食で読み解くヨーロッパ の商品レビュー
ヨーロッパは1万年前の氷河の影響で、植物はほとんど自滅した、食料事情は貧弱だった。しかし、ヨーロッパ人は世界に進出して、多様な作物を持ち帰り土地と人を豊かにななった。
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ヨーロッパへの理解がアップグレードされた、そんな気分。 -------- たとえば「農村の変化をジャガイモで読み解く」とある。 ジャガイモはヨーロッパにはなかったものだから、移入されることでいろいろなことが起こる。 プロイセンでは、ジャガイモを国策として進めることで、食料を確保し...
ヨーロッパへの理解がアップグレードされた、そんな気分。 -------- たとえば「農村の変化をジャガイモで読み解く」とある。 ジャガイモはヨーロッパにはなかったものだから、移入されることでいろいろなことが起こる。 プロイセンでは、ジャガイモを国策として進めることで、食料を確保して人口・国土を拡大させた。 アイルランドでは、やはりジャガイモで大きく人口を伸ばした、のだが、ジャガイモの疫病で凶作となり、そしてそれを地主であるイギリスに売ることが出来なかったので飢饉が起きた。食料がなかったわけではないのに、不平等によって250万人が死んだ。 ここまでの飢饉かはともかく、不平等は決して過去だから、という話ではない。 EUが発足して販売機会が増えたが、EUの厳しい規制にすべての産地が対応できるわけもなく、条件のいいところは大規模化し、一方で貧困に進んでいく地域もある。そんななか、さらに厳しいのはロマの農村だ。まさに負のスパイラル。 他にも、「観光地の発展をミネラルウォーターで読み解く」「工業化をビールで読み解く」「グローバル化をコーヒーで読み解く」など、タイトルだけでもそそられる話ばかり。 なぜそこでそれを食べるのか。どうやって入ってきたのか。 料理本ではなく、地理をベースにしたものであるが、当然そこには歴史が関係してくる。何よりすごいのは、160ページを超える全ページカラーということだ。 ソーセージ一つとっても、どうやってそれが生まれ、そしてなぜ都市の名前がついているのか。薄らぼんやりしっていることが、きちんとアップグレードされていく気持ちよさ。 僕の乏しいヨーロッパ経験も、本書によって補完されるような、よき体験だった。
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