あの人に会いに の商品レビュー
97冊目『あの人に会いに 穂村弘対談集』(穂村弘 著、2019年1月、毎日新聞出版) 歌人である著者が「よくわからないけど、あきらかにすごい人」に創作の秘密をインタビューしていくという対談集。詩人・谷川俊太郎やミュージシャン・甲本ヒロト、漫画家・萩尾望都など、各界を代表する名士が...
97冊目『あの人に会いに 穂村弘対談集』(穂村弘 著、2019年1月、毎日新聞出版) 歌人である著者が「よくわからないけど、あきらかにすごい人」に創作の秘密をインタビューしていくという対談集。詩人・谷川俊太郎やミュージシャン・甲本ヒロト、漫画家・萩尾望都など、各界を代表する名士が揃う。 著者のことは知らなかったのだが、ヒロトと高野文子という大尊敬している2人が参加しているのなら読まないという選択肢はない。高野先生の創作姿勢にはやはり惹きつけられる。 〈マンガは、攻撃しなきゃだめだと思ってやってたんです〉
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いつも1人のファンとして、少年の瑞々しい感性で、あるいはまつすぐな青年の気持ちのままで、スペシャリストたちへ、素朴な疑問を問いかける。青春を支えられた憧れの人々に会えるなんて、なんて素敵!しかも超一流の人たちばかり。谷川俊太郎、宇野亜喜良、横尾忠則、萩尾望都、荒木経惟、甲本ヒロト...
いつも1人のファンとして、少年の瑞々しい感性で、あるいはまつすぐな青年の気持ちのままで、スペシャリストたちへ、素朴な疑問を問いかける。青春を支えられた憧れの人々に会えるなんて、なんて素敵!しかも超一流の人たちばかり。谷川俊太郎、宇野亜喜良、横尾忠則、萩尾望都、荒木経惟、甲本ヒロト、高野文子、佐藤雅彦、吉田戦車 特に、甲本ヒロトのインタビューはロックに魅せられたヒロトさんの気負わない普通の感覚が、新鮮でとても印象的だった。 ときには、彼らが気付いてないこともあり、また新たな自分の側面を穂村さんに見出される感じ。穂村さんの引き出しが多くて、言葉も匠みで、今さらながら、穂村さんも超一流、と改めて思った。
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穂村弘さんの本。読んだことが無かったのだが、 いろんな本やインスタにその名前が出てくるので気になっていた。初めて読んだのがこの本。 様々な表現者を知れて、この分野に疎い私の学びの一冊となった。逢ってから思うこと、の対談後の感想が良い。穂村さんの表現の仕方が好きだ。他の著書も読んで...
穂村弘さんの本。読んだことが無かったのだが、 いろんな本やインスタにその名前が出てくるので気になっていた。初めて読んだのがこの本。 様々な表現者を知れて、この分野に疎い私の学びの一冊となった。逢ってから思うこと、の対談後の感想が良い。穂村さんの表現の仕方が好きだ。他の著書も読んでみたいと思う。
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穂村さんがクリエイターの方に、創作の秘密を聞き出す対談集。裏にある考えや人となりが意外な場合もあって、面白かった。
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吉野朔実さんつながりで穂村弘さんを知る。 この本は、何かの書評で知りました。(何で見たのか、失念…) いくつか心に残ったことを留めます。続く…
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谷川俊太郎との対談を読んで詩が読みたくなった。 詩と戯曲は全然読んだことがないのよね…。 対談相手が有名な人ばかりなのだけど、でも私がちゃんと知らないので面白さが3割くらいしか感じられてない気がする。
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すごいおもしろかった。タイトル全文は、"「よくわからないけど、あきらかにすごい人」に会いに行く" で実際錚々たるひとたちに会いに行ってて全部が衝撃的な内容。特に横尾忠則の章なんて、あのオリジナリティの塊のような人が、創作にオリジナリティなんか不要、たいていの人...
すごいおもしろかった。タイトル全文は、"「よくわからないけど、あきらかにすごい人」に会いに行く" で実際錚々たるひとたちに会いに行ってて全部が衝撃的な内容。特に横尾忠則の章なんて、あのオリジナリティの塊のような人が、創作にオリジナリティなんか不要、たいていの人は表現の意識が強すぎるんだ表現するものなんか何もないのに、とばっさり。剽窃が歴史を生んできたしオリジナリティに拘ってるうちはオリジナルは手に入らない、と。すごいなー。あとここでも穂村弘は陰キャの王 https://mainichibooks.com/books/nonfiction/post-241.html
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それぞれ短めだけど、いい言葉が多いな。 インスピレーションは下から 集合的無意識 オリジナルに拘っている間は、オリジナルは手に入らない。 カメラは女性器。受容するもんだよ。 パソコンデスクトップ、新しい恥ずかしさ
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どうしてあんなに素晴らしい作品をつくることができたんですか? 歌人・穂村弘が、谷川俊太郎、萩尾望都、甲本ヒロトなど表現の神様たちと創作について語り合った心躍る対談集。『辞書のほん』連載を加筆修正し再構成。 知らない対談相手もおり、そこからその相手がどんな人か興味を持った。
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まえがき「よくわからないけど、あきらかにすごい人」に会いに行く より (対談の仕事が舞い込むようになって)「私は怖ろしいことに気がついた。もしかして、奇跡のような作品を作ったあの人にもあの人にもあの人にも、会おうと思えば会えてしまうのか。信じられない。でも、と思う」(その時に言...
