夫の墓には入りません の商品レビュー
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この作者、やはり面白い。社会派エンタメ小説というジャンルをとにかく極めている。これまでは「老後資金」「住宅問題」「老老介護」「震災後の被災地」と言った社会問題を取り扱ってきた。それらは決して財政破綻や貿易戦争といったマクロな問題ではなく、我々市民にとって身近になりうる問題だ。それらを何とも大胆に、そして巧みに物語と絡めてくる。 垣谷美雨の作品には「テンプレ」感がある。大体において、機能不全のような家族が登場する。彼らは既に問題を抱えている。そこに上述のような問題を降り注ぐことで、問題を顕在化させたり悪化させたりする。そのパターンは、本作でも継承されているように思った。ただし、今作では次のように物語が始まる。 「どうして悲しくないんだろう。夫が死んだというのに、何の感情も湧いてこない。」 往年のファンとして、ここで笑わずにいられるだろうか。垣谷美雨の作品において、旦那というのは無知で無関心で愚鈍の象徴のような存在として描かれてきた。それらは嫁を苦しめる、とても厄介な存在としてのモチーフであった。しかし紛いなりにも、生命の息吹は与えられていたはずだ。それが開幕直後に死亡である。この作者、ついに旦那を亡き者にしたかと。爆笑である。 しかし、そこはさすが社会派エンタメ小説家。夫が亡くなったからこその苦難というものがとても良く描かれている。生前の愛人が登場しても、怒りを矛先が消失していること。見知らぬ人が線香を上げにくるのが大変迷惑であること。そして表面的には立派で優しい舅姑たちが、じわりじわりと元嫁が逃げないように囲い込みを開始すること。 従来のテンプレを踏襲しつつ、これまで扱ってこなかった社会問題をきちんと料理する。それでいて小説としてのクオリティは高く、スラスラと読めてしまう。やっぱり垣谷美雨は面白い!
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高齢で結婚するときには、相手の家族の状況も考慮する必要(相手家族の介護に利用される恐れあり)があるということは心に留めておこうと感じた。
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購入した時にはまったく想像だにしなかった、コミカルタッチの笑いを誘う、の想像とは異なり、展開に引き込まれ1日で読み終えた。 状況はいろいろ異なるとはいえ、今の日本にそこら中にある困りごとなんだろうと思った。 親の世代まで行かなくても、引退して一段落すると、何故か覆いかぶさってく...
購入した時にはまったく想像だにしなかった、コミカルタッチの笑いを誘う、の想像とは異なり、展開に引き込まれ1日で読み終えた。 状況はいろいろ異なるとはいえ、今の日本にそこら中にある困りごとなんだろうと思った。 親の世代まで行かなくても、引退して一段落すると、何故か覆いかぶさってくる。どうしてそんなに上から目線で偉そうでやってもらって当たり前と思っているの? まだ引退はしていないけど、自分にもそんなところがあるんだろうなと反省につなげる。 読み終わってスカッともしないしほのぼのともしないけど、面白かったです。やはり本屋をぶらついて遭遇する偶然の出会いって大切ですね。
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「嫁をやめる日」の改題・文庫化でした(ーー;) 文庫の新刊は要注意の注意ですね(^-^) 単行本のタイトルの方が合ってる気がしますが・・・。
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違う本を探していた時に見つけた本。 タイトルにひきつけられて、思わず即買い。 同年代の主人公、 同じ状況が自分の身に起きたら?と ドキドキしながら読みました。 読み進むほどに 主人公と自分の考え方が似てるなーと 苦笑いな気持ちになりました。 夫婦は一番近い他人。 わかるよう...
違う本を探していた時に見つけた本。 タイトルにひきつけられて、思わず即買い。 同年代の主人公、 同じ状況が自分の身に起きたら?と ドキドキしながら読みました。 読み進むほどに 主人公と自分の考え方が似てるなーと 苦笑いな気持ちになりました。 夫婦は一番近い他人。 わかるようでわからないことだらけです。 なにかと身につまされるお話しでした。 それにしても、 地元ホテルだった理由は? そこだけがモヤモヤするとこでしたが 全部がスッキリしないところがまた 日本人的なのかも。
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いつも通り、あぁもう!キーっ‼︎ってなる人物描写だけど面白かった。 そして解説が角田龍平さん。なんで?はまぐりはまぐり。
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自分にはまだ早いテーマかなと思いつつ、垣谷さんの作品の雰囲気がとても好きだったので読了。 今回もとても好きだった! どんな人間にも嫌な面はあるし、善良な面もある。 その人の一面だけをみるべきではない。 そして、伝えるべきことはきちんと伝えるべき。 読了後に温かくて切ない気持ちに...
自分にはまだ早いテーマかなと思いつつ、垣谷さんの作品の雰囲気がとても好きだったので読了。 今回もとても好きだった! どんな人間にも嫌な面はあるし、善良な面もある。 その人の一面だけをみるべきではない。 そして、伝えるべきことはきちんと伝えるべき。 読了後に温かくて切ない気持ちになった。
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