こうして誰もいなくなった の商品レビュー
クリスティの代表作をベースにした表題作のほか、短編、掌編を収めた作品集。 『そして誰もいなくなった』を初めて読んだのはずいぶん昔、高校生くらいだったか、当時は本格派などというくくりもなく、ただただ衝撃を受けたものだ。その後クリスティを読み漁ったが、やはり彼女の作品のなかでは今で...
クリスティの代表作をベースにした表題作のほか、短編、掌編を収めた作品集。 『そして誰もいなくなった』を初めて読んだのはずいぶん昔、高校生くらいだったか、当時は本格派などというくくりもなく、ただただ衝撃を受けたものだ。その後クリスティを読み漁ったが、やはり彼女の作品のなかでは今でもいちばん好き。なので、本作品は有栖川ファンではないものの、タイトルにひかれてつい手に取った次第。
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ノンシリーズ短編集。 ミステリだけでなくファンタジーな話や、ショートショートも入ったバラエティに富んだ内容である。 クリスティの名作を有栖川流に料理した表題作はなかなかワクワクしたが、中編のせいかちょっと軽い印象。 ベストは書店での日常の謎を描く「本と謎の日々」。
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ノンシリーズの中短編集。幻想的なものから順番にミステリ色が濃くなり、最後の表題作は再解釈を加えた素晴らしいオマージュの本格でした。ラジオで朗読されたテキストや地方紙の夕刊など、限られた人の目にしか届かなかったものも、こうして読ませていただけるのは嬉しいです。あとがきを読んで、それ...
ノンシリーズの中短編集。幻想的なものから順番にミステリ色が濃くなり、最後の表題作は再解釈を加えた素晴らしいオマージュの本格でした。ラジオで朗読されたテキストや地方紙の夕刊など、限られた人の目にしか届かなかったものも、こうして読ませていただけるのは嬉しいです。あとがきを読んで、それぞれ依頼のテーマと枚数に合わせて苦労したこともわかり、あらためて読み直して感動したりしました。表題作がやはり別格で好きですが、「線路の国のアリス」「矢」が印象的。アンソロで既読でしたが「未来人F」「本と謎の日々」はやはり好みです。
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2019年27冊目。バラエティーに富んだ作品集。⌈館の一夜」古きよきを感じる作品。文明の進歩も良し悪しだよなぁと思わされる。⌈妖術師」世にも奇妙な物語テイスト。これをフィクションだからと笑い飛ばせないのが一番怖い所。⌈本と謎の日々」本と本屋好きには堪らない。書店勤務の経験が作品に...
2019年27冊目。バラエティーに富んだ作品集。⌈館の一夜」古きよきを感じる作品。文明の進歩も良し悪しだよなぁと思わされる。⌈妖術師」世にも奇妙な物語テイスト。これをフィクションだからと笑い飛ばせないのが一番怖い所。⌈本と謎の日々」本と本屋好きには堪らない。書店勤務の経験が作品に活かされているってのが素敵。シリーズ化して欲しいくらいの作品。表題作も面白いし、捻りも加えられていたけど、この手のは原典の印象が強過ぎて中々難しいとも思う。
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有名なIT王に別荘に招待され集まった男女。それぞれ地位のある招待客たちはお互い探り合いながらも、その状況を楽しもうとしていた。しかし肝心の主人が姿を現さず、やがてむかえた晩餐で招待客の一人が毒殺される。そして明かされる主人の真意に寄って順繰りに殺されていく招待客たち。最後まで生き...
