エスタブリッシュメント の商品レビュー
前作の "chavs"も面白く衝撃的だったが、この本も衝撃的だった。民主主義が発達していて、日本よりもはるかに成熟しているとされてきた社会がこのように破壊され、庶民は諦めによって政治参加の意欲すら持てなくなっていると聞けば、なおさらである。頭脳明晰な人たちが...
前作の "chavs"も面白く衝撃的だったが、この本も衝撃的だった。民主主義が発達していて、日本よりもはるかに成熟しているとされてきた社会がこのように破壊され、庶民は諦めによって政治参加の意欲すら持てなくなっていると聞けば、なおさらである。頭脳明晰な人たちが、私利私欲のために恵まれた才能を発揮すれば、このような現状は当然の帰結である。成長過程で、異なる階級·生活レベルの人々と交わる経験がなければ、生活苦に苦しむ他者への想像力など育つはずもない。しかし、それが他者の生命軽視にまで至るとは、やはりやるかたない想いにおそわれる。ケン・ローチの作品で描かれる底辺の人々の怒り、ブレイディみかこの描く労働者階級の受難の根本原因をつぶさに知り、怒りに震える思いで読了した。
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前著「チャヴス」でイギリスの低所得者層の実態を鋭く、かつ深くえぐった著者が、今度はイギリスの支配階級及び高所得者層の実態を本人たちへのインタビューも交え赤裸々に記した本。 いかに「エスタブリッシュメント」が国と国民を食い物にしているかが明らかにされていて、読んでいて暗澹となるこ...
前著「チャヴス」でイギリスの低所得者層の実態を鋭く、かつ深くえぐった著者が、今度はイギリスの支配階級及び高所得者層の実態を本人たちへのインタビューも交え赤裸々に記した本。 いかに「エスタブリッシュメント」が国と国民を食い物にしているかが明らかにされていて、読んでいて暗澹となること請け合い。 そして、これはイギリスだけでなく、日本を含む世界各国でも同じことが起きているんだろうな~と思うと、さらに気分が落ち込んでくる。 かといって、この事実から目を背けても現状は変わらず、むしろ格差は広がる一方なのだろう。庶民ができることと言えば、せめてこの現状をしっかりと認識しておくらいなのかしら・・・。 本書と「チャヴス」はかなりボリュームがありかつ詳細なところまで入り込んでいるので、まずはブレイディみかこの一連の著書を読んでから、本書や「チャヴス」を読むとよいと思った。
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