連続殺人犯 の商品レビュー
この本に出てくる殺人犯のような人間が今も身近にいるかもしれないんだよなあ。ちょっとしたことがキッカケでこれらの人間の餌食にされるかもしれん。
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個人的には中国人留学生が起こした福岡一家四人殺人事件の項が印象的だった。故郷の家族の期待を背負ってはるばる日本にやって来た、かつては優等生であった青年。生活資金を遊興費に注ぎ込んでしまい、困った彼は悪い誘いを受け入れて大罪を犯すが、それと引き換えに手に入れたのはたったの一万円と、...
個人的には中国人留学生が起こした福岡一家四人殺人事件の項が印象的だった。故郷の家族の期待を背負ってはるばる日本にやって来た、かつては優等生であった青年。生活資金を遊興費に注ぎ込んでしまい、困った彼は悪い誘いを受け入れて大罪を犯すが、それと引き換えに手に入れたのはたったの一万円と、自らの死を持って罪を償うという結末。筆者は面会を通しての犯人との直接の対話を行うのは勿論、彼の母国にも足を運び、実父への取材を行っている。 「お前の犯した罪が少しでも軽かったのなら、私たちは受け入れることもできる。子どもが可愛くない親などいない。お前の母さんと私はことさらにお前を愛している。どうして事件を起こすとき、私たちのことを思い出さなかったのか……」 筆者に託された、覆るべくもない死刑判決を待つ、海の向こうにいる息子宛の手紙。そこからは「罪を犯す前に、子どもに何かしてやれることはなかったか……」という父親が抱く深い悔悟の念と同時に、子どもへの変わらない愛情が感じられた。それだけに、なんとも言えない気持ちになる。 後書にも書かれているように、読後けして爽やかな気持ちになる本ではない。この本に出てくる十人の『連続殺人犯』は、性別も年齢も違えば、その生い立ちも性格も、そして犯した罪も様々である。 筆者はとある被告人と面会した際、初対面にも拘らず、常に明るく人懐こく話しかけてくるその様子に、「悪魔とは、意外とこのような屈託のない存在なのかもしれない」と書き記している。また、別の被告人と対峙した際は、事件の話を振った瞬間、雑談時の明るい表情や口調とは打って変わって浮かべられた鵺のような昏い表情に、底知れぬ虚無の深さを感じたと言う。 ヒトは自身にとって未知のもの、また理解の及ばないものへの潜在的な恐怖があるように思うが、凶悪事件の犯罪者に対して感じる畏れも、そのようなものに近いのだろう。どの被告人も罪状を知れば、同じヒトというよりも、なんだか得体の知れない怪物のように感じる。怖い。けれど、怖いからこそ、少し離れた安全地帯からなら、そっと……。少しだけなら……。 『深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いている』という有名なフレーズがあるが、この本を手に取った我々も、筆者の眼差しを借りて「底知れぬ人間の暗部」を覗くことが出来る。しかし願わくば今後も、彼らが犯した"許されざる一線"には触れることのないまま、この境界線の側で留まっていたいものである。
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★★★ 今月20冊目 こんなんばっか読んでて頭おかしいでしょう。 色々な人がいるんだという勉強です。 しかし胸くそ悪いね。かなり凶悪、こいつらは
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気分が重くなる1冊。著者のように犯罪者の心理を垣間見えるかと思い半ば好奇心で覗いてみたが、想像以上に理解できなかった。中国人留学生のように深く反省している殺人犯はいたものの、ほとんどの殺人犯は反省していないし、中国人留学生の事件も真相(指示役)は闇の中のようだ。幼少期の家庭環境...
気分が重くなる1冊。著者のように犯罪者の心理を垣間見えるかと思い半ば好奇心で覗いてみたが、想像以上に理解できなかった。中国人留学生のように深く反省している殺人犯はいたものの、ほとんどの殺人犯は反省していないし、中国人留学生の事件も真相(指示役)は闇の中のようだ。幼少期の家庭環境の歪みが大きく影響しているらしいのは共通項だろうか。ともかく自分と彼らを分け隔てている何かはさっぱりわからない。北九州監禁事件はやはり恐ろしすぎる。尼崎変死事件も概要を初めて知ったが戦慄を覚えた。 九州や関西方面に凶悪事件が多い気がするのは気のせいなのか。
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小野さんの必死の取材が良くわかる1冊でした。小野さんをここまでかき立てる物は何なのでしょう。 ほとんどの事件のWikipediaは読んでいましたが、全く知らない話ばかりで、やはり本を読む醍醐味はここにあると思わざるを得ませんでした。 軽犯罪とは違って数も少ないものをどう防げるのか...
