平成金融史 の商品レビュー
バブル崩壊からアベノミクスまでの政治経済状況と金融政策とそのインパクトを編年体で記述。多くのインタビューに裏付けられた記事だが、日銀関係者からの聞き取りにややバイアスがあるきらいがある。
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失われた30年に重なる平成の間、バブルの崩壊から度重なる金融危機を経てアベノミクスへと至る流れを時に利害の対立する当事者達の目線を交えて描いており、迫力がある。
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バブルの後始末に失敗したところから始まり、黒田バズーカの失敗(あるいは中毒化?)までを関係者への取材を交えて振り返る。 当時のニュースを見ていてもわからなかった裏面についての証言が盛り込まれているので、貴重な史料になりうる一冊。 ただし、ニュースソースの秘匿がなされているので...
バブルの後始末に失敗したところから始まり、黒田バズーカの失敗(あるいは中毒化?)までを関係者への取材を交えて振り返る。 当時のニュースを見ていてもわからなかった裏面についての証言が盛り込まれているので、貴重な史料になりうる一冊。 ただし、ニュースソースの秘匿がなされているので信憑性については評価が難しい。 いまは無理でも数十年後には誰がどう証言したのかオープンにできると、この本の真価がわかると思う。さて、それができるのだろうか。
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「平成金融史」だけど「平成金融破綻史」の方がふさわしいかもしれない。本書に書かれた時代、既に働き始めていて、その頃のことを思い出しました。思えば平成の金融、特に金融行政は、初めて市場というものとの対峙を余儀なくされたのでしょう。本書の中でも有名な大蔵省証券局長が、別館で合宿して証...
「平成金融史」だけど「平成金融破綻史」の方がふさわしいかもしれない。本書に書かれた時代、既に働き始めていて、その頃のことを思い出しました。思えば平成の金融、特に金融行政は、初めて市場というものとの対峙を余儀なくされたのでしょう。本書の中でも有名な大蔵省証券局長が、別館で合宿して証券会社の破綻スキームを練って上機嫌で記者会見までやったものの、コール市場が干上がっちゃってあらら、という話なんかは象徴的でしょう。その中で、比較的市場を学んでいた日銀が、アベノミクスに絡みとられ、市場の機能を削いでいく姿はなんとも哀れで泣ける(特に白川総裁の辞任)。
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20190706- 0805バブル経済真っただ中から、その崩壊、経済不祥事から住専問題、不良債権問題と金融危機、公的資金、ゼロ金利政策から量的緩和、異次元緩和へ・・平成の金融史は激動と失政の連続、そして令和へと続く新たな金融政策と政治対応、行政の在り方を生み出してきているのだと思...
20190706- 0805バブル経済真っただ中から、その崩壊、経済不祥事から住専問題、不良債権問題と金融危機、公的資金、ゼロ金利政策から量的緩和、異次元緩和へ・・平成の金融史は激動と失政の連続、そして令和へと続く新たな金融政策と政治対応、行政の在り方を生み出してきているのだと思う。それぞれのトピックにおけるキーパーソンへの新たな取材による証言が新鮮。
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とても重厚な本。失われた10年と呼ばれる原因はバブル崩壊だけでなく、その対応の混乱や不祥事があったことなどが何となくわかった。住専と農協マネーとか、宮沢喜一が小渕内閣の蔵相で頑張ってたことなど勉強になることが多かった。拓銀と山一とか。
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著者は、時事通信〜TBSの記者とのことだけれど、期待通りの読みごたえ。これはおもしろいよ。西暦で生活しているので、”平成”でくくることにあまり意味はないと思っているけれど、日本の金融問題の歴史は、平成の歴史とほぼ重なるからね。平成元年末の株価最高値から、ひたすら危機の戦い。 尾...
著者は、時事通信〜TBSの記者とのことだけれど、期待通りの読みごたえ。これはおもしろいよ。西暦で生活しているので、”平成”でくくることにあまり意味はないと思っているけれど、日本の金融問題の歴史は、平成の歴史とほぼ重なるからね。平成元年末の株価最高値から、ひたすら危機の戦い。 尾上縫とか、東京協和信用組合とかコスモ信用組合とかなつかしい名前も出てくるけれど、なんといっても、ハイライトは、平成9年(1997年)。11月に三洋証券、拓銀、山一証券が終了。3連休に北の大地に行ったときの日経朝刊を思い出すよ。 どうやら11・26が勝負の1日で、ここでひと山越えたようだけれど、その後も、長銀、日債銀、りそななどと続いていくよね。でも、これを読むと、大蔵省や日銀がいろんな策を考えるけれど、公的資金導入は、結局は世論との戦いで、そうなると、なんだかんだ最後は政治決断なんだよね。うまくいったものもあれば、結果的にうまくいかなかったものもあるけれど、橋本さん、宮沢さん、野中さん、梶山さん、柳澤さん、竹中さんetc、みんなそれなりに腹をくくって、厳しい決断を下してきてるよ。もう少し評価してあげていいと思うし、それに比べると、金融機関の経営者の方は、無能で器が小さい感じが否めないね。まぁ、小生も、95年頃は、住専に税金とかありえないだろとか思って、青島さんとか応援してたからえらそうなことはいえないけどさ。
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平成30年の金融の歴史を振り返る本。お堅いのかと思ってたけど、エピソードの語り口が面白かった。 しかし、リーダーと言われる人達の先送りとか、あるいはメンツみたいなもので、企業が多額の負債を抱えたり、あるいは、破綻したり、最悪人が死んだりするんだなと思った。 未だにデフレから抜けら...
平成30年の金融の歴史を振り返る本。お堅いのかと思ってたけど、エピソードの語り口が面白かった。 しかし、リーダーと言われる人達の先送りとか、あるいはメンツみたいなもので、企業が多額の負債を抱えたり、あるいは、破綻したり、最悪人が死んだりするんだなと思った。 未だにデフレから抜けられない日本なんですが、あとがきにあったように実験の歴史がまだ続いてるのかなと。不透明な時代を生き抜くには、リスクマネジメントが重要だと思うので、過度な借金は避けつつも、必要以上に財布の紐を締めない、そんな家計運営が良いのかななんて思いました。
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バブル崩壊後、長期低迷にあえぐ日本経済。金融当局は何を考え、何を見誤ったのか。取材をもとに「金融失政の三十年」を検証する。
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