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蜜蜂と遠雷(下) の商品レビュー

4.4

672件のお客様レビュー

  1. 5つ

    332

  2. 4つ

    211

  3. 3つ

    66

  4. 2つ

    13

  5. 1つ

    2

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2024/05/30

読み応え、疾走感、文章の読みやすさ、どれをとっても良かった! いい意味で事件が起こらなくて(突然事故に遭うとか、攫われるとか、虐められて怪我するとか、不幸のどん底に落とされるとか、絶不調とかとか) コンテスタントたちがひたすらにコンテストにのめり込んで、内省して、互いをぐんぐん高...

読み応え、疾走感、文章の読みやすさ、どれをとっても良かった! いい意味で事件が起こらなくて(突然事故に遭うとか、攫われるとか、虐められて怪我するとか、不幸のどん底に落とされるとか、絶不調とかとか) コンテスタントたちがひたすらにコンテストにのめり込んで、内省して、互いをぐんぐん高め合っていく様は読んでいて気持ちよかった。 争い事ではあるけど、それは限りなく音楽に近い神聖で綺麗な世界での出来事だった。 結末も妥当というか。これもいい意味で。 題材はピアノコンクールという珍しいものだけど、物語の展開は王道で安心。これを待ってたって感じで好きだったなー。 こんなに先が気になって急いで読んだのは今年だと「神に愛されていた」以来かも。

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2024/05/28

凄い!素晴らしい!!最高過ぎた!!!(語彙力低…) 読み終わるのが惜しかった〜!! ストーリーのあしを引っ張る嫉妬深い人などがおらず(それはそれで物語の面白みなんだけど)、透明感高い美しいクラシック音楽の世界に浸れた。 クラシック音楽は無知だけど、これを読んで色々聴いてみたくな...

凄い!素晴らしい!!最高過ぎた!!!(語彙力低…) 読み終わるのが惜しかった〜!! ストーリーのあしを引っ張る嫉妬深い人などがおらず(それはそれで物語の面白みなんだけど)、透明感高い美しいクラシック音楽の世界に浸れた。 クラシック音楽は無知だけど、これを読んで色々聴いてみたくなりました。 映画も気になるけど、観るの怖いなぁ。 あとがきで作者さんの産みの苦しみも垣間見えて興味深かった。サラッと流れるように美しい小説なので、作者さんもサラッと流れるように書いていそうだけど、そんなことはなく、そんなところに親しみを覚えました。

Posted byブクログ

2024/05/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ピアノの演奏という内容を本で表現するとこんな感じなのかと思った作品。 音楽に疎いから有名な曲なのだろうが全然知らない曲ばかりだった。作曲家の名前をかろうじて聞いたことあるくらい… それでも恩田陸の表現でどんな曲なのか想像することが出来てそれを感じられて読んでいて気持ちのいい作品だった。 音楽センスが全くないため楽譜も読めないリズム音痴の私はコンクールなんて遠い世界の話のようだが、発表会独特の緊張感やワクワク感は知っているので読んでいて場や人のピリピリ感を久しぶりに感じられて良かった。 明石さんが人柄的に主人に似ているというかそんな風に感じて応援していたので結果が実ったシーンは嬉しかった。

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2024/05/23

残りのページを読み終わるのが惜しいほど面白かったです、 音楽が素晴らしいものに見えました。 続編、早く読みたい!

Posted byブクログ

2024/05/20

クラシック音楽については全く知識がなくても、登場人物の魅力や、情景的な演奏描写に惹き込まれてさくさく読むことできました。 音楽を題材にしたエンタメ作品というと、のだめなど漫画のイメージを持っていましたが、小説はいくらでも想像できるという点で、相性がいいんだなと思いました。 あと、...

クラシック音楽については全く知識がなくても、登場人物の魅力や、情景的な演奏描写に惹き込まれてさくさく読むことできました。 音楽を題材にしたエンタメ作品というと、のだめなど漫画のイメージを持っていましたが、小説はいくらでも想像できるという点で、相性がいいんだなと思いました。 あと、小説の利点だな思ったのは、映像化されたものを見てしまうと、その演奏に描写されてるほど感動できてない自分みたいな、自分の音楽的な感受性の限界にぶち当たることが多いので、それがないのがいいです。音楽のことホントは何もわからないけど、音楽を楽しんだ気分にさせてもらえました。

Posted byブクログ

2024/05/19

下巻に入ってから細かい描写が多くなり、読み進めるスピードが落ちてしまったけど、後半に向けてワクワクした気持ちで読むのが止まらなくなり、一気に読み進めている自分がいました。 いろんな人が今一度自分を振り返り前を向こうと思える作品で、読み終わった時に心が開放されたような気分でした。

Posted byブクログ

2024/05/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

長編作だからか。ちょっと読み怠みがあったか。 心理的な描写に追いつけない部分はあったけど、それでも上巻に続いてドラマ感はたっぷり。 最終の順位・奏者評価の描写はなくて、それでも納得して終われるのは物語の筋がしっかりしていたからだと思う。 個人的に、自由・解放された部分には自分の背中も押されたような描写で印象的だった。 またつぎの作品も読んでみたい。 恩田さんの書く小説の物語性にはすごく惹かれる。 つぎ、つぎ、つぎ、ワクワクする感触!

