レフトハンド・ブラザーフッド の商品レビュー
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泣いた。兄弟愛が深すぎる。 左手に兄ちゃん棲みつくってどういうこと?オカルト系?とかって思ったけど、どんどん引き込まれていった。岳士が殺人犯として追われるというどえらいシチュエーションの中で、海斗兄ちゃんのアドバイスもらいながら真犯人探していく物語。半グレ集団と絡んだり、クスリさせられたり、運命的な恋に落ちたり、非現実的なことが次々起こっていくんやけど、海斗がまぁ頭切れてかっこいいのなんの。岳士が勢いで行ってしまってヒヤヒヤするけど、肝心な場面では海斗のアドバイスで乗り切ってしまえるのが兄弟の絆やし連携がすごい。まぁ悪く言えば海斗の手のひらで転がされてる感はあるけど。でもボクサー岳士やからこその強みもあって成り立ってるからそれで良い。 兄弟最後の共同作戦のとこはかっこよかったなぁ。その時の2人の捉え方は全然違うかったんやろうけど。 最後の海斗からの手紙は号泣。最後までもう海斗の勝ちなんよ。 自分が単純で岳士タイプやから、私も左手に海斗欲しくなった。支配権はあげへんけど。 レフトハンド・ブラザーフッド。 めちゃくちゃいいタイトルやんか。
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左手に宿った兄の海斗と逃避行を続ける岳士。と言う普通ではあり得ない設定。そして、悲しい最後。かなり不思議な作品だ。しかも読み進めるのが、少ししんどい。アッと言う間に読めると言う作品ではない・
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弟の体に弟だけでなく、兄の精神も宿ることになったり、ドラッグが絡んだ殺人事件など今までの知念作品とは違った要素を含んだ作品でした。男女絡むシーンもあり、まさか描かれているとは、ちょっと驚きでした。 序盤から兄の魂が乗り移っている程なので、どういうこと?と思いながらも行動すればする...
弟の体に弟だけでなく、兄の精神も宿ることになったり、ドラッグが絡んだ殺人事件など今までの知念作品とは違った要素を含んだ作品でした。男女絡むシーンもあり、まさか描かれているとは、ちょっと驚きでした。 序盤から兄の魂が乗り移っている程なので、どういうこと?と思いながらも行動すればするほど、主人公が気の毒に思えて、仕方ありませんでした。 ページの量はいつも読む量より長いですが、読みやすくスピード感があって、スラスラ読めました。 徐々に兄弟の過去のことが明らかになっていき、それにつれて、兄弟の絆も反発しながらも絆が強くなっていきます。その流れでのラストは、切なかったです。 帯から察するになんとなく展開が読めましたので、そんなに意外な驚きはありませんでした。むしろ、作者の新たなことに挑戦している印象でした。 二転三転する展開でしたが、もう少し凝縮してもページを抑えられる量かなとも思いました。
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バイク事故で双子の兄海斗を亡くした岳士。海斗は岳士の左手に宿して一心同体となる。岳士が左手の兄と共に家出中に殺人事件に遭遇して、犯人とされて警察からの逃亡生活に入る。そんな中、合法ドラッグの組織に巻き込まれ薬に依存仕掛ける。兄の指示、岳士自身の意志が混沌としながら事件が進み、そし...
バイク事故で双子の兄海斗を亡くした岳士。海斗は岳士の左手に宿して一心同体となる。岳士が左手の兄と共に家出中に殺人事件に遭遇して、犯人とされて警察からの逃亡生活に入る。そんな中、合法ドラッグの組織に巻き込まれ薬に依存仕掛ける。兄の指示、岳士自身の意志が混沌としながら事件が進み、そして岳士は兄を殺したことに苛まれる。薬のため兄の支配領域が左手から広がりつつある。そして、それを止めたのは兄の指示による決断。兄の死を受け入れない弟の幻想なのかわからない。最後の兄から弟への手紙が全てなのかなと切ない思いがした。
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ぜんっぜん好みじゃない物語だったんだけど、なんっか読み進めさせられた。結末は予想通りで、ちょっと親切すぎるような気も…
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医療ジャンルが苦手なのでこの作家さんは読まずにいたのだけれど、これは大丈夫かな?とトライしてみたが、やはりダメだったようだ。とにかく登場人物のセリフ・言動が芝居がかっていてどうにもシラケてしまう。左手に死んだはずの双子の兄貴が寄生するー..って、『寄生獣』のミギーかよ!?このまま...
