閻魔堂沙羅の推理奇譚 落ちる天使の謎 の商品レビュー
VS閻魔大王の娘、第五作。 マンネリ化しやすい短編中心の当シリーズにて本作の第三編は新しめの試み。 基本的に短編は齟齬なく明るく終わってくれれば満足。
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短編が3つ。 元バトミントン選手の轢死、高校生の圧死、子会社社長の渇え死に。 どの3つも何かしらの教えを伝えてくれそうではあったが、そこまで攻めた内容にはなっていなかった。 一作目は、才能だけでやってきたバトミントン選手の話。そのこと自体が悪だとは思わないし、ひねくれ具合も中途半端だったが、最終的に前向きになって気持ちのいい終わり方ではあった。 二作目は、イケメンで周りにチヤホヤされている高校生の話。一作目と似たような設定で、努力のできない高校生が初めて恋をして、ドタバタする内容。 結局、根性のない自分を見直すシーンはなかったが、惚れた女に真っ直ぐなキャラクターには好感を持てた。 三作目は、久しぶりに救われない話だった。犯人が後々地獄行きになるであろうことを考えると、そこまで爽快感が得られるラストではない。改めて思うことは、自業自得な主人公を描く時の「業」が薄いように感じる。殺された人間が完璧な善人でもなさそうなため、情状酌量を感じてしまう。 加えて、三作目はアンフェアではないにしても、軽くズルさを感じてしまう設定だった。嫌いではないが、ミステリーとしては微妙。
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【収録作品】澤木夏帆 23歳 元バドミントン選手 死因・轢死/相楽大地 17歳 高校生 死因・圧死/土橋昇 39歳 子会社社長 死因・渇え死に
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空から彼女が落ちてくる。受け止めようとして――俺は死んだ。イケメンで名を馳せる大地は、イジメを受ける少女・神里に初めての恋をし、振られた。しかし彼はくじけない。イジメの原因を調べるうちに、学校の屋上から神里が落ちてきて――。俺の死はともかく、彼女の死は絶対に許せない! 覚悟を決め...
空から彼女が落ちてくる。受け止めようとして――俺は死んだ。イケメンで名を馳せる大地は、イジメを受ける少女・神里に初めての恋をし、振られた。しかし彼はくじけない。イジメの原因を調べるうちに、学校の屋上から神里が落ちてきて――。俺の死はともかく、彼女の死は絶対に許せない! 覚悟を決めた大地は蘇りをかけて、閻魔大王の娘・沙羅と霊界の推理ゲームに挑む!
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生き返りを掛けて自分の死の真相を推理するシリーズ5作目。凄い才能だけど努力を怠っていた元バトミントン選手夏帆がやる気になった矢先の事故死。超イケメン高校生大地が初恋の同級生を屋上からの墜落から救う為に受け止めた事による圧死。人を救って社長の座に着いたがどうも裏がありそうな昇が地下...
生き返りを掛けて自分の死の真相を推理するシリーズ5作目。凄い才能だけど努力を怠っていた元バトミントン選手夏帆がやる気になった矢先の事故死。超イケメン高校生大地が初恋の同級生を屋上からの墜落から救う為に受け止めた事による圧死。人を救って社長の座に着いたがどうも裏がありそうな昇が地下室に閉じ込められ渴え死に。前2作は主人公の性格も展開も真っ直ぐで推理の難易度も優し目。大地の話は今までで一番簡単じゃないかな。その分最後の昇は確かに提示されていたけど結構飛び道具。ラストの締め方も異質。でも嫌いじゃないなむしろ好みかも。
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2019年28冊目。第1話と第2話はいつもながらの面白さ。特に第1話は胸が熱くなるような展開で爽やかな読み心地。第3話には見事に意表を突かれた。⌈頭の中にある情報だけで推理できる」を逆手にとってくるとは。展開の捻りを含めて面白い。
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事件よりも閻魔の休む理由や、シンキングタイムに沙羅が何してるかが楽しみになってきた。今回マントが活躍したが、どうやら人間には着心地(羽織り心地?)が悪い素材らしいのが気になる。今回も面白かった!
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早いもので、『閻魔堂沙羅の推理奇譚』シリーズも第5作。裏表紙のあらすじをぱっと見て、ちょっとしんどそうだなあと思ったが、このシリーズの一ファンとしては、引き返すわけにはいかない。きっとうまく処理してくれるのだろう…。 1人目、23歳の元バドミントン選手・夏帆。天賦の才能に恵まれ、国内では敵なしだったが、実は大の練習嫌い。ロンドン五輪ではメダルに届かず。リオ五輪前の怪我で現役を引退し、現在は所属会社に勤務しつつ、小学生相手にコーチをしていた。 同じく選手だった父の葬儀で、才能だけで生きてきた夏帆に投げつけられる言葉。苦い気持ちになってくるが、その後の展開は…犯人があまりにも浅はかとしか言いようがない。しかし、そんなヒントをよく解読できたものだ。以心伝心なのか。 2人目、17歳のイケメン高校生・大地。夏帆が才能で生きてきたなら、彼はルックスで生きてきた。何度も振ってきた彼が、いじめられている女子に恋をし、振られた…。本気の恋となると、なかなか一途ではないか。真相は、若者らしいというか何というか。ちょっとしたボタンの掛け違えだった。「彼女」にも立ち直ってほしい。 3人目、39歳の会社社長・昇。ん?この死因は…。シリーズ史上最も悪い人間だと断言しよう。当然、閻魔堂沙羅が容赦するはずもないが、こんな男にもチャンスをくれるという。しかし、制限時間は通常の10分ではなく、わずか3分! 詳細は伏せるが、色々とシリーズとして変則的な要素を含む。頭の中にある情報だけで、ちゃんと導き出せるというが、うーむ、これはありなのか? まあ、チャンスを与えただけでも最大限の譲歩だよねえ。自業自得かつ因果応報である。 それにしても、毎回読み終えると思うのだが、様々な人間模様をよく思いつくものである。今回は、人間模様のバリエーションに加えて、基本フォーマットを崩すという試みもあり、ますます楽しみなシリーズになってきた。 このシリーズの長編も読んでみたい気がする。また、木本哉多さんが、閻魔堂沙羅シリーズ以外の作品を書くことがあるのかも、興味深い。
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人生いろいろ、死に様もいろいろ。 最近沙羅さん現世に姿現しすぎじゃないですか? そろそろ都市伝説街談巷説道聴塗説が囁かれそうだけど大丈夫かな?
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