Posted byブクログ

2024/05/13

2024/5/13 そりゃ直木賞取るよなぁ。 始めからそれはそれは熱く、情熱的でどんどん読み進められた。 登場人物たちもとても魅力的で、私が特に好きだったのは明石。 自分の年齢や境遇も影響したのかもしれない。 作品の最後。 とても静かで、とても優しい。 それはまるで一つの曲がそ...

2024/5/13 そりゃ直木賞取るよなぁ。 始めからそれはそれは熱く、情熱的でどんどん読み進められた。 登場人物たちもとても魅力的で、私が特に好きだったのは明石。 自分の年齢や境遇も影響したのかもしれない。 作品の最後。 とても静かで、とても優しい。 それはまるで一つの曲がそっと終わる瞬間のような幕切れ。 素晴らしい作品でした!

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2024/05/08

2017本屋大賞 どう感想を書けばいいのか分からないが本音 たぶん初めて音楽を体験?したのだと思う クラシックもとより音楽のことを知らなくても読み続けてた、ほんの少しの間のレッスンを毎回涙流しながらやらされ音楽を嫌いにさせられたこんな自分でさえ読み続けてた 恐らく恩田陸氏は偉大な...

2017本屋大賞 どう感想を書けばいいのか分からないが本音 たぶん初めて音楽を体験?したのだと思う クラシックもとより音楽のことを知らなくても読み続けてた、ほんの少しの間のレッスンを毎回涙流しながらやらされ音楽を嫌いにさせられたこんな自分でさえ読み続けてた 恐らく恩田陸氏は偉大な音楽家なのだと思われる(違う) 物語は切れる事ない緊張の糸が常にあり演奏する側聴く側 共に19世紀、外国の景色、宇宙、ロマンス、などを感じる音楽で満たしていた そして現代音楽じゃなく耳を澄ませ自然の生きた音楽を聴いてみろよとメッセージが込められてると感じた 映画は見てないが調べると演奏した曲が小説と違うらしい…通りでコメントが変だと 印象的だったのは第3次予選のマサルの演奏、こんなイメージでピアノを聴いた事がなかったしクラシックとはこんな物語の世界なのかと思わせてくれた 好きなフレーズ引用 明るい野山を群れ飛ぶ無数の蜜蜂は世界を祝福する音符であると。そして、世界とはいつもなんという至上の音楽に満たされていたことだろう まるで雨のしずくがおのれの重みに耐えかねて一粒一粒垂れているような 世界中にたった1人しかいなくなっても野原にピアノが転がっていたら、いつまでも弾き続けていたいくらい好きだなあ 人生の最期にはすっと息を引き取る。最期には吸うのだ 世界は音楽に満ちている

Posted byブクログ

2024/05/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

上巻を読んで流れでそのまま読み耽った下巻。 上下巻を通じて、クラシック音楽の魅力が伝わるとても良い物語だった。 私はクラシックは正直興味がない、現代音楽ばかり聴いている典型的なミーハーだが、そんな私にもクラシックの魅力が伝わる話だった。 是非一度コンクールや演奏会に顔を出してみたいと思った。このような小説を書くには大変な取材と知識が必要であると思い、感服する。 今回は課題曲「春と修羅」のカデンツァが重要視されており、それぞれの登場人物の個性が出ていて非常に面白かった。言葉の表現がとても巧みで、曲を知らないのに頭の中でその曲が再生されるようだった。 上巻を通じても各人物の特徴はすでに認識しており、その特徴がはっきり出ている場面だったと思う。 この話は誰か1人に焦点を当てるわけではなく、それぞれの人物の良さをしっかり出しているところがとても良かった。 個人的に少し残念だったのは、優勝までの流れである。 瑛伝亜矢か風間塵が優勝すると想像していたが、才能がないと自分で言っていたマサルが優勝するのは意外だった。勿論素晴らしい演奏であることは描写から伝わってきたが。 この優勝した人物にとやかく言うことは無いが、最後の亜矢ちゃんの演奏に関する描写がなかったことが少し残念に感じた。 また、マサルが亜矢ちゃんに恋心を抱いているという描写があったものの、コンクール後のことは描かれていなかった。 その後については読者の想像次第ということもあるだろうが、個人的にはその後の活躍も見てみたかったと思った。

Posted byブクログ