リズム/ゴールド・フィッシュ の商品レビュー
森絵都さんのデビュー作、リズムとその後を描いたゴールド・フィッシュを同じ本で読むことが出来てよかった。子供にも読みやすい作品だと思う。
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なんだかほっこり元気になった。 社会人になって忙しさを言い訳に送らなくなってた親戚のおばちゃんへの手紙を、この本を読み終わって直ぐに書きました。 素敵だなと思った言葉 ・もうこれでお別れかと思うと「実はみんないい人かも」と思えてきて、いきなり好きになってしまったりするから困る ・心の中でリズムをとるんだ ・じゃーな。みんなによろしく。愛していると伝えてくれ。
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森さんの作品は確か何冊か読んでる。 読みやすい文体と、分かりすぎるぐらい、どうなるのかが分かるストーリー。 ただ時々、はっとする言葉に出会う。 本を読んでると、その時自分が求めている言葉と言うのに出会う事がある。 言ってほしい言葉なんだろうと思う。 今回もそれがたくさんあった...
森さんの作品は確か何冊か読んでる。 読みやすい文体と、分かりすぎるぐらい、どうなるのかが分かるストーリー。 ただ時々、はっとする言葉に出会う。 本を読んでると、その時自分が求めている言葉と言うのに出会う事がある。 言ってほしい言葉なんだろうと思う。 今回もそれがたくさんあった。 ストーリーは中学生の女の子がかっこいい従兄に憧れて、その従兄が挫折していなくなったことに絶望して。。と、思春期あるあるの心の変化を森さん独有の言葉で綴られている。 自分の思春期も思い出したりして。 似てるなぁ。。いや、ほとんどの人がどこかしら似てると思うんだろうなぁ。皆通ってきた道だからかな。。 何者になるか分からない自分にワクワクしたり、何者にもならないかも知れない自分に絶望したり、未来の事なんて誰にも分からないのに。 あの頃って本当不安定だったなぁ。 なんて、思いださせてくれた本でした。
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主人公さゆきの 「わたし、テツや真ちゃんみたいに立派な夢はまだないけど、そういう小さなこと、ひとつひとつ楽しみながらやっていきたいの」 という言葉がいいなと思った。 そしてテツに 「楽しい魚屋さんになってね」 という。 人生を楽しむっていうのが1番だよなと 歳を重ねた今だから...
主人公さゆきの 「わたし、テツや真ちゃんみたいに立派な夢はまだないけど、そういう小さなこと、ひとつひとつ楽しみながらやっていきたいの」 という言葉がいいなと思った。 そしてテツに 「楽しい魚屋さんになってね」 という。 人生を楽しむっていうのが1番だよなと 歳を重ねた今だからこそ共感してしまった。
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中1のさゆきは近所に住むいとこの真ちゃんが大好き。 何も変わらなければいいのにと願うさゆきの想いとはうらはらに現実は変わってゆく。 世間的には不良といわれる真ちゃんを慕うさゆきの純粋さに癒された。
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これは、中学生のさゆきが、「自分の人生」を見つけ、それを生きる覚悟をするまでの物語。 さゆきは、中卒でバンドマンの夢を追いかけるいとこの真ちゃんのことが大好きで、誰よりも応援する。だが、真ちゃんがどんどん自分から離れ、自分の知らない大人へと成長していく様子に戸惑う。さらに、真ちゃ...
