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世界推理短編傑作集 改題・新版(3) の商品レビュー

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2023/09/24

「ではひとつ、きみのために、ちょっとした理論的問題を提出しよう。完全な探偵が完全な犯人を捕まえにのりだしたら、そのときはいったいどんなことになるんだ? 絶対不動の物体と不可抗的な力との関係に、似てやしないかね。そっくりだと思うのだがね。もちろん、完全というわけにはいかないのが、玉...

「ではひとつ、きみのために、ちょっとした理論的問題を提出しよう。完全な探偵が完全な犯人を捕まえにのりだしたら、そのときはいったいどんなことになるんだ? 絶対不動の物体と不可抗的な力との関係に、似てやしないかね。そっくりだと思うのだがね。もちろん、完全というわけにはいかないのが、玉にきずだが」 2019/8/2読了 ベン・レイ・レドマン『完全犯罪』(村上啓夫 訳)より。そんな完全な存在など有り得ず、完全探偵と完全犯人の対決は、決して辿り着けない、本格ミステリの極北であろう。

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2023/03/18

高校生の時に読んだクリスティの「うぐいす荘」がえらく面白かった記憶があって、数十年の時を経て再読してみた。(本書では「夜鶯荘」) エンディングは忘れていたが、電話のオン・オフのシーンのドキドキ感がすばらしい。 毒入りチョコレート事件の短篇版「偶然の審判」は切れ味最高。

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2020/03/08

ミステリアンソロジー。読んだことはないはずなのになんとなくネタだけ知っているものもあったので、やはり有名作品ばかりなのですね。 お気に入りはアガサ・クリスティ「夜鶯荘」。ミステリではあるけれど、どちらかといえばサスペンスかなあ。疑惑に気づいてからの息詰まるようなドキドキ感がたまり...

ミステリアンソロジー。読んだことはないはずなのになんとなくネタだけ知っているものもあったので、やはり有名作品ばかりなのですね。 お気に入りはアガサ・クリスティ「夜鶯荘」。ミステリではあるけれど、どちらかといえばサスペンスかなあ。疑惑に気づいてからの息詰まるようなドキドキ感がたまりませんでした。そしてこの結末。ぞくりとさせられつつもどこかしら爽快でもあります。アリクスの機転があまりに見事で素晴らしいです。 ベン・レイ・レドマン「完全犯罪」も印象的な一作。まさかねえ、そういう展開になりますか。なるほど完全犯罪ではある……!

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2019/04/12

新版。配列を年代順にして他の巻と入れ替えたり、新訳した作品もあるらしい。第3巻は1920年代の作品で、旧版から「密室の行者」、「ボーダー・ライン事件」、「二壜のソース」が抜けて、「殺人者」、「三死人」、「窓のふくろう」が入ったということか。旧版をかなり昔に読んだのでいちおう再読だ...

新版。配列を年代順にして他の巻と入れ替えたり、新訳した作品もあるらしい。第3巻は1920年代の作品で、旧版から「密室の行者」、「ボーダー・ライン事件」、「二壜のソース」が抜けて、「殺人者」、「三死人」、「窓のふくろう」が入ったということか。旧版をかなり昔に読んだのでいちおう再読だが、覚えていたのは半分くらいだった。 トリックは今となっては古典的なものが多いが、「イギリス製濾過器」なんかはやっぱり強烈だし、クリスティの「夜鶯荘」は物語的にたいへん印象深い。ヘミングウェイが入っていたのは驚いた。

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2018/12/30

『世界短編傑作集』完全リニューアル版第3巻。 1920年代の名作10篇が収録されており、フィルポッツにバークリー、クリスティ、パーシヴァル・ワイルドとこの年代までやってくると流石、作家のラインナップが豪華。さらにヘミングウェイまで入っていて驚いたのですが、ノワールものの系譜なんで...

『世界短編傑作集』完全リニューアル版第3巻。 1920年代の名作10篇が収録されており、フィルポッツにバークリー、クリスティ、パーシヴァル・ワイルドとこの年代までやってくると流石、作家のラインナップが豪華。さらにヘミングウェイまで入っていて驚いたのですが、ノワールものの系譜なんですね、なるほど。 ホームズの模倣ものから一歩進んだ物語性の豊かな作品達(←巻末の戸川さんの解説曰く)を堪能しました。どれも方向性が様々で優劣付けがたい面白さでした。

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