小野さんの必死の取材が良くわかる1冊でした。小野さんをここまでかき立てる物は何なのでしょう。 ほとんどの事件のWikipediaは読んでいましたが、全く知らない話ばかりで、やはり本を読む醍醐味はここにあると思わざるを得ませんでした。 軽犯罪とは違って数も少ないものをどう防げるのか考えるのに読み始めましたが、とても深く、時に触れて読み返したいと思う1冊です。
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10人の連続殺人犯に、本人、被害者遺族、関係者家族なとに丹念に取材し、事件を追った書。筆者も後書きに書いてあるが、殺人犯の心の機微のようなものに迫ろうとしている所が興味深い。私は、松永太が非常に怖ろしく感じた。。
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連続殺人犯への面会や周囲の人への取材などにより、事件を追いかけるルポ。 後書きに「殺人犯の共通項を探していたがなかった」とあるが、いくつかのパターンはあると思う。 先天的に障害がありそうな者、生い立ちにより心を病んだ者、自己愛が強すぎて周囲を取り込んでいく者など。 そして加害者に...
連続殺人犯への面会や周囲の人への取材などにより、事件を追いかけるルポ。 後書きに「殺人犯の共通項を探していたがなかった」とあるが、いくつかのパターンはあると思う。 先天的に障害がありそうな者、生い立ちにより心を病んだ者、自己愛が強すぎて周囲を取り込んでいく者など。 そして加害者に子どもがいる場合も多い。被害者だけでなく、自分の子どもたちの未来も奪っている。 軽度の知的・発達障害などがある場合、認知の歪みなどにより当たり前が通じないことがあるそうだ。 殺人の動機が自分でもよくわかっていない、自分が何をしたかあまり理解していない者はこういった要因もあるのではないだろうか。 大阪姉妹殺人の犯人はその前に未成年で母親を殺している。罪は認めるが後悔はしていない。しかし周りは反省させようとする。だから余計に頑なになってしまったのかもしれない。 母を憎む気持ちに寄り添う人がいれば、その後の事件は起きなかったかもしれない。 家を乗っ取っていくタイプは、恫喝して支配し洗脳していく様が恐ろしい。目を付けられたら逃れられないではないか。 何とか逃げ出しても連れ戻され、警察に駆け込んでも民事不介入で相手にしてもらえない。その絶望を思うと恐怖でしかない。 いずれにしても、恐怖の上理不尽に命を奪われた被害者たちの無念と、遺族の悲しみが晴れることはない。
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面白かったけど、いまいちコンセプトが不明。 面会できた人・できなかった人もいるし、どういう括りでこのラインナップにしたのだろうか。
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私のような茫洋と生きている人間でさえ、一回はその名前を聞いた事がある殺人犯が多数並ぶ。 私や世間が想像している犯人像とはちょっと違うので、一度触れてみても興味深い一冊です。
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10人の連続殺人犯。殺人鬼、ではないところが、実際に犯人やその関係者と相対しての印象なのでしょうか。 犯人たちの普段の姿は、本当に身近にいそうで、だからこそじわじわと怖くなります。隣にいるかもしれない、という恐怖。同情できるようなものはなくて、どれも身勝手なものばかりでしたが、親...
10人の連続殺人犯。殺人鬼、ではないところが、実際に犯人やその関係者と相対しての印象なのでしょうか。 犯人たちの普段の姿は、本当に身近にいそうで、だからこそじわじわと怖くなります。隣にいるかもしれない、という恐怖。同情できるようなものはなくて、どれも身勝手なものばかりでしたが、親から暴力を振るわれたり売春させられたり、辛い過去を持っている人がいるのも事実。環境が少しでも違っていたら、もしかしたらこういう事件はなかったのかもと思うと、複雑な気持ちです。 それにしても、洗脳は怖いですね…。
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