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フェイクニュースを科学する の商品レビュー

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17件のお客様レビュー

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2024/01/17

2018年の本だが、フェイクニュースについて考える際に抑えておきたい用語などがかなりわかりやすく整理されていたのが良かった。(エコーチェンバー、フィルターバブル、認知バイアス、情動感染など)

Posted byブクログ

2023/10/08

まさに現代の問題となっているフェイクニュース。これほど、フェイクニュースが広まり、人々に害を与えるのは、人間本来の性質に加え、SNS特有の仕組み、そしてネットの進歩による情報過多の社会が、組み合わされる事で自然と広まる仕組みができてしまった。

Posted byブクログ

2023/08/08

フェイクニュースや陰謀論などの構造がよくわかる。 この構造をしっかり理解しておくことは、この複雑でカオスな情報化社会を生きていく上で必須教科だと思う。 SNSやニュースに惑わされない情報リテラシーを磨くにはうってつけだ。 自分の考えや価値観に一致する情報の場合に情報拡散が起こり...

フェイクニュースや陰謀論などの構造がよくわかる。 この構造をしっかり理解しておくことは、この複雑でカオスな情報化社会を生きていく上で必須教科だと思う。 SNSやニュースに惑わされない情報リテラシーを磨くにはうってつけだ。 自分の考えや価値観に一致する情報の場合に情報拡散が起こりやすく、反証する情報は拡散しないという事実は、陰謀論やデマを信じる人に科学的根拠を提示すればいいという単純な話ではないことを示している。 また認知バイアスの仕組みから、偽ニュースを信じるのは誤解や知識不足のせいなので真実を伝えれば問題が解決すると思われがちだが、何かを深く信じる人々に対してその根拠となる事実を提示することはかえって逆効果になる可能性がある、というのも重要なポイントである。 情報リテラシーというのは、現在ではこの「フェイクニュース、デマ、陰謀論、プロパガンダ」を見分ける、という視点を外しては語れない。教科書に載せるレベルで知っておくべき常識の一つと言ってよかろう。

Posted byブクログ

2023/06/13

フェイクニュースの特徴、拡散を促進させる認知バイアスと環境、対策について、わかりやすく全体像を紹介してくれる一冊。 自分の興味対象外の情報や考え方に敢えて触れることは重要だな感じた。その点で、自然といろいろ目に入ってくる図書館やリアル書店は貴重だ。 ■虚偽情報を分類する三要素 ...

フェイクニュースの特徴、拡散を促進させる認知バイアスと環境、対策について、わかりやすく全体像を紹介してくれる一冊。 自分の興味対象外の情報や考え方に敢えて触れることは重要だな感じた。その点で、自然といろいろ目に入ってくる図書館やリアル書店は貴重だ。 ■虚偽情報を分類する三要素 種類:パロディ、誤解、嘘文脈、偽装、操作、捏造 動機:煽り、金儲け、政治的影響、プロパガンダ 様式:SNS、ボット ■認知バイアスと他人からの影響 ・情報過多や時間不足による補完、単純化、一般化、編集 →見たいように見る ・感情、特に負の感情ほど伝搬する ・訂正ツイートは拡散されない ・他人の「いいね」に影響される ■嘘情報伝搬のメカニズム エコーチェンバー:似た情報や興味関心事に閉じていく。確証バイアスと他人からの影響の相乗効果による。 フィルターバブル:パーソナライズアルゴリズムによって情報フィルターが個人別にカスタマイズされる。 ■人間の注意力は希少資源 アテンションエコノミー:情報過多の社会では人のアテンションは希少資源で経済的価値がある。 ■フェイクニュースへの対処 ニュースとジャーナリズムの博物館(ワシントンDC)のESCAPE:エビデンス、ソース、コンテキスト、オーディエンス、パーパス、エグゼキューションの頭文字。メディアリテラシーの要点

Posted byブクログ

2022/07/15

フェイクニュース現象を計算社会科学という知見をもとに仕組みを紐解いた本。フェイクニュースを単発の偽情報として扱うのではなく、デジタルテクノロジーを駆動し、情報の生産者や消費者の様々な利害関係の中で蠢き合う「情報生態系」として捉えたのが特徴。 フェイクニュースは、人間の持つ認知バ...

