作家の人たち の商品レビュー
「押し売り作家」 「夢の印税生活」 「持ち込み歓迎」 「悪魔のささやき」 「らのべっ!」 「文学賞選考会」 「遺作」 七編。 作家、編集者の実情を描いていたりするんだろうな、それをブラックに、面白く。自虐ネタもあるのではないかしら。作家で生きてゆくのも大変なのねとつくづく思う。こ...
「押し売り作家」 「夢の印税生活」 「持ち込み歓迎」 「悪魔のささやき」 「らのべっ!」 「文学賞選考会」 「遺作」 七編。 作家、編集者の実情を描いていたりするんだろうな、それをブラックに、面白く。自虐ネタもあるのではないかしら。作家で生きてゆくのも大変なのねとつくづく思う。この本はミステリではなかった。パロディー満載、こういったのは得意分野なのかな。
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2019年41冊目。出版業界をユーモアたっぷりに皮肉った作品。東野圭吾さんの「歪笑小説」を思いだしました。「らのべっ!」に時代を感じて、「夢の印税生活」で現実を知る。「悪魔のささやき」がテンポも良くてオチも秀逸で一番面白かった。
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作品を本にしてもらえない話、金銭的に大変な話、書評で褒めてもらうよう悪魔にお願いする話、いい加減な文学賞の選考会の話など、小説周辺の短編集。 ラストが予想できてしまうのが残念。ライトノベルでベストセラー連発の編集者のやり方を描く「らのべっ!」だけは意外性とブラックさが引き立って...
作品を本にしてもらえない話、金銭的に大変な話、書評で褒めてもらうよう悪魔にお願いする話、いい加減な文学賞の選考会の話など、小説周辺の短編集。 ラストが予想できてしまうのが残念。ライトノベルでベストセラー連発の編集者のやり方を描く「らのべっ!」だけは意外性とブラックさが引き立っていた。
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どういうつもりかと思えば、著者が「悪ふざけ」とはっきり書いているので他意はないのでしょう。持ち込みとか、ストーカー化する作家とか、印税生活とか面白かった。
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作品を書いても本にして貰えず押し売りのように持ち込む「倉ナントカ」という中堅のミステリ作家、印税生活を夢見た新人賞作家は5年目には…等本当にありそうなことから、ラノベや文学賞についてはこんな話を書いて大丈夫?と思えるような爆弾まで、出版業界にまつわる7つの短編です。人により好き嫌...
作品を書いても本にして貰えず押し売りのように持ち込む「倉ナントカ」という中堅のミステリ作家、印税生活を夢見た新人賞作家は5年目には…等本当にありそうなことから、ラノベや文学賞についてはこんな話を書いて大丈夫?と思えるような爆弾まで、出版業界にまつわる7つの短編です。人により好き嫌いがあると思いますが、ちゃんと配置に気を配っていますし、こういうのもたまにはいいと思います。私は倉知さんのたとえ突拍子もなくても綺麗な本格が大好きです。倉ナントカさんは倉知さんではないようですが、本格の新作も楽しみにしています。
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……ひどい。これはひどい。本当にこれってフィクションですよね。でなければこれは、本好きとして耐えられないことがいろいろと多すぎます。「持ち込み歓迎」とか「らのべっ!」とか、「文学賞選考会」とか、「こいつら本好きをなめとんのかっ!」という気分になります。うわー、許せんっ! 本は読む...
……ひどい。これはひどい。本当にこれってフィクションですよね。でなければこれは、本好きとして耐えられないことがいろいろと多すぎます。「持ち込み歓迎」とか「らのべっ!」とか、「文学賞選考会」とか、「こいつら本好きをなめとんのかっ!」という気分になります。うわー、許せんっ! 本は読むものなんですよ! しかし、フィクションとして読む分には抱腹絶倒。作家さんも編集さんも偉大で大変な職業だということを改めて感じさせられ、その一方で作家という職業に憧れを抱く者としては切ない気分にさせられたりも。逆に中途半端に作家になりたいという輩には、この本を読ませてやりたい(笑)。シビアすぎるぞ「夢の印税生活」。 そして「遺作」で切ない気分になりつつも、作家でいられる人が羨ましくもなったのでした。書きたくて書けるってことは、素晴らしいよね。
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初めて読む作家さん。そのせいか、どう読めば面白いのかわからない。 ネガティブな内容に入り込めないのかなぁ。
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【収録作品】押し売り作家/夢の印税生活/持ち込み歓迎/悪魔のささやき/らのべっ!/文学賞選考会/遺作 ブラックジョークのような内幕もの。しゃれにならない気がするのは、出版社ゆえか。
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作家と出版社を題材にした業界内幕暴露的ユーモア小説集。「本書はフィクションである」と謳っているが、明らかに作者の分身みたいな人物が出てきたり、あの人の事を言っているなと想像出来る人も出てくる。自虐ネタが満載で結構笑えた。現代が本の売れない時代になっているのを、作家としてただ嘆くだ...
作家と出版社を題材にした業界内幕暴露的ユーモア小説集。「本書はフィクションである」と謳っているが、明らかに作者の分身みたいな人物が出てきたり、あの人の事を言っているなと想像出来る人も出てくる。自虐ネタが満載で結構笑えた。現代が本の売れない時代になっているのを、作家としてただ嘆くだけでなくブラックユーモアに昇華してしまうのが倉知さんらしい所。ミステリの要素は皆無だったが、こういう小説も悪くないね。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ミステリファンならば、倉知淳という作家は知っているだろう。近年はコンスタントに新刊が出ており、ファンからの評価は高い。倉知作品の質の高さは、ミステリ界隈では誰もが認めるだろう。ところが、一般の知名度はというと…。 失礼ながら、倉知淳さんは、どう贔屓目に見てもベストセラー作家ではない。賞だの映像化だのには無縁。今後大ブレイクすることも、まあないだろう。そんな中で届けられた新刊は、平積みされることなく、棚に1冊だけ置かれていた。 自虐なのかヤケクソなのか、どう受け取るべきか悩ましい。作中の冴えない中年作家とは、やはり倉知さんご自身がモデルなのだろう。ちっとも笑えないばかりか、ただただ痛々しいが、実際の倉知さんは、ここまで追い込まれてはいない…よね? 面白い作品を出せば売れるわけではない現実。誰とは言わないが、倉知作品より質が劣るのに、はるかに売れている作家はいる。ぼやきたくもなるだろう。あの数字は、リアルな数字なのか。よほどの売れっ子でなければ、あんなものらしいけども。 延々と自虐が続くのかと思えば、持ち込みの賞の現実とか(実話かこれ?)、ラノベの舞台裏とか(噂は聞いたことあるが)、文学賞選考会の成れの果てとか(まあ所詮好き嫌いだよな)…。多少クスッとはするが、これらもやっぱり自虐かな。 この手の文壇を茶化したような本は、前例がある。本作が、後発なのにインパクトに欠けるのは否めない。毒が足りない。倉知さんも、まだまだ作家でいたいのだと思う。本当に書いたら洒落にならないことは、書けるわけがないよなあ。 一ファンとして、倉知さんに売れてほしいとは思っている。ご本人にも、売れたい気持ちはあるはずだ。とはいえ、基本的にガチ本格の作家である。本格に向き合う姿勢が、ストイックで真面目なだけに、一般受けする作品にはなりにくい。 最後の「遺作」はあくまで冗談ですよね、倉知さん。残念ながら、こういう本は売れっ子が書いてこそ笑えるのだと、実証してしまった。これからも倉知作品を読みたい。そのために自分にできるのは、買って応援することだけだ。
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