まえがき「よくわからないけど、あきらかにすごい人」に会いに行く より (対談の仕事が舞い込むようになって)「私は怖ろしいことに気がついた。もしかして、奇跡のような作品を作ったあの人にもあの人にもあの人にも、会おうと思えば会えてしまうのか。信じられない。でも、と思う」(その時に言いたいことは唯ひとつ、ありがとうございました、ということだけなのだ、でも、それだと対談にならないので)「溢れそうな思いを胸の奥に秘めて、なるべく平静を装って、その人に創作の秘密を尋ねることにしよう」←!!おゝそうだよね。私もその気持ちよくわかります。 よって、この場合の対談相手は多くない。 谷川俊太郎、宇野亜喜良、横尾忠則、荒木経惟、萩尾望都、佐藤雅彦、高野文子、甲本ヒロト、吉田戦車。対談期間は2013年年末から2015年。歌人の穂村弘さんは、読んだことないけど、ほぼ同年代の人でした。だから、彼のレジェンドの中に、萩尾望都と高野文子が居るのは決して偶然ではない。よって、私にとってのレジェンドの2人と、対談中味がとっても面白かった谷川俊太郎とのやり取りについてメモする。 (谷川俊太郎) ⚫︎(下からくるインスピレーションを受け取るには)植物が土の中に根をはりめぐらせ、養分を吸い上げるイメージです。 ⚫︎穂村弘 言葉の可能性を考え続け試し続けできた谷川さんという存在自体が言語ブラックホールのようになっていて、私の能力ではこの人を驚かせたり怒らせる言葉を見つけられない、すべて吸い込まれてしまう。 (萩尾望都) ⚫︎「24年組と言われる人たちも恋愛ものを描きましたけど、そのなかで「私は何を考えているか」ということを描いて、その延長線上で独特の世界観を持つ作品が生まれたということではないかと思います。」 ⚫︎「11人にいる」でまだ描いていないエピソードをネタバレしていた!!‥‥まだ性が未分化のフロルにお兄さんが行方不明になったせいで、お母さんがフロルに「男になれ」と迫って揉める話。でも恋人のタダと結婚したいので悩む。タダは大反対。フロルは「ぼくは男になるけど、タダが男の愛人になればいい」と提案して、ますます大反対するという‥‥。←おお!!なんという「現代的なテーマ」。発表するべきだ! ⚫︎(何故「トーマの心臓」のオスカーのような男がいないのか、と問われて)女の人はスカートの襞の数だけ細々と考えている。男がそのことをわからないのは仕方ない。オスカーは、半分スカートを履いているようなものだから、そんなボーイフレンドを見つけるのはちょっと難しいかもしれない(笑)。 ⚫︎(中編や長編のストーリー構成は、連載開始時から全体像が見えていたかと聞かれて)2作品「スターレッド」と「バルバラ異界」以外は全部見えていた。「バルバラ」は前後編、或いは4回の連載で描く予定だった。←やはり「ポーの一族」でアランが火事に巻き込まれていなくなるのは、最初から決まっていたのだ! (高野文子) 1957年生まれ。79年に漫画家デビュー。インタビュー時は「ドミトリーともきんす」発表直前。 ⚫︎16歳の時に萩尾望都のマンガを見て「天の声」だと思った。「こっちに来なさいよ」。 ⚫︎(「暗黙のルールと違うものが描かれていて攻撃されていたと感じていた」と穂村弘に言われて)「攻撃していたんですよ。マンガは攻撃しなきゃだめだと思ってやっていたんです」「やっぱりね、マンガは戦だと思っていたところがあるんですよ。でももう攻撃はやめたんです。「ドミトリーともきんす」はとっても平和なんですよ。」←何をおっしゃるか!十分攻撃的ですよ! ⚫︎←穂村弘からさまざまな質問をするけど、いつも想定外の言葉が出てくる。逆に穂村弘に長いことインタビューを始めるし‥‥。初めて美人顔を見ることができたし、想定通り想定外のインタビューでした!
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