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悲願花 の商品レビュー

3.6

30件のお客様レビュー

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2019/03/04

一家心中の<被害者>である幸子と<加害者>である雪絵。 2人の出会いによって起こるドラマ。 過去の呪縛に捕らわれ続け、憎むことでしか自分を守れなかった幸子。許すという行為のなんと難しいことだろう。 後半の展開は少し無理やり感は否めないが、救いのない未来よりはいいのかもしれない...

一家心中の<被害者>である幸子と<加害者>である雪絵。 2人の出会いによって起こるドラマ。 過去の呪縛に捕らわれ続け、憎むことでしか自分を守れなかった幸子。許すという行為のなんと難しいことだろう。 後半の展開は少し無理やり感は否めないが、救いのない未来よりはいいのかもしれない。 幸子には名前通りの幸せをつかんで欲しい。

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2019/03/04

3月-2。3.0点。 一家心中で生き残った主人公。一家心中を起こして生き残った女性と、墓地で知り合う。お互い、赦しはあるのか。 うーん、サラッとしすぎて、2時間ドラマのよう。 ページ数が短いのかな。

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2019/02/28

「アンナチュラル」(ドラマ)のミコトみたい…と思いながら読み進める。 幸子には感情移入できなかったけど、加害者と被害者は紙一重なのかと思うといろいろ思うことが… ラスト、希望の光が垣間見えてよかった。

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2019/02/17

主人公の置かれている境遇にどうしたって同情してしまうから、主人公の目線で読み進めてしまうが… まさかラストにそんな真実があったなんて‼️ 正に、加害者と被害者は紙一重。 自分の不用意な一言や行動でいつでも加害者に転じてしまう。 一時の感情に支配され、己を見失い、冷静さを欠いたまま...

主人公の置かれている境遇にどうしたって同情してしまうから、主人公の目線で読み進めてしまうが… まさかラストにそんな真実があったなんて‼️ 正に、加害者と被害者は紙一重。 自分の不用意な一言や行動でいつでも加害者に転じてしまう。 一時の感情に支配され、己を見失い、冷静さを欠いたまま突っ走ることの愚かさと恐ろしさを垣間見た1冊でもある。 赦すことの難しさと解放と温かみを改めて感じる1冊でもある。

Posted byブクログ

2019/02/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

全然全く幸子に共感できず、イライラするキャラやなーと。 雪絵と美香の関係が修復し、まあまあな話かと思ったら郷田の真実が衝撃だった。 被害者と加害者は紙一重。特にネット社会の今はそうやなと共感。

Posted byブクログ

2019/01/20

・・・(。-`ω´-)ンー・・・失踪者・生還者・サハラ・・・の下村作品が好きなので、これは私的にはイマイチでしたm(*_ _)mでも、良いか悪いかなら良かった♪ハラハラドキドキの下村作品が好きなので、いつもと違う作品に私が深く入り込めなかった・・・そう、私が悪いのです(笑)

Posted byブクログ

2019/01/17

一家心中の生き残りでありつつも、それぞれが被害者と加害者という立場である二人の女性の物語。 一家心中が美談だなんてそういう風には思えないけれど。一般的な殺人と比べると、加害者である側にも被害者であるかのような意識を抱いてしまう部分はあると思います。そこまで追い詰められてしまったこ...

一家心中の生き残りでありつつも、それぞれが被害者と加害者という立場である二人の女性の物語。 一家心中が美談だなんてそういう風には思えないけれど。一般的な殺人と比べると、加害者である側にも被害者であるかのような意識を抱いてしまう部分はあると思います。そこまで追い詰められてしまったことに同情はするし、激しく糾弾する気にもなれません。が、被害者の立場からするとどうなのかっていうのは……これは、他人には何とも言えないよなあ。被害者でありながら罪悪感を抱えて生き続けなければならない残酷さがあまりに痛々しくって。読んでいるのがつらくもある物語でした。 だけど、全体としては希望のある物語になっていたので一安心です。被害者と加害者どちらが苦しいのか、だなんて比べられるものじゃないし。その立場に甘んじることも非常に危ういのだけれど。とりあえず、安全な立場から石を投げるような馬鹿な人間にだけはならないでおこう、と強く思いました。

Posted byブクログ

2019/01/13

著者の作品にはいつも驚かされる。どの作品も似たような作品がないにも関わらず、発表する度にどんどん良くなっていく。本作は今までと違って全体の4分の3になるまでは、確実に凡作だと思っていたのに、最後の4分の1で完全にひっくりかえった。別にどんでん返しのストーリではないのだが、気持ち的...

著者の作品にはいつも驚かされる。どの作品も似たような作品がないにも関わらず、発表する度にどんどん良くなっていく。本作は今までと違って全体の4分の3になるまでは、確実に凡作だと思っていたのに、最後の4分の1で完全にひっくりかえった。別にどんでん返しのストーリではないのだが、気持ち的には完全に騙されたと思った、うれしい意味で 。本当にカメレオン作家だ。次回作も益々期待できる。

Posted byブクログ

2018/12/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

村さんの小説だから、どこかで世界がひっくり返るに違いない、と思いながら読んでいたのだけど、そこでくるか、うわ、またここで来るか、とちゃんとやられました。 一家心中の生き残りの人生、考えただけでも辛すぎる。もしも小学生の人生をプラス10からマイナス10の間で考えるのなら、まちがいなく彼女の人生はマイナス10で止まっているだろう。これ以上に辛いことなんてないんじゃないか、と思える。そんな中で生きてきたのだからある日、「幸せの可能性」が目の前に現れたとしてもすぐにはそこに足を踏み込むことなんてできないだろう。自分の中のある親への憎しみ、そして社会への恨みを、自分の中で整理すること、そしてそれをきちんと自分の中に取り込んで飲み込んでそして吐き出すこと、がどうしても必要なのだろう。それは多分とてもつらく苦しいことなんだろうけど。その苦しみを乗り越えるために彼女が選んだ方法は間違っていたのだろう。だけどその間違いをくるりとひっくり返すことで下村さんは彼女の悲願を彼岸へと解き放ってくれた。見事だ。

Posted byブクログ

2018/12/18

まずは、読んだ後のこの壮快感は何だろう。 奇想天外のでどんでん返しなど、本当にやられたと言う感じがすごかったです。 ネタばらしをするとこれから読む人に怒られるのでやめます。 この作品は読んで損はないです。ハラハラドキドキ一気読み間違いなしの大傑作。

Posted byブクログ