生活考察(Vol.06) の商品レビュー
読みながら、美味しい食事のように文章を味わっているような感触を覚えること数知れず。それもそのはず、執筆陣が豪華で内容が示唆に富んでいて、しかも生活をテーマにしたエッセイ集ということで、自分の生活観との距離を測りやすかったわけで。それぞれの記事への感想は胸にしまって腹に落として反芻...
読みながら、美味しい食事のように文章を味わっているような感触を覚えること数知れず。それもそのはず、執筆陣が豪華で内容が示唆に富んでいて、しかも生活をテーマにしたエッセイ集ということで、自分の生活観との距離を測りやすかったわけで。それぞれの記事への感想は胸にしまって腹に落として反芻したいような、このまま脳に染み込ませて終わりにしたいような、どちらでもきっと満足する。 どちらかというと、東京で暮らす文筆家の方々のアーバンなセンスが多く感じられたけれど、そうでないものもあって味わいのバランスがとられているように思う。また、冒頭の鼎談では「老い」と「死」を「生活」から切り離さないスタンスが見られ、話者それぞれの世代からの眼差しにリアリティが感じられて興味深かった。 今回の復刊で初めて読んだ雑誌なので、バックナンバーも次の号も読んでみたい。
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