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火星無期懲役 の商品レビュー

3.4

17件のお客様レビュー

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2022/10/05

やっぱり地球って大切だなぁ~。 空気も水も大地の恵みも、「有る」ということは奇跡なんだ。 「火星の人」の小説・映画の成功に触発された出版社が、作家にオファーしてできた小説、と、訳者あとがきに記されている。 そのせいか、どちらかというとミステリーやサスペンスといった要素の強い、比...

やっぱり地球って大切だなぁ~。 空気も水も大地の恵みも、「有る」ということは奇跡なんだ。 「火星の人」の小説・映画の成功に触発された出版社が、作家にオファーしてできた小説、と、訳者あとがきに記されている。 そのせいか、どちらかというとミステリーやサスペンスといった要素の強い、比較的わかりやすい筋立てのSF小説で、80年代ハリウッドのアクションパニック映画を見ているよう。 章ごとにフォントを変えて記録されたXO社関連の記事や社内メモ等には、本筋を補完する情報に溢れているが、時間経過がバラバラなため、読書中は少し理解しにくい(読み終わってからその部分だけ再読すると、もう少し理解できた)。 原題は“One Way”(片道切符) 邦題の「火星無期懲役」の方が、断然いい。

Posted byブクログ

2021/07/05

先に読むのは”火星の人”にして。 こちらは、秋に片足残したくらいの 平日、仕事切り上げた午後。 そぼふる雨に吹かれながら読むのがいい。 3億キロの距離も、 幾分かは近くなっている様な心持ちは 私だけか。

Posted byブクログ

2021/04/17

生徒(中学生)が推薦していた図書。 息子にドラックを売りつけていた売人を射殺した罪で懲役120年を宣告されたフランクは、刑務所で無為に過ごすのではなく、新しい環境で「働き、生甲斐を感じることができる」場所への移動を承諾して契約書にサインします。 その場所とは火星。民間企業が宇宙開...

生徒(中学生)が推薦していた図書。 息子にドラックを売りつけていた売人を射殺した罪で懲役120年を宣告されたフランクは、刑務所で無為に過ごすのではなく、新しい環境で「働き、生甲斐を感じることができる」場所への移動を承諾して契約書にサインします。 その場所とは火星。民間企業が宇宙開発を担うなか、NASAの宇宙飛行士が火星に降り立つ前に、彼らが使う基地を組み立てるのが、フランクたち長期服役囚の仕事になりました。 自主性や自由はある程度認められているものの、火星というどこにも逃げ場のない環境、少人数の閉ざされた人間関係など、正常な精神を保つことに困難を伴う状況の中で、次々にクルーが死亡するという事件が起こります。 犯人はだれなのか。 ミステリとSFが融合した作品で、読みごたえはありますがやや冗長な印象も受けました。 火星という、いわば「エンタテイメント」のない環境の退屈さや主人公たちクルーの無力感・徒労感をうまく表現している、ということなのかもしれませんが…… SFの要素(専門的な描写や宇宙についての物理・天文の知識が要求される部分)は想像していたよりも少なく、理系の素養がない私にとってはありがたい部分もありましたが、ラストシーンへ向かうところは急展開で、ハラハラさせられる、というよりも「結論ありき」でそこに向けてねじ込んだようにも感じられます。

Posted byブクログ

2020/06/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何か技術を持った死刑囚たちが、地球ではなく火星で、無期懲役のように死ぬまで働き続ける話。 火星に行くまでの展開で「友達」ではないけれど「上手くやっていける人たち」として希望のある気持ちにさせての火星に着いてからの展開は本当にしんどかった。 それらを踏まえた上で、フランクが最後の相手に向けた言葉、どんな思いで発せられたものだったんだろう。 『星を継ぐもの』の時も思ったけど、SFで専門用語がめちゃ出てきて謎解きをするくだりはとても苦手だ。目が滑るし、説得力のあるミステリは求めていないので。 そもそもミステリの要素いるか?感だった。 「なんと!あいつは!!ヤク中だったのだ!!!」みたいなのも「え?そうでしょ?」みたいな... それでも、落ち込んで考えてしまう(つまり良いな〜って思う)話だった。

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2020/05/18

クルーが次々と死んでゆく、犯人は?しかも火星が舞台なので孤立無援。 そこまでは面白かったが、終わり方が今ひとつ。

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2020/04/04

#日本SF読者クラブ なぜか火星は人を惹きつける。事実上終身刑の七人の囚人と監督役が火星に基地建設のため送り込まれる。そこで一人また一人と囚人が亡くなっていく。事故か殺人か。ベストセラーになった「火星の人」の二匹目のドジョウを狙って、出版社が企画した作品。ミステリー色は強くない。...

