1,800円以上の注文で送料無料

モンスターマザー の商品レビュー

4

26件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    10

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2021/01/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【274冊目】はしがきを立ち読みしただけでぐいぐい引き込まれ、借りてきました。モンスターマザーによる教師たち、生徒たちへの攻撃に胸糞が悪くなりながらもページをめくる手が止まらず、あっという間に読了。  裁判で教室たち、生徒たちが(ほぼ)完全勝利するという結末にホッとしたものの、いや、こんなことが自分の身近に起こったら怖すぎる…1人の人格破綻者によって多くの人生が毀損されていく描写は、偶然の巡り合わせによって平凡な幸せすら壊されるという恐怖を思い出させる。こんなモンスターが同級生の親にいたら、その被害を予防する術もない。どうすればいいのかということが示唆されないというところに、この本の真の恐ろしさがある。  救いようのないことを言えば、実際のところ何が真実だったのかは分からない。もしかしたら、モンスターマザーとされる人は本当に「被害者」だったのかもしれない。  でも、訳知り顔で途中から横やりを入れて、上から目線で口出ししてくる「人権派弁護士」と毎日新聞のような「マスコミ」の様子は吐き気を催させるのに十分だった。  あと、こうした人格破綻の親を持つ児童を受け持ってかなり苦労していた小学校教諭を個人的に知っているので、法的になんとかならんのかとも思いました。

Posted byブクログ

2020/11/08

すべての対人業務従事者必読の書。 特にお客さんを選べない立場であるとされる公務員、福祉、医療、教育、保育などエッセンシャルワーカーと呼ばれる人びと(こうした方々はリモートワークもできない、対人業務だから)は、校長を始めとする教師などの在り方を自分の立場に置き直して読み、備えの必要...

すべての対人業務従事者必読の書。 特にお客さんを選べない立場であるとされる公務員、福祉、医療、教育、保育などエッセンシャルワーカーと呼ばれる人びと(こうした方々はリモートワークもできない、対人業務だから)は、校長を始めとする教師などの在り方を自分の立場に置き直して読み、備えの必要性を感じるべき。私は保険に入ります。

Posted byブクログ

2020/08/10

一方的な視点で描かれているのが気になった。 これきっかけでドラマを観たが、こちらはかなり良かった!フェアに描かれているのが良い。

Posted byブクログ

2024/02/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「でっちあげ」のときも思ったけれど、なぜちょっと調べればわかるようなことをロクに調べもせず、”被害者”の言う事を鵜呑みにし、どーんと記者会見やって裁判起こしまう弁護士が存在するのだろう…。まだ途中で「おかしい」と思って訴えを取り下げるならいいけど、引っ込みがつかないのかそのまま突っ走って裁判に負ける。同じことを検察がやったら彼らはこう言うだろう。「片方の証言だけを信じ、証拠も不十分なのに起訴した。怠慢だ!結果ありきの捜査による不当な起訴だ!冤罪だ‼」ってね。この弁護士が同じ口で「人権擁護」だの「冤罪撲滅」だの言うのかと思うと…。「お前が言うな」で済まないんだよ!弁護士が冤罪生んでるようじゃねぇ‼…と、あの弁護士たちに言ってやりたい…

Posted byブクログ

2020/05/23

いじめ問題が報じられる時、マスコミはいじめられた側が真実の前提で報道するし、受け取る側も「いじめ」有りきで受け止める。 学校が真摯に対応して調査結果を公表しても「しょせん身内のかばい合い」と世間は学校側を非難し、現在では加害者とされた側をネットで特定し、執拗な攻撃を加える。 で...

いじめ問題が報じられる時、マスコミはいじめられた側が真実の前提で報道するし、受け取る側も「いじめ」有りきで受け止める。 学校が真摯に対応して調査結果を公表しても「しょせん身内のかばい合い」と世間は学校側を非難し、現在では加害者とされた側をネットで特定し、執拗な攻撃を加える。 でも、新聞や週刊誌のセンセーショナルな見出しの記事が本当に真実を述べているのだろうか? 一人のモンスターマザーに翻弄される教員や部活仲間たち。 母親から逃げようと行動を起こしても、捕らえられ最終的に死を選んだ少年。 その息子の死を学校の責任とし新聞社にリークする母親。 その母親の言葉のみ信じ、学校側の発表を嘘と決めつけたフィルターで書かれる記事。 そして母親の言葉だけで裏付けを取りもせず、校長を殺人罪で訴える高名弁護士。 裁判の結果、学校側の勝訴になった。 自殺した少年は生き返らないが、バレー部の関係者や学校関係者は激甚災害に見舞われたような月日から、前へ進んでいく。 救われないのは、敗訴した母親と弁護士が未だに自分の非を認めようとしないことだ。 「おかあさんがやだから死にます」学校に行きたくて、部活をしたかった少年は、母親から逃れるために死を選んだ。  

Posted byブクログ

2020/04/27

とても 他人ごとではありません ここにレポートされたような「事実」は 私たちの すぐそばにでも 起きてしまうこと なにか(目新しい)ニュースが 報道されたその時には世間の耳目が集まる そして、自分に直接かかわらない限り それぞれが身勝手な俄か評論家になってしまう そして、また...

