消滅 VANISHING POINT(下) の商品レビュー
テロの容疑者として空港の別室に集められた人たちと、ヒューマノイド1人で、対話をしながら犯人を探していく。 クローズドのような環境で、ちょっとしたきっかけで緊張感が生まれたりそれが解けたり。それぞれの人の視点で語られていく。 連載されていたのが2013年、この10年でかなりAIは発...
テロの容疑者として空港の別室に集められた人たちと、ヒューマノイド1人で、対話をしながら犯人を探していく。 クローズドのような環境で、ちょっとしたきっかけで緊張感が生まれたりそれが解けたり。それぞれの人の視点で語られていく。 連載されていたのが2013年、この10年でかなりAIは発達したし、更に10年経ったらキャスリンほどの優秀なヒューマノイドも当たり前になっているかも?
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いよいよ真相にせまってくる中盤以降、登場人物の視点をかえてお互いに推理しあう展開は面白く読めた。本作の着地点(オチ)については著者があとがきで述べているように「近未来物」の難しさを感じざるを得ない。このテーマで今書かれたものなら2024年に芥川賞をとった「東京都同情塔」のようなと...
いよいよ真相にせまってくる中盤以降、登場人物の視点をかえてお互いに推理しあう展開は面白く読めた。本作の着地点(オチ)については著者があとがきで述べているように「近未来物」の難しさを感じざるを得ない。このテーマで今書かれたものなら2024年に芥川賞をとった「東京都同情塔」のようなところにもっと踏み込んだような気がする。このテーマは2015年当時の科学技術とその一般的な認識において、まだまだ今日的なテーマとして提示できるものではなかったように思うので、これは仕方がないことだと思う。気づいてくれる人があまりいなくて残念と、著者があとがきで種明かしした登場人物たちのネーミングは、あざといくらいだったのですぐ気づいたが、その由来と本作の内容にはまったく関連性がなく、気づかないというより関心が湧かなかっただけのように思う。
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恩田陸の素晴らしさの一つにこれこの少ない残り数十ページで本当に終わるのだろうかと思っていると急にアクセル全開で走り出し全て綺麗に伏線回収するところがある ゴールした後の余韻も丁寧に描いてくれて胸の体重が半分になりながら本を閉じることができる ドミノや夜のピクニック系列
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空港で別室に集められた人々、この中にテロリストの仲間がいるらしく探す話。話が進むにつれて疑心暗鬼も深まり、あの人もあの人も怪しい、一周回って最早怪しくない、とこちらも疑惑が深まる。各々の隠し事が何で、消滅は何を指すのか。個人的にはその後の世界にめちゃくちゃ行きたい、まさに私が求め...
空港で別室に集められた人々、この中にテロリストの仲間がいるらしく探す話。話が進むにつれて疑心暗鬼も深まり、あの人もあの人も怪しい、一周回って最早怪しくない、とこちらも疑惑が深まる。各々の隠し事が何で、消滅は何を指すのか。個人的にはその後の世界にめちゃくちゃ行きたい、まさに私が求めている世界がそこにはある。
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11人の中から感染症を疑われる患者が出た。 これはバイオテロなのか。 さらに大型台風による高潮の危険が迫る。 どのような結末が待っているのかと期待したけれど、ラストは意外。 突然通信障害が直り、スマホから流れたのはラジオ体操のメロディー。 そして有名なプログラムソフト開発者のス...
11人の中から感染症を疑われる患者が出た。 これはバイオテロなのか。 さらに大型台風による高潮の危険が迫る。 どのような結末が待っているのかと期待したけれど、ラストは意外。 突然通信障害が直り、スマホから流れたのはラジオ体操のメロディー。 そして有名なプログラムソフト開発者のスコットが現れ、バベルと名付けられたソフトのプロモーションを始める。 上巻が良かっただけに、下巻の結末にはちょっとガッカリ。
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上巻からの謎はそのままでいったいどうなるのか!ってワクワクしながら読み進めた。悲惨なテロではなくみんな喜ぶ幸せなテロなのか?と期待も膨らみ、いよいよというところであれれとなってしまった。
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500ページ超の長編大作、期待して読んだけど、大好きな恩田陸さんの作品なのに、とにかくこれは合わなかった。設定にツッコミどころがありすぎて集中できないし、これだけのページを使って何も残らない作品であった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
途中までは楽しく読めたが、クライマックスで肩透かしを食らった印象。 ちりばめられた伏線が最後どのように回収されていくのか楽しみにしていたが、謎が謎のまま終わってしまう内容が多く、“ああ、これはミステリーとして読んではいけなかったのだ。”と読み終わってから分かった次第。 『消滅』の意図するところは国境をなくす、と言うことかもしれないが、それまでの流れとはまったくつながりが感じられず、納得感が得られなかった。
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ズコーって感じの結末ではあったかな。 何よりも最大の謎で重要でスゴいのはキャスリンの存在だと思うのだが、スルーされちゃった感があるね。
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