これは、中学生のさゆきが、「自分の人生」を見つけ、それを生きる覚悟をするまでの物語。 さゆきは、中卒でバンドマンの夢を追いかけるいとこの真ちゃんのことが大好きで、誰よりも応援する。だが、真ちゃんがどんどん自分から離れ、自分の知らない大人へと成長していく様子に戸惑う。さらに、真ちゃんにまっとうな人生を歩んでほしいと願う大人たちへの反発も覚える。 さゆきにとって真ちゃんが世界のすべてというような感覚、わかるなぁ。子どもの世界ってそれぐらい狭いものだったと思う。今となっては忘れかけてしまったような感覚だけど、そのもどかしさ、痛々しさをリアルに描ける森さんはやっぱりすごい。 一方で、狭い世界に生きているからこそ、のびのびと自由に振る舞えるさゆきの自由さもちょっとうらやましいかも。子どもから大人になる、その一方向を単に描いているのではなくて、子どもだからこそ見えるもの、感じられるものをきちんと綺麗な形ですくいとっているのだよね。
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中学生さゆきちゃんの物語。中学生だったのははるか前なのに気がつくとさゆきちゃんになった気持ちで読んでいた。したいことと出来ることの圧倒的な差が悔しくてもどかしかったあの頃を思い出した。
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比較的軽い小説でささっと読めました。 仲良い親戚のお兄ちゃんにあこがれた中学の女の子のお話で、そのお兄ちゃんが高校いかずバイトしてバンドしており、周囲からいい印象がなく、っといった物語。 中学生・高校生の悩みってところだろうか。 そういう話もあるなっていう程度です。
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リズムを読み終え、充足感のないままゴールド・フィッシュも一応読んだ。 小中学生向けの、少し恥ずかしくなってしまうような文体は変わらなかったけど、リズムよりは読めた。 最後のしんちゃんの手紙にある、『「社会は厳しい」だとかいうのは、生きてりゃだれだってわかることだから、わざわざ...
リズムを読み終え、充足感のないままゴールド・フィッシュも一応読んだ。 小中学生向けの、少し恥ずかしくなってしまうような文体は変わらなかったけど、リズムよりは読めた。 最後のしんちゃんの手紙にある、『「社会は厳しい」だとかいうのは、生きてりゃだれだってわかることだから、わざわざ教えたり教えられたりすることじゃない。』という一節が割と好きだったので、★2。
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最初に読んだのは確か、小学校高学年か、中学一年かの頃。それからウン十年の時を経て再読。森絵都さんを知ったきっかけの本だったような気がする。(その後、森絵都さんの「カラフル」、「風に舞いあがるビニールシート」、「みかづき」は大好きな作品となった。) 本書にはなんとも不思議な思い...
最初に読んだのは確か、小学校高学年か、中学一年かの頃。それからウン十年の時を経て再読。森絵都さんを知ったきっかけの本だったような気がする。(その後、森絵都さんの「カラフル」、「風に舞いあがるビニールシート」、「みかづき」は大好きな作品となった。) 本書にはなんとも不思議な思い入れがある。「読んだことのある本」ということですごく心に残っているのだけれど、内容はあまり覚えていない。父に連れて行ってもらった地元の図書館で借りたのだけれど、この本を手にして見上げた窓から見た外が雨だった記憶があるようなないような。タイトルをよく覚えているのに、あまり好きになれなかったような。 そしてすごく長い時を経て、なぜかまた読んでみようと思って、また図書館で借りてみた。今度は今私が住む町の図書館で。 再読してみてわかった。あの頃「この本好き」と思えなかった理由が。主人公のさゆきが私にないものを持ちすぎていたから。ある種の嫉妬。近くに住む仲の良いいとこも、歌を、しかもロックを夢にするようなカッコイイいとこも、テツのような優しい幼馴染も、まぶしい街、新宿も私のまわりにはなかった。自分の心に素直で、思ったとおりに行動できて、ガッと燃えて、ワッと泣けて、先生に「個性」を褒められるようなさゆきがうらやましくて、「ふん、所詮、小説」と斜に構えるようなことしかできなかった私は、さゆきのお姉ちゃんと同じタイプだった。固定観念ゴリゴリ、偏見ゴリゴリ、自分の周りの小さな世界しか見えていなかった私には、この本の良さがわからなかったんだなと再読して思った。今回は素直に好きになれた。とても面白かった。児童文学ということを差し置いても、文章のリズムが良く、一瞬にして物語に引き込まれ、一気に読んでしまった。心地よい読後だった。 脇役だけれど、個人的に大西先生が印象に残った。大西先生の良さを見抜くさゆきはやっぱり魅力的な主人公だった。余談だけれど、最近気づいたことに、少ししか登場しなくても重要な役割を果たす「学校の先生」が気になる小説が多い。私、学校の先生になりたかったのかな(笑)
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