とても 他人ごとではありません ここにレポートされたような「事実」は 私たちの すぐそばにでも 起きてしまうこと なにか(目新しい)ニュースが 報道されたその時には世間の耳目が集まる そして、自分に直接かかわらない限り それぞれが身勝手な俄か評論家になってしまう そして、また次のニュースが… の繰り返し それだけに 一つの事例をとらまえて それまでのこと それからのことを ちゃんと辿ったルポルタージュは 大きな意味がでてくる 湯水のごとく 玉石混交の情報があふれ出てくる 「今」だからこそ じっくり受け止めたい一冊です

Posted byブクログ

2020/02/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

週刊誌のタイトルを見ると卑劣ないじめと学校の隠蔽により、子を失ったシングルマザーの悲劇と受け取ってしまう。だけど真実は全く違う。よく起こることだけど起きてはならないこと。

Posted byブクログ

2019/07/15

いじめがこの世の中にあることは残念ながら嘘ではないだろう。しかし、こういう保護者がいるのもまた真実なのだ。私は教員の立場でこの本を読んだ。だからと言って全てこのような事件を疑えとは思わない。でもこのような事件が報道され、学校が教師が責任を問われるたび胸が痛む。それは生徒のために全...

いじめがこの世の中にあることは残念ながら嘘ではないだろう。しかし、こういう保護者がいるのもまた真実なのだ。私は教員の立場でこの本を読んだ。だからと言って全てこのような事件を疑えとは思わない。でもこのような事件が報道され、学校が教師が責任を問われるたび胸が痛む。それは生徒のために全力で愛情を注いでいる人がほとんどだし、いじめが起こらない環境作りをしている教員がほとんどだと信じているからだ。そして、子どもに愛情を注がず、自分の方が大切な保護者がいることも知っているからだ。教員、保護者、また地域がしっかり連携して子どもを守らねばと改めて感じさせられた本だった。また、マスコミやネット情報にすぐに流されてしまわないためにも情報教育にも力を入れることの大切さも実感した。いろんな人に読んでもらいたい本だと思ったので星5。

Posted byブクログ

2019/04/29

学校現場で働く身として、「いじめは絶対に許さない」ということは基本方針であるし、いかなる例外もあってはなりません。 しかし、生徒間のトラブルはどのような学校でも起こりえますし、教師も人間である以上、相性の合う・合わないということも皆無ではありません。 人間関係のトラブルは「ありう...

学校現場で働く身として、「いじめは絶対に許さない」ということは基本方針であるし、いかなる例外もあってはなりません。 しかし、生徒間のトラブルはどのような学校でも起こりえますし、教師も人間である以上、相性の合う・合わないということも皆無ではありません。 人間関係のトラブルは「ありうる」という想定の下で、わずかなきっかけを見逃さずに初動を行い、真摯に対応を重ねてゆくことこそが解決への唯一の道筋なのだと改めて感じます。 しかしながら、いじめをはじめとする人間関係のトラブルから自死する生徒がいることも事実ですし、そのなかで学校としての対応に失敗したことが最悪の結果を招いてしまった事例があることもまた事実です。 一方、学校としての対応に落ち度がなかったとしても、生徒が自死したことの責任を追及されるケースもあります(もちろん、学校に全くの責任がなかった(なんらかの手段を講じることで生徒の死を避けられた可能性は否定できない)といいたいわけではありません)。 本書で取り上げられている長野県の丸子実業での生徒自死に端を発した、校長を殺人罪で起訴するという衝撃的な展開を迎えた事件もまた、真摯に対応していていた学校が不当にバッシングを受けた事例です。 学校を訴えた親が「異常だったから」と片付けてしまうのではなく、加熱する報道合戦への冷静な視線や、学校を過剰に敵視して事故を正当化しようとする保護者もいるのだ(学校に対して要望をもつ保護者を否定するものではありません)という認識を、多くの方々に持ってもらいたいと思いましたし、この本がそのきっかけになればいいとも思います。 「誰が悪いのか」という責任追及に終始するのではなく、家庭・学校・関連機関(児相や警察など)を含めてそれぞれのケースに合わせた対応を協力しながら作り上げてゆくことの重要性と、そのために必要な当事者間相互の信頼関係、またその信頼関係構築の基盤となる周囲の理解の貴重さをあらためて考えさせられました。 学校をはじめ、病院や官公庁(役所)といった、人々が「意見」を主張しやすい分野に対して、「自身の意見は正当な主張なのだろうか(社会通念に照らした整合性や、証拠に基づく主張かどうか)」とひといきいれて考える精神的な余裕をもって過ごすことができればいいな、と感じます。 また、この事件で自死を選ばざるをえなかった生徒の冥福をお祈りします。

Posted byブクログ

2019/04/07

校長を殺人罪で告訴、マスコミを味方につけて教育現場を破壊する…。長野・丸子実業で実際に起きた『いじめ自殺事件』の教師たちの闘いを描いた戦慄のノンフィクション。 良心を持たないサイコパスな人たち。アメリカでは25人に1人がサイコパスと言われるが、現代日本もそれに近い。周囲の人々に圧...

校長を殺人罪で告訴、マスコミを味方につけて教育現場を破壊する…。長野・丸子実業で実際に起きた『いじめ自殺事件』の教師たちの闘いを描いた戦慄のノンフィクション。 良心を持たないサイコパスな人たち。アメリカでは25人に1人がサイコパスと言われるが、現代日本もそれに近い。周囲の人々に圧倒的な心痛を与えてしまうその存在を、社会でどのような対応を処すべきか考えないといけない時期にきていると思う。

Posted byブクログ