド人の生活、気質、街の様子、白夜の様子など盛り沢山な内容。 定番エッセイ集として版を重ね...
大相撲では琴風と栃赤城が注目され、友人からはYMOのカセットテープが送られて来る70年代後半にヘルシンキ大学に留学した著者によるエッセイ。 フィンランド語を学習する苦労に混じり、フィンランド人の生活、気質、街の様子、白夜の様子など盛り沢山な内容。 定番エッセイ集として版を重ねている模様。
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学生時代、英語ですらいまいち理解できずにいた自分からすると、稲垣さんの向学心は凄い、としか言いようがない。 辞書すら無いような言葉を修得するためにその国へ乗り込んでいく行動力も、凡人は「奇人変人」の領域とみる。 フィンランド語の難解さも、軽快な日々の出来事を織り混ぜた巧みな文章で...
学生時代、英語ですらいまいち理解できずにいた自分からすると、稲垣さんの向学心は凄い、としか言いようがない。 辞書すら無いような言葉を修得するためにその国へ乗り込んでいく行動力も、凡人は「奇人変人」の領域とみる。 フィンランド語の難解さも、軽快な日々の出来事を織り混ぜた巧みな文章でとても興味深いものに思えた。 一番印象に残ったのは、周囲の魅力的な人々と楽しそうに過ごす留学生活。 人が好きだから、言語を学び、人の輪を拡げ、人と繋がっていく。 素敵な人だと思った。
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語学を学ぶ人のエッセイってあまりない? あるかもしれないけど初めて読んだ。国に興味はあるけど言語を学ぶ程ではない私にちょうど良かった。フィンランドの文化にわくわくした。ちょっと他の文献の引用が多いかなー。
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言語習得には果てがない。ダラダラ続く上り坂を永遠に登るようなものだと思う。ラクになることはないんだろうなと観念しながら進む。 言語学も文学も音声学も、どこかの教科と同じように「一体何の役に立つのか」と問われる機会は多い。ただ、言葉の裏には歴史があり、文化がある。人間として生きて...
言語習得には果てがない。ダラダラ続く上り坂を永遠に登るようなものだと思う。ラクになることはないんだろうなと観念しながら進む。 言語学も文学も音声学も、どこかの教科と同じように「一体何の役に立つのか」と問われる機会は多い。ただ、言葉の裏には歴史があり、文化がある。人間として生きている以上、切っても切り離せない複雑な繋がりを、豊かに、残酷にしっとりと含む。 70年代の留学は現在と状況は大きく異なるだろうが、言葉を学ぶ人たちの想いはいつの時代も変わらないのだと感じながら、フィンランドの厳しく愉快な生活を思った。
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