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騎士団長殺し 第2部 遷ろうメタファー編(上) の商品レビュー

3.9

70件のお客様レビュー

  1. 5つ

    12

  2. 4つ

    31

  3. 3つ

    18

  4. 2つ

    1

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2025/02/11

あるところでは真相が明かされてきて、またあるところでは謎が深まっていく話であった。 それにしても主人公の「私」はどこまで渋い人物なのだろう。こういう包容力や余裕があり知的な人物が大人と呼ばれるのだと思う。 随所に出てくるお酒や料理や音楽を調べながら読み進むと、より内容に引き込ま...

あるところでは真相が明かされてきて、またあるところでは謎が深まっていく話であった。 それにしても主人公の「私」はどこまで渋い人物なのだろう。こういう包容力や余裕があり知的な人物が大人と呼ばれるのだと思う。 随所に出てくるお酒や料理や音楽を調べながら読み進むと、より内容に引き込まれる。

Posted byブクログ

2024/12/21

 いよいよ第二部へ。  主人公の画家の周りには何枚かの絵がある。依頼を受けた白髪の紳士免白の絵は寛政し既に依頼主の手元に渡ったが、現在は秋川まりえをモデルにした絵を描いており、また東f北のある町でほんの少し出会っただけなのに妙に印象に残った白いスバル・フォレスターの男を途中まで描...

 いよいよ第二部へ。  主人公の画家の周りには何枚かの絵がある。依頼を受けた白髪の紳士免白の絵は寛政し既に依頼主の手元に渡ったが、現在は秋川まりえをモデルにした絵を描いており、また東f北のある町でほんの少し出会っただけなのに妙に印象に残った白いスバル・フォレスターの男を途中まで描いた油絵、そして「騎士団長殺し」。   「騎士団長殺し」を描いた雨田具彦とその弟に関する過去の闇も少しずつ明らかになってくる。それは村上春彦の作品で良く取り上げられる戦争に関連する悲惨な出来事であり、本作でも「騎士団長殺し」を巡る重要なモチーフであることが推測される。  そんなとき、秋川まりえの行方が分からなくなっていると彼女の叔母から連絡が入る。一体彼女はどこに行ってしまったのか。騎士団長の不思議なヒントを手掛かりに、何とか彼女を探し出そうとするところで、以下最終巻へ。  村上春樹の作品はそれなりに読んできたのだが、一体ここからどうなっていくのだろう、謎は深まるばかり。

Posted byブクログ

2024/11/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

免色はついに秋川まりえと対面する。 雨田具彦の過去がかなり明らかになる。弟の死が関係していそう。彼はなんでスタジオに現れたのか?主人公は雨田具彦と会うのか?会ったらどうなるのか? ユズの懐妊と主人公の夢との関係は?空間を超越した移動はあるのか? 秋川まりえの肖像画、スバルフォレスターの男の肖像画、雑木林の中の穴、そして騎士団長殺し、どう絡んでくるのか? まりえのお父さんの変な宗教が今後絡んで来るのだろう。 村上春樹の小説によく出てくる壁とか穴が、今回はなんの象徴となるのか? 第一部のプロローグで出て来た、肖像画を描いてほしいという、顔のない男が持っていたお守りのプラスチックのペンギンがついに出て来た。まりえの携帯に付けていたものだった。 どのような終わりになるのか?楽しみ。

Posted byブクログ

2024/10/24

 ここまで期待してなかったよ…というくらいには面白い。好きです。雨田具彦の生霊、ユズへの性夢、現実は非現実になるし非現実は現実になるというファンタジックな世界が、でも妄想の域に留まらずにめちゃくちゃ説得力もって迫ってくる。すごく抽象的な表現しか浮かばなかったけど、読みながらこれは...

