十字軍物語(三) の商品レビュー
イスラム最高の武将サラディンと中世最大の騎士にして英国王リチャード獅子王率いる第三次十字軍の息を呑む攻防です。
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2019/5/4読了 令和になって、最初に読んだ本であった。 十字軍は、聖都エルサレム奪還を目的とした、武力を伴う巡礼という扱いだったとの事。とは言え、200年くらいの十字軍の歴史の中で、エルサレムに近付けもしなかった事(第2次)もあれば、お付きの枢機卿がエルサレム再復のチャンス...
2019/5/4読了 令和になって、最初に読んだ本であった。 十字軍は、聖都エルサレム奪還を目的とした、武力を伴う巡礼という扱いだったとの事。とは言え、200年くらいの十字軍の歴史の中で、エルサレムに近付けもしなかった事(第2次)もあれば、お付きの枢機卿がエルサレム再復のチャンスをブチ壊したり(第5次)、フリードリッヒ2世が外交交渉のみでエルサレム再復した(第6次)のを一切認めず、ルイ9世を送り込んでブチ壊したり(第7次)――そもそも、戦争はロクでもない事だが、神の名を借りて行われると、更にロクでもない事になるのだな、と思わざるを得ない。
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「華の」と称される第三次十字軍が舞台。登場人物も獅子心王リチャード、バリアーノ・イベリン、サラディン…と英雄達が並ぶ。ただし、戦記物的なエキサイティングな展開とはならない。英雄達をもってしても指揮系統の一本化に至らず、(特に十字軍側は)一貫した戦略を取れないからだ。読者としては爽...
「華の」と称される第三次十字軍が舞台。登場人物も獅子心王リチャード、バリアーノ・イベリン、サラディン…と英雄達が並ぶ。ただし、戦記物的なエキサイティングな展開とはならない。英雄達をもってしても指揮系統の一本化に至らず、(特に十字軍側は)一貫した戦略を取れないからだ。読者としては爽快感がなく残念だが、それはそれで「現実なのだ」と思うと面白くも感じた。現代に生きる会社員として考えてみれば、「横串のPJ推進てマネジメントが難しいよね」というところか。英雄達をもってしても苦労したのだ、そう思うと何だか味わい深く感じた。
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イスラムの手の落ちた聖都イェルサレムの奪還を目指した英国王リチャ-ド獅子心王率いる第三次十字軍とイスラム愛好の武将サラディンとの攻防戦は、十字軍200年の歴史をとおしても圧倒的な迫力と興奮が渦巻く。著者・塩野七生さんの真骨頂が存分に発揮された第三巻。
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三次、四次、五次十字軍。 「獅子心王」リチャードのでてくる第三次。 気がついたらヴェネチアの術中には待って行き先の変わった第四次。 キリスト教側もイスラム教側もぐだぐだで元の木阿弥となった第五次。 もっと主面白いのは第四次だと思っていたが(海の都物語)獅子心王リチャードすげー...
三次、四次、五次十字軍。 「獅子心王」リチャードのでてくる第三次。 気がついたらヴェネチアの術中には待って行き先の変わった第四次。 キリスト教側もイスラム教側もぐだぐだで元の木阿弥となった第五次。 もっと主面白いのは第四次だと思っていたが(海の都物語)獅子心王リチャードすげーのな!! そして、歴史的に考えて興味深いのは第五次。 イスラム側の(最初、または二度目の)講和申し入れを受け入れてエルサレムの「返還」を受け入れていたら、そのあと歴史はどうなったのかしら??
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ひさしぶりに読んだ十字軍物語の続き。 塩野七生は「物語」というだけに、歴史書と小説の中間的な面白さがある。 この巻の第三次から第四次までの十字軍も戦記物として楽しめた。
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第3次十字軍がライオン・ハートだったのか・・・ 第4次でヴェネツィア共和国、第5次でローマ法王庁の法王代理ベラーヨ、「少年十字軍」なんて痛いお話もあったようで、キリスト教は一体何やってたんだか。 登場人物が多すぎて、何度も読み返しながらでないと先へ進めなくて眠くなってしまうので...