有名なIT王に別荘に招待され集まった男女。それぞれ地位のある招待客たちはお互い探り合いながらも、その状況を楽しもうとしていた。しかし肝心の主人が姿を現さず、やがてむかえた晩餐で招待客の一人が毒殺される。そして明かされる主人の真意に寄って順繰りに殺されていく招待客たち。最後まで生きている人間はいなかった。捜査に訪れた探偵が明かす真実とは…… ノンシリーズの短編集。全て関連なし。ショートショートから表題の中編まで様々。実はクリスティ、読んでないんだよな……なので早坂吝氏のアレの方を連想してしまったアホな私。表題は淡々としてるし驚きがあるわけではないんだけど探偵役が飛んでて面白い。好きなのは『劇的な幕切れ』
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既読の作品も複数あり。いろいろと読めてとても楽しい作品集。クリスティといえば電子書籍でまとめ買いしてそのままなのである。ムフフ。
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〈有栖川有栖の見本市〉というコピーのとおり、ファンタジーからホラー、本格ミステリなど有栖川有栖のシリーズ外作品が、短編から中編、長編と満遍なく配置された作品集。 ゾクッとしたり、くすっと笑ったり、ニンマリしたりとなかなか楽しめる作品集で、ちょっとブラックな「劇的な幕切れ」と、書...
〈有栖川有栖の見本市〉というコピーのとおり、ファンタジーからホラー、本格ミステリなど有栖川有栖のシリーズ外作品が、短編から中編、長編と満遍なく配置された作品集。 ゾクッとしたり、くすっと笑ったり、ニンマリしたりとなかなか楽しめる作品集で、ちょっとブラックな「劇的な幕切れ」と、書店店長の謎解きが光る日常の謎ミステリ「本と謎の日々」がお気に入り。 最後に掲載された標題作は、もちろん、クリスティの「そして誰もいなくなった」を念頭に置いて書かれたもので、クリスティファンの心をくすぐるけど、結末はちょっと・・・
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有栖川先生、デビュー30周年おめでとうございます! 周年を祝うタイミングで刊行された魅力的な作品集。すぐに買ったのに寝かせており、このほどようやく読了した。ヒヤッとする感覚を堪能したり、あっと驚く展開を楽しんだり。鮮やかなお手並みを騙される気満々で待つという、ノンシリーズものの見...
有栖川先生、デビュー30周年おめでとうございます! 周年を祝うタイミングで刊行された魅力的な作品集。すぐに買ったのに寝かせており、このほどようやく読了した。ヒヤッとする感覚を堪能したり、あっと驚く展開を楽しんだり。鮮やかなお手並みを騙される気満々で待つという、ノンシリーズものの見どころをおおいに味わった。ワクワクしながら読んだ「線路の国のアリス」、「未来人F」は探偵好きへのご褒美か、そうとしか推理を導けない表題作はフーダニットを愛する著者の本領発揮。そうそう、「妖術師」もよかった。すでに次が待ちきれない。
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色んなタイプの作品が読めて楽しかった。 なんだかぜいたくな感じ。 すごく短いのもあって、謎のアナウンスは、ついにんまり。 怪人Fは、あの懐かしい雰囲気が再現されていて嬉しい。 皮肉な幕切れの劇的な幕切れも好き♪ でも、やっぱり表題作が1番! クリスティのあの名作を下敷に、現代日本...
色んなタイプの作品が読めて楽しかった。 なんだかぜいたくな感じ。 すごく短いのもあって、謎のアナウンスは、ついにんまり。 怪人Fは、あの懐かしい雰囲気が再現されていて嬉しい。 皮肉な幕切れの劇的な幕切れも好き♪ でも、やっぱり表題作が1番! クリスティのあの名作を下敷に、現代日本を舞台に。 1人、また1人というのは、本当にスリリング。 犯人は、例によって最後まで分からなかったけど笑
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前半はまあともかく、表題作はちゃんとクリスティのパスティーシュ(AND THEN THERE WERE NONE ならぬ、THUS THEN THERE WERE NONE だと)。 本家には及ばないながらも中々にスピーディーで面白かった。 とは言え、決して何を書いても読ませる作...
前半はまあともかく、表題作はちゃんとクリスティのパスティーシュ(AND THEN THERE WERE NONE ならぬ、THUS THEN THERE WERE NONE だと)。 本家には及ばないながらも中々にスピーディーで面白かった。 とは言え、決して何を書いても読ませる作家って訳じゃないので、どっちかのアリスシリーズ、書いてください。
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