 ここまで期待してなかったよ…というくらいには面白い。好きです。雨田具彦の生霊、ユズへの性夢、現実は非現実になるし非現実は現実になるというファンタジックな世界が、でも妄想の域に留まらずにめちゃくちゃ説得力もって迫ってくる。すごく抽象的な表現しか浮かばなかったけど、読みながらこれは骨太な大人のファンタジーだなーと思っていました。あの穴は開けるべきではなかった、私たちは高い壁の前では無気力になるし、落として割れた方が卵。ラストどうなるのかな。まりえちゃん、どこにいるんだろう?

Posted byブクログ

2024/09/01

とても面白い 基本的に昔と変わらないが 年を経て表現されるようになったり 理解できるようになった部分がある

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2024/08/03

村上春樹といえば、1970年から80年代の人々の生活価値観をとても色濃く反映されている作風が特徴的だが、本作は平成31年に刊行され、いわゆる最近の村上春樹が書いた作品。彼が20年近く昔に書いた作品から多く読んでいたため、現代に生きる彼が70年代から80年代という作風をどう表現する...

村上春樹といえば、1970年から80年代の人々の生活価値観をとても色濃く反映されている作風が特徴的だが、本作は平成31年に刊行され、いわゆる最近の村上春樹が書いた作品。彼が20年近く昔に書いた作品から多く読んでいたため、現代に生きる彼が70年代から80年代という作風をどう表現するのか、ここは一つ自分の注目だった。読了後の感想としては、レコード、ジャズ、古典、文学、クラシックなどを彼特有の話題は作中にやはりたくさん出ていたが、ネットという言葉が出てきたり、主人公が飲酒運転を当然のように自粛するなど、同じ作者でも執筆した時代が違えば少なからず作品の雰囲気は変化するのだと知り面白かった。令和の春樹がどんな作品を残すのか、今から楽しみである。

Posted byブクログ

2024/07/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

秋川まりえの絵を描いたり、穴の絵を描いたりした。免色と秋川のつながりもできた。最後に秋川まりえが失踪した。次の最終巻でどうなるか。

Posted byブクログ

2024/07/04

注文を受けて肖像画を描くからには 発注者…つまりモデルの満足する肖像を描かなければ 話にならないのである 人間の心には光と闇の両面があって いずれも個人を形成する重要な部分であるが できれば闇の部分は見たくない・見せたくないと 誰しもが考えている 闇の部分を率直に描かれては 大抵...

注文を受けて肖像画を描くからには 発注者…つまりモデルの満足する肖像を描かなければ 話にならないのである 人間の心には光と闇の両面があって いずれも個人を形成する重要な部分であるが できれば闇の部分は見たくない・見せたくないと 誰しもが考えている 闇の部分を率直に描かれては 大抵の人がイヤな気持ちになってしまうし かといって光の部分ばかり強調されたのでは なんだか嘘っぽくなるだろう 光と闇のバランスをうまく調整することが肝要である この話の主人公は、そこの匙加減が絶妙だった モデルが持っているセルフイメージの バイアスをとらえるのが、天才的に上手かったのだと思う しかし彼は妻と別れたことで 自らのセルフイメージに疑問を持ってしまったんだ そこから、本当の自分を探すための創作がはじまった あらゆる人間はバイアスを通じてモノを見る それが争いのもとになるってのは 本作品をめぐるネット炎上を見ても明らかだ けれども今じゃ「当時」の現場を知る人なんて誰もいやしない 両論併記したあとは、ウィトゲンシュタインの箴言にならって 沈黙するしかないだろう イデアの掟とはそういうものだ

Posted byブクログ

2024/06/22

ぼちぼちでしたね。 3冊目での終盤でやっと盛り上がってきました。 ちょっと進みが悪くてこずっています。 最終巻に村上ワールドを期待します。

Posted byブクログ

2024/06/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あらない。 この話し方を英語を含めた多言語でどのように訳すのか気になった。 鈴の音から始まる肖像画家の自分を探す物語なのか?10代の少女が出てくる、なんだか達観した女性が出てくるいつもの感じ。 気に入ったフレーズはない。最後の方でイデアの世界に行く場面が雑な気がして。

Posted byブクログ