第3次十字軍がライオン・ハートだったのか・・・ 第4次でヴェネツィア共和国、第5次でローマ法王庁の法王代理ベラーヨ、「少年十字軍」なんて痛いお話もあったようで、キリスト教は一体何やってたんだか。 登場人物が多すぎて、何度も読み返しながらでないと先へ進めなくて眠くなってしまうので、読了までに時間がかかり過ぎるが、あと一巻、意地でも読むぞ!
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三巻目。第三次から第五次まで。 花の十字軍といわれる第三次十字軍には、神聖ローマ帝国王バルバロッサ・フリードリッヒ一世、フランス王オーギュスト・フィリップ二世、そして本命はイギリス王獅子心王・リチャード一世の三人がイェルサレム奪還を目指して出発する。 そのうち、バルバロッ...
三巻目。第三次から第五次まで。 花の十字軍といわれる第三次十字軍には、神聖ローマ帝国王バルバロッサ・フリードリッヒ一世、フランス王オーギュスト・フィリップ二世、そして本命はイギリス王獅子心王・リチャード一世の三人がイェルサレム奪還を目指して出発する。 そのうち、バルバロッサはあっけなく死に、オーギュストは地領拡大のために十字軍を放棄してフランスへ帰る。 残る獅子心王リチャード一世がイスラム下にあったパレスティーナ沿岸の町を解放しつつ南下する。 対するイスラム側はサラディンを中心にまとまっていた。 ダマスカスとカイロを手中にしたスルタン・サラディンは十字軍と相対する。 そして戦いの後、リチャードとサラディンの間で交わされた講和がつかの間の平和を約束した。 その後に続く第四次十字軍はフランス勢とヴェネツィアの混成部隊となったが、イェルサレムには向かわず、同じキリスト教だがギリシア正教の東ローマ帝国の首都、コンスタンティノープルを陥落させる。 一体、目的は何だったのか。 第四次十字軍により、ヴェネツィアが地中海の覇権を握り、まさにヴェネツィアのための十字軍だった。 そして第五次十字軍もイェルサレムへ向かわず、エジプトを責める。 この時にはイスラム側はサラディンの孫世代となり、太守の結束が弱くなっていた。 スルタンのアル・カミールは十字軍側へイェルサレムの返還という最大の譲歩をするのだが、十字軍側はやる気ないイェルサレム王とローマ法王から派遣された枢機卿が衝突して、結果として何も得るものがないまま解散となる。 次巻最終巻。 十字軍物語の結末となる。
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「 戦争は、人類にとって最大の悪業である。にもかかわらず、人類は、この悪から抜け出すことができないでいる。 ならば、戦争を、勝ったか負けたかで評価するのではなく、この悪を冒した後にどれだけの歳月の平和がつづいたか、で評価されてもよいのではないか。 また、 平和とは、人類が戦争...
「 戦争は、人類にとって最大の悪業である。にもかかわらず、人類は、この悪から抜け出すことができないでいる。 ならば、戦争を、勝ったか負けたかで評価するのではなく、この悪を冒した後にどれだけの歳月の平和がつづいたか、で評価されてもよいのではないか。 また、 平和とは、人類が戦争という悪から抜け出せない以上、未来永劫つづく平和というのもありえず、短期間ではあっても一つ一つの平和を積み重ねていくことでしか、達成されないと考えるほうが現実的ではないだろうか。」 塩野七生氏の歴史物著書では、 このような鋭い指摘にもあるように、 リアリズムが物事の見方に通念として流れている。 それこそが 机上の空論でもない、リアルに歴史が現実問題として目の前に迫ってくるような、面白さになるのだろう。
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☆☆☆2019年9月☆☆☆ 第三次十字軍、いわゆる花の十字軍。 リチャード獅子心王、フリードリヒ、フィリップら錚々たる顔ぶれ。いきなりフリードリヒが川で溺死してしまい「何やってんだ!」だと思った。それにしてもリチャード獅子心王は格好いい!! こんな人がいたんだな。 第四次十...
☆☆☆2019年9月☆☆☆ 第三次十字軍、いわゆる花の十字軍。 リチャード獅子心王、フリードリヒ、フィリップら錚々たる顔ぶれ。いきなりフリードリヒが川で溺死してしまい「何やってんだ!」だと思った。それにしてもリチャード獅子心王は格好いい!! こんな人がいたんだな。 第四次十字軍は、ラテン帝国。中東に向かうはずがコンスタンティノプルを攻略した、これはヴェネツィアの利害による。必ずしも批判しているわけではない。
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