父と私の桜尾通り商店街 の商品レビュー
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どれも面白かったけど、その中の2つ。 『モグラハウスの扉』 ・あの時みっこ先生は何を見たのか⁈妄想⁈ モグラハウスとあの人に執着するみっこ先生が異常で謎。でも面白かった。話に引き込まれてどんどん読み進めた作品。 『父と私の桜尾通り商店街』 ・登場するいろんな人間模様がおもしろかった。 私とは違う感覚をもった主人公だ。 おばさんになるまで、「ありがとうございました。おいしくいただきました」の気持ちのやりとりをしたことがなくて、〝あの人〟とそれを経験した〝私〟は何よりも〝あの人〟〝あの人とのひととき〟にこだわっている。 客観的に見たら、〝おいおい、今あなたの周り、いい調子だよ〟と思ったりするのに 笑。 こだわると、周りのものが見えなくて、おばあちゃんのことも猫のちゃまのことも適当。笑えた。 無茶苦茶な中に、〝私〟という人が感じられる。希望や何気ない幸せも感じられた。 今村夏子さんの作品は、やはり不可解で風変わりだ。それでも魅力的で中毒になる。
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ちょっとした心情の機微を少しブラックユーモア的な味付けを盛り込んで描かれた六つの寓話です。それぞれ独立した短編集ですが肩肘張らずに面白く読めました。ただ心に残るほどの感銘を受けるような読後感は得られませんでした。
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どの話も不穏な空気が流れる中、主人公の不器用さが切ない。けれど、うっすらとした救いも用意されていて、そこがいい。自分の持っている今村夏子のイメージからすると、表題作が一番「らしく」なかった。悪くはないけれど。
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短編集。 「白いセーター」 胸糞〜 子供預けてくる人の身勝手さ。 断れない弱さ。 「ルルちゃん」 工場勤務でベトナムの人と友だちになるの ちょっといいな。 図書館で知り合いになるの ちょっといいな。 「ひょうたんの精」 私のお腹にも七福神欲しい。 「せとのママの誕生日」 一番面白かった。 ママのやり口がおもしろひどい。 あと取れたでべそがしいたけ… ぶっ吹いた! 乳首が撮取れた!声出たがな! だけど最後の方はなぜか切ない。 なんで切ないんだ?わけわからん。 すんごい上手な監督とかが 不条理におもしろく撮って 実写化してほしい。 「モグラハウスの扉」 児童文学的なよさがあった。 でもエンディングは大人な悲しさ。 悲しい?なんでだ?なぞ。 なぞの解放感もある。 「父と私の桜尾通り商店街」 さびれたパン屋の店番をする娘。 もう辞めようとする父。 やってくる女性。 彼女が来てくれるのが楽しみになる娘。 パン屋復活なるか? 今度こそ楽しいお話来い! …来ないよな〜 【総評】 今村夏子はいい。 どれを読んでもいい。
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6つの短編小説。それぞれ共通するのは出会いと別れ。どれも不思議な話で読んだ後心に引っかかって余韻を感じる作品たち。今村夏子っぽい。 新しい、未知な出会いが私にもありますように。
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どのお話も斬新で、意味がわからなくて(褒めてます)、クスッと笑える。理解できないけど、きっとそこがこの作品のいいところなんだよな。
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「白いセーター」が一番良かった。 私が悪いの?え?っていう理不尽さとそういうことに巻き込まれてしまいがちなタイプの解像度がすごい。そして全体的に漂う不穏さが今村ワールド全開で面白かった。
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白いセーターのカップルの話が1番好き。 義理の姉に突然子ども4人の世話を頼まれる時点で不穏な空気満載。
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独特な人間の怖い面というか、思い込みとかちょっと一つの考えに取り憑かれちゃう感じとか この筆者さんだなーと思う 面白かったけど、よくわからない話もあった 人間って身勝手よなあと思う
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