エンド オブ スカイ の商品レビュー
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「〜〜なので。」「〜〜から。」のような表現が連発され、非常に読みにくい。ストーリーはとても魅力的なのに、文章の稚拙さで何度も挫折しそうになった。なんとか読み進めていくうちに、それらは気づけば逆転していた。 正常、異常の違いとは何か。我々、今を生きる人間の感覚が異常とされる世界観で描かれる物語は非常に興味深かった。感情が揺れ動けば安易に矯正される世界で、ヒナとHALは想いを育む。結局のところ、何が正常か、異常かなど、判断できる者はいない。周りを囲む人々や状況で、その基準は容易に変わってしまう。その中で、何を大切にして生きていくか。その軸がブレなかった2人が、とても鮮烈で、美しく感じた。 清々しい気持ちで読了した。 最後に、結局、島国日本では今もまだしっかり人間は生きていて、HALは天皇家の一員だったのだろうか。だからこそ喋れないのも忌避されたのか。最後の最後まで夢のある話だったと思う。
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個人的にヒナは復活して欲しくは無かったけど、それだと最後のハルの日記が活かされなくなる。 ハッピーエンドかメリーバットエンドかは、個々の判断ですな。
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「死ぬこと」を選んだ 二十億年前の私たち。 それは変化する環境に 種として生き残る戦略。 ヒトは五十回分の細胞 分裂の回数券を握って 生まれてくる。 細胞分裂のたびDNA の紐の両端は短くなり、 コピーが不可能なほど その紐が短くなった時 細胞分裂は終わる。 その時こそ生物は死ぬ。 遺伝子の書換によって あらゆる病を克服した 未来。 しかし、異常を正常に 書換えた細胞はやがて アポトーシスするのだ。 果して何が正常なのか ??? それはきっとヒトの器 では量れない。
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遺伝子操作をしている世界で、遺伝子学トップクラスの女性ヒナの話。彩雲国物語の作者ということで、読んでみた。節々に彩雲国物語を感じて嬉しかった。遺伝子操作されていないオリジナルのハルに出会ったことで、進んでいく。最後のハルが人間味すごくてギャップ…!ってなった。 p308「我らに生まれた理由などありはしない。ちゃんと死んで次と交代すれば、どんな風に生きたって遺伝子は気にしないのさ。」「好きなフレーバーを、味わえ」
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なんの前情報もなく読み始めたけど、タイムリーでうそ寒さを感じた。 2019年4月刊行だから、騒ぎが始まる1年ほど前。感慨深い。 それはさておきおもしろかった。
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ゲノム編集技術の恩恵を受け、誰もが思い通りの容姿や能力を選べる時代。 遺伝病は一掃され、癌も撲滅された。 ただひとつ、“霧の病”と呼ばれる原因不明の突然死だけが、いまだ克服できていない病。 世界最高峰の研究者のための高度研究学術都市『香港島』で生まれ育ち、遺伝子工学博士として〈最高位〉の称号を持つヒナコ・神崎は、やはり遺伝子工学の権威だった母の命をも奪ったこの病気の治療法を研究していた。 ある日、監視衛星や警護の監視をすり抜けて香港島の外に出たヒナは、廃墟の街で不思議な少年と出会う。 彼は、祖先を遡っても一度も遺伝子編集をされていない、完全に「オリジナル」の遺伝子を持つ少年だった。 完璧な世界で、「不安定」とされるヒナと、幽霊少年・ハルの出会いは、やがて霧の病の原因、避けられない悲劇の真実へと向かっていく… いやー、「彩雲国物語」以来、お久しぶりの雪乃紗衣さんがこんなSFを書くなんて! 面白かった! まさかのぶっ飛んだハッピー⁉︎エンド。 最後の最後まで、油断しちゃいけないのです。 とはいえ考えてみれば、「彩雲国」も、遺伝子やゲノムという言葉を使わずに、血の宿命に翻弄される人々の世界をファンタジー仕立てで描いていたとも言えるのか。 ゲノム解読が完了したらこういうことが起きる…というSFも、人をその人たらしめる人格や脳だけを切り離してしまえる世界のSFもあるけれど、両方ミックスして恋愛まで絡ませて、すごい力業。 ちなみに、私の脳内では、『ブレードランナー』と『攻殻機動隊』のイメージでした。 世代がバレますね。ははは。
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とてもよいボーイミーツガールだった。好き。世界最高峰の遺伝子工学博士という肩書を持ってる主人公がぽやぽやしててまわりがこっそり過保護しているギャップにやられた。
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雪乃さんのSF。レアリアよりはだいぶ読みやすかったかな(笑)。ジーンさんがよかったよ。エドワードも。好きだったんだろうなぁ。でも正常じゃないのが許せない。異質を受け入れられないエドワードと異質だからこそ好きになったハル。最後のAIチップはちょっと安易だったかな?他の方法でもよかった気はする。
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ユヴァル・ノア・ハラリのホモデウスでは人類は神へとグレードアップしており、幸福の追求のために生命工学・サイボーグ技術といったバイオテクノロジーとAIによって自分自身を変えていく可能性があるとする。 AD22××年、最高学府機関が直轄機関の一つを香港島アカデミーに置く。本作の舞...
ユヴァル・ノア・ハラリのホモデウスでは人類は神へとグレードアップしており、幸福の追求のために生命工学・サイボーグ技術といったバイオテクノロジーとAIによって自分自身を変えていく可能性があるとする。 AD22××年、最高学府機関が直轄機関の一つを香港島アカデミーに置く。本作の舞台香港ではすべての遺伝子を”正常”遺伝子に置き換えていることを求められる。神崎ヒナコは香港島に隣接するネオ九龍で全く遺伝子治療を受けていない少年HALと出会う。この世界では"異常”として排斥されるべきオリジナルDNAの持ち主HALと最高学府機関の遺伝子学部門最高位授与者であるヒナとのほろ苦い恋物語りと遺伝子治療ですべての病気を克服したはずの香港で急増する原因不明の死にいたる病「霧の病」の謎に迫るサスペンスが絡み合って進行する。 彩雲国物語の雪乃 紗衣が描く未来の香港には、例えばSF映画のオブリビオンだとかスペースオデッセイ(2001年宇宙の旅)のように美しく危うくはかなげな映像を見る。HALの住処、ルート4走廊、金魚街の光景、ヒナのマンションや一軒家。それぞれに配された小道具(金魚の棒付き飴だとか貝の入ったバケツ、コールドジャックバーガーセットとか)や登場人物の仕草とそれに反応し揺れ動くヒナの気持ちそんなものが文字を通してて映像イメージを想起させる。ネオ九龍はイノセンス(攻殻機動隊映画版)のイメージか。 遺伝子操作や私たちの生活へのAI技術の進出は既に未来の話ではなく現在進行中の話題となっているが、それに対する私たちの漠然として感じる不安をうまく表現している作品でもある。そうした不安を解決できないままに進む科学に未来はあるのだろうか。 最後の2章はあった方が良いのやら悪いのやらである。まあハッピーエンドで終わらせるために仕方がないか。
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