フェイクニュース現象を計算社会科学という知見をもとに仕組みを紐解いた本。フェイクニュースを単発の偽情報として扱うのではなく、デジタルテクノロジーを駆動し、情報の生産者や消費者の様々な利害関係の中で蠢き合う「情報生態系」として捉えたのが特徴。 フェイクニュースは、人間の持つ認知バイアスをもとにSNSなどのデジタルテクノロジーによって増幅することで、人々の興味関心や偏見、経済的あるいは政治的な思惑を拡散する。事実よりも誤情報は遠く深く早く幅広く拡散し、誤情報の訂正はそれよりも拡散しずらい。また、訂正する情報を与えても様々な認知バイアスによって、誤情報を修正するばかりか、かえって誤情報を信じる信条が強化され逆効果になることすらある。 デジタルテクノロジーも、エコーチャンバーやフィルターバブルといった現象を誘発し、フェイクニュースという現象に拍車をかけている。 こういったフェイクニュースに対抗するにはメディアリテラシーやファクトチェックなどの個人や社会の取り組みを活性化させ、さらに、フェイクニュースに対抗する法の整備などしていく必要がある。

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2021/10/27
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デマ、陰謀論、プロパガンダがどうやって拡散していくか、について述べた本。 少し前に読んだ「ディープ・フェイク」よりは冷静な書き方でした。 ファクトチェックが重要性ですね、はい。

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2020/08/28

本の体裁が科学っぽくないけれど、ちゃんと科学してる。 科学論文の知識を平易な言葉で説明してくださっている。 まさに知りたかった情報。 あとがきにこんな一文がある。 ”万が一、間違いがありましたらご指摘ください。ご指摘を受けた点についてはファクトチェックをして、本書の内容がフェイ...

本の体裁が科学っぽくないけれど、ちゃんと科学してる。 科学論文の知識を平易な言葉で説明してくださっている。 まさに知りたかった情報。 あとがきにこんな一文がある。 ”万が一、間違いがありましたらご指摘ください。ご指摘を受けた点についてはファクトチェックをして、本書の内容がフェイクにならないようにウェブサイトなどで訂正いたします” 著者のこの姿勢が全編の行間に感じられる。

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2021/05/05
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見たいものを見て、知りたいことを知る、そこにある罠。 フェイクニュースというと、何か2010年代のもののように思われるが、デマやプロパガンダと考えれば、もう何百年も前から社会の中にあったもの。それがSNSの発達した高度情報社会の技術で、どれだけ力を増したか、という話。「情報生態系」という専門用語が出てくるが、難しい話ではない。AIではない人間だから、認知バイアスに支配されているし、AIがその仕組みゆえにフェイクを広げてしまうことがある。情報は溢れているけれど、すべてを確認する余裕もないから、大切なことは立ち向かう姿勢と能力。

Posted byブクログ

2019/10/21
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(参考) lazer, the science of fake news. science, 359(2018) 信じてはいけない 平 しだ フェイクニュース調査のフィールドガイド日本語版(web公開) ted クリスタキス 社会的ネットワークの知られざる影響 ted パリサー 危険なインターネット上の「フィルターに囲まれた世界」 ted オニール ビッグデータを盲信する時代に終止符を

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2019/10/17
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認知バイアスやエコーチェンバーなどの説明を用いて、人がなぜフェイクニュースに影響されるのかというのを客観的に分析し、計算社会科学という目新しい分野で読み解いている。 2016年からフェイクニュースというものが世の中に蔓延っている現状、私たちは更なる情報の取捨選択を意識しなければならない。 優しい文章と200pほどの読みやい文量でとても分かりやすく、心地よく読めました。

Posted byブクログ