#日本SF読者クラブ なぜか火星は人を惹きつける。事実上終身刑の七人の囚人と監督役が火星に基地建設のため送り込まれる。そこで一人また一人と囚人が亡くなっていく。事故か殺人か。ベストセラーになった「火星の人」の二匹目のドジョウを狙って、出版社が企画した作品。ミステリー色は強くない。だいたい犯人の目星はついてしまうし、トリックといったものない。「火星の人」ほどのハラハラ・ドキドキ感もない。二番煎じと言われてもしかたないし、読みやすいが無駄にページ数が多い。

Posted byブクログ

2019/11/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

コストの関係から、地球に戻って来られなくても構わない人、としてMB1(火星ベースワン)建設計画のメンバーに選ばれた、建設、農業、医療などのスキルを持つ、囚人のフランクたち。しかし、仲間たちが1人ずつ一見事故のように見える状況で死んでいき、彼らは疑心暗鬼に駆られていく… SFとしては、細部の考察がしっかりしていて、引っかかる所はなかったと思う。一つ気を抜けば死ぬという緊迫感の中で話が進む。とても面白く読めた。しかし、ミステリとしては正直イマイチ。というのは、最初から誰が一番自由に動け、優位な立場にあるのかは明らかだから。フランクたちが、なぜいつまで経っても「彼」そして「彼ら」のことを疑おうともしないのか、途中からずっとヤキモキしながら読んでいた。「約束」のことがあるから、心理的に疑いたくない、っていうことはあるだろうが。ただ、火星を舞台としたクローズドサークルもの、というのは新しいと思った。

Posted byブクログ

2019/08/23

そうだよな~ 「火星の人」では(ほかの作品でも)生存可能な施設から 物語がはじまるけど、何もないところに、 それも死と隣り合わせの、救援も期待できない、 何か欠けても年単位で待たなければならない、 戻ることすら困難な、そんなところに 一歩を踏みださなければならない、そういう人が ...

そうだよな~ 「火星の人」では(ほかの作品でも)生存可能な施設から 物語がはじまるけど、何もないところに、 それも死と隣り合わせの、救援も期待できない、 何か欠けても年単位で待たなければならない、 戻ることすら困難な、そんなところに 一歩を踏みださなければならない、そういう人が 必要なんだよな~、と。 ミステリーサイドは正直ちょっと期待外れ。 でも読み終わってみて、章の初めに書かれている 記録が何を意味しているのか、読み終わったあとに 読み直して、物語を背景、舞台裏から完全にして、 囚人たちの、火星での人類のサバイバルが いかに過酷であるのか、って思いにつながる。 続編は気になります。

Posted byブクログ

2019/07/20

火星の人の面白さには敵わないなという感想。 ミステリーっぽくもあり、サバイバルっぽくもある。 もっとミステリーよりにしたら面白くなったんじゃないかな。

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2019/07/03

 火星開発したいけど、予算もないし、過酷な環境で働かせることも難しい。ならば無期懲役の囚人たちを送り込み、火星でコロニーを作らせよう。  そんなわけで主人公は火星に行くのだが、どんどん仲間が死に、過酷な状況に追い込まれていく。そして合間に挟まれる不穏なパラグラフ。  けれども、...

 火星開発したいけど、予算もないし、過酷な環境で働かせることも難しい。ならば無期懲役の囚人たちを送り込み、火星でコロニーを作らせよう。  そんなわけで主人公は火星に行くのだが、どんどん仲間が死に、過酷な状況に追い込まれていく。そして合間に挟まれる不穏なパラグラフ。  けれども、先はどうなるんだろうと思わせる力はすごい。単純につらい、読むのやめようってなりそうなものなのに。

Posted byブクログ