医療ジャンルが苦手なのでこの作家さんは読まずにいたのだけれど、これは大丈夫かな?とトライしてみたが、やはりダメだったようだ。とにかく登場人物のセリフ・言動が芝居がかっていてどうにもシラケてしまう。左手に死んだはずの双子の兄貴が寄生するー..って、『寄生獣』のミギーかよ!?このままでは入院を余儀なくされるので脱走、途中で殺人事件に巻き込まれる。その真相はどんでん返し的で多少驚いたとはいえ、何だか主人公の高校生がいろいろと愚かで悲しくってなんも言えねぇ。とりあえず好みではない。
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「第一章 左手の君と」 逃げる様に家出してきた先で。 左手の言葉ばかり信じて行動しろとは言わないが、彼一人だと不用心過ぎて見てられないな。 あの状況下で逃げるのが一番の選択肢だったかは微妙だが、確かに精神疾患持ちだと不利にはなるだろうな。 「第二章 蒼い誘惑」 始めは何も知らな...
「第一章 左手の君と」 逃げる様に家出してきた先で。 左手の言葉ばかり信じて行動しろとは言わないが、彼一人だと不用心過ぎて見てられないな。 あの状況下で逃げるのが一番の選択肢だったかは微妙だが、確かに精神疾患持ちだと不利にはなるだろうな。 「第二章 蒼い誘惑」 始めは何も知らない下っ端から。 一度口にしたら戻れないわけでは無いが、少なくとも依存性があるからこそ顧客がいる事に気付かないのだろうか。 一度助けたからといって接触頻度が高すぎるお隣さんには、彼の言う通り警戒すべきだが彼には無理だろうな。 「第三章 侵食の兄弟」 身体が欲するのは依存の証拠。 彼は何かと理由をつけてサファイアを飲んでいたが、途中で気付き自分で戻れなくなった時には既に遅いんだよな。 どんどん身体の支配権を奪われ恐怖する気持ちも分かるが、辞めるべきという心理から変わっていったのかもな。 「第四章 最後の嘘」 彼が語った物語と真実の手紙。 生前から兄を慕っていたからこそ、あれだけ兄の言動を信用しずっとついて行くことが出来たのだろうな。 そんな弟の心理をよく知っているからこそ、兄は簡単に弟を思いのままに操る事が出来たのだろうな。
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殺人事件に、違法ドラッグに巻き込まれ、半グレ集団と警察に追われながら、自分の中に巣食う兄との葛藤。物語の展開に目が離せず一気に読み切った感じ!ラストの兄からの手紙に感動!
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弟の左手に亡き兄の意志が宿り会話ができるようになった男が殺人事件に巻き込まれ自ら事件の真相を追うお話。 スラスラ読み進められたが、特別新しい展開や驚きは感じられず。 主人公が18歳という設定が作品をゆるい感じに仕上げてごまかしているのかな・・・・
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(図書館本)お勧め度:☆7個(満点10個)。ちょっと、突っ込みどころが有りすぎて、それでいて独特でなかなか発想が面白いので、ついのめり込んでしまった。交通事故で死んだ双子の兄が自分の左手に人格として現れるというのだから・・。エイリアン・ハンド・シンドローム(他人の手症候群)と言うらしい、初めて聞いた気がする。それによって家出した「岳士」と「海斗」が巻き込まれる殺人事件、あるいは、「サファイア」という危険ドラッグ、複雑に絡み合う兄弟の葛藤、ラストの二人の対立とか色々な面白さがあるが、最後が少し腑に落ちない。
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