こうして誰もいなくなった の商品レビュー
2ページのショートショートから200枚の中編までバラエティがある。掲載誌や発表媒体も様々で、人気の程がうかがえる。「ファンタジー色の強いものからホラータッチを経て本格ミステリへと、おおよそグラデーションになるように並べてある」というので最初から順に読んだ。 『まぶしい名前』は...
2ページのショートショートから200枚の中編までバラエティがある。掲載誌や発表媒体も様々で、人気の程がうかがえる。「ファンタジー色の強いものからホラータッチを経て本格ミステリへと、おおよそグラデーションになるように並べてある」というので最初から順に読んだ。 『まぶしい名前』は、似たアイデアがレムのSF短編にあったはずだ。 『未来人F』のみ既読だったが、例によって記憶が怪しいので、初読のように楽しむ。 『本と謎の日々』、書店にまつわる日常ミステリ。本作が一番おもしろかった。このテイストを『真夜中の探偵』、ヒロインの書店員バイトでも味わった。 巻末表題作。クリスティーの方は犯人の名前まで鮮明に憶えている。原作には及ばない気がした。ただ、招待に遅れて参加した者の死体が、駆け込み乗車のように見つかる趣向は凝っていた。それにしても、本格ミステリはあっさり殺意がわき、あっさり人が死ぬものだと思う。言うても仕方のない話か。
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短編集。 夢中で読んだ!とはならなかったけれど、それなりに楽しめた。 こうして誰もいなくなったも、現代版になったらこんな感じかな、、、と思いながら読んだ。
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シリーズものではない短編から中編をまとめたもの。ミステリー以外も収録されてます。 しかしやっぱりミステリーが面白い。表題作の「こうして誰もいなくなった」は、ちょっと意表をつかれる。 「本と謎の日々」や「謎のアナウンス」は少しビジネス絡みで、有栖川先生の実体験が活かされているからか...
シリーズものではない短編から中編をまとめたもの。ミステリー以外も収録されてます。 しかしやっぱりミステリーが面白い。表題作の「こうして誰もいなくなった」は、ちょっと意表をつかれる。 「本と謎の日々」や「謎のアナウンス」は少しビジネス絡みで、有栖川先生の実体験が活かされているからか、説得力があって納得してしまう。
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ショートショートから中篇まで、ミステリー、ファンタジー、SF、怪談とバラエティに富んだ作品が14も楽しめる。あとがきで有栖川さんご本人が書いていらっしゃるように、まさに「有栖川小説の見本市」。どれも面白かったけど、中でも、書店を舞台にした日常の謎『本と謎の日々』がお気に入り。シリ...
ショートショートから中篇まで、ミステリー、ファンタジー、SF、怪談とバラエティに富んだ作品が14も楽しめる。あとがきで有栖川さんご本人が書いていらっしゃるように、まさに「有栖川小説の見本市」。どれも面白かったけど、中でも、書店を舞台にした日常の謎『本と謎の日々』がお気に入り。シリーズ化して欲しいな。
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表題作他ブラック,ファンタジー,超短と味わい深いミステリー中短編集 不朽の名作に因んだ「こうして…」 孤島のクローズドサークルで鮮やかに消されてゆく招待客、壊される人形 韻を踏みながら、今風にドローンが飛行したり、作家様の個性が際立つ見事な作品です 本屋さんの店頭を描いた「本...
表題作他ブラック,ファンタジー,超短と味わい深いミステリー中短編集 不朽の名作に因んだ「こうして…」 孤島のクローズドサークルで鮮やかに消されてゆく招待客、壊される人形 韻を踏みながら、今風にドローンが飛行したり、作家様の個性が際立つ見事な作品です 本屋さんの店頭を描いた「本と謎の日々」 名探偵明智小五郎「未来人F」 どの物語もおすすめです
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※このレビューにはネタバレを含みます
文庫化が待てず読んでしまった。 表題作「こうして誰もいなくなった」他、短編がこれでもかという勢いで押し寄せる1冊。かなり好き。 最初の「館の一夜」がとても好き。いやいやいや、それ相手からしたらぞっとするよね?!っていう気持ち悪い感じが凄く好き。結果的に相思相愛だからまぁいいんだろうが。 「未来人F」も好き。ああー、なるほどーって感じで。明智先生は万能だな。とんでもないようなのに論理的だった。 関係ないけど、Eテレの0655の自由人トムが脳内でぐるぐる回ってた。完全に語感。 そして表題作「こうして誰もいなくなった」がとても好き。 言わずと知れた「そして誰もいなくなった」が有栖川版として書かれた感じ。見立て人形のぞっとする雰囲気。一人一人殺されていく恐ろしさ。そうかと思えば犯人「デンスケ」の直球の「お前悪い事しただろ、死ね」のメッセージにちょっと笑った。 本家も読み直したくなった。 あー、面白かった。 ちなみに装丁がすごく好き。このまま文庫化してくれないかな。気持ち悪さと可愛さがたまらない。
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本の半分ほどは短編がいくつか掲載されており、残りの半分は中編の標題作『こうして誰もいなくなった』という構成になっている。 標題の中編については、私はこういうコテコテのクローズドサークルものが大好きなので楽しんで読めた。 短編は・・・おまけかな笑
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短編から中編まで長さも内容も様々な作品集。 ファンタジー風、ホラー、本格ミステリとバラエティ豊か。 表題作「こうして誰もいなくなった」が、有栖川有栖版『そして誰もいなくなった』と言う感じでニヤリ。個人的には「館の一夜」「名探偵Q氏のオフ」「妖術師」が好き。あとがきも著者の意向が知...
短編から中編まで長さも内容も様々な作品集。 ファンタジー風、ホラー、本格ミステリとバラエティ豊か。 表題作「こうして誰もいなくなった」が、有栖川有栖版『そして誰もいなくなった』と言う感じでニヤリ。個人的には「館の一夜」「名探偵Q氏のオフ」「妖術師」が好き。あとがきも著者の意向が知れて面白かった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
初読み作家さんです。 短編集なので、いろいろな味わいを楽しめました。 ファンタジー×ミステリーは大好物です(笑) 『盗まれた恋文』と『本と謎の日々』がお気に入りです。 『こうして誰もいなくなった』は、続きが気になって一気に読みました。 殺人動悸を知り、現代に起こりうる「現代っぽい」事件だなと思ったり…。 何事も意外と単純で、周囲の者と当事者が勝手に難しくしているだけなのかもしれませんね。 原作の『そして誰もいなくなった』はまだ未読なので、いずれ読んでみたいと思います!
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