静おばあちゃんと要介護探偵 の商品レビュー

中山七里(著者)

2019/04/17

要介護探偵というにはちょっとだいぶ荒っぽいけど（笑）
おもしろかった！

しかしこのような社長は勘弁してほしい・・・

2019/03/23

詐欺の被害者は概ね自分を賢明な人物と捉えている。そして賢明と捉えているが故に、他人より恵まれて当然との思い込みがある。詐欺を働く者にとって、こういう人物は格好の獲物。騙される側にも騙される理由がある。己が選ばれた人間と思うから易々引っかかる。一番いけないのは、己は特別、己だけ得しようという気持ち。他人はどうでもいい。自分さえ恩恵を得られれば良いという思いが墓穴を掘る。金は汗水垂らさなければ得られるものではない。

2019/03/16

①二人で探偵を②鳩の中の猫③邪悪の家④菅田荘の怪事件⑤白昼の悪童、名古屋弁が何とも可愛らしいが、元判事の静おばあちゃんはいつも背筋がピンと伸びていて素敵！

2019/03/09

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大学でオブジェが爆発し、中から遺体を発見。詐欺師を懲らしめるため2人は立ち上がった。
父が認知症で悩む男性の相談に乗ったら…。同級生が密室で死亡。事故か、他殺か、自殺か。
高層ビルから鉄骨が落下、外国人労働者が被害に。
『さよならドビュッシー』でおなじみ、玄太郎おじいちゃん登場。介護、投資詐欺、外国人労働者…難事件を老老コンビがズバッと解決!日本で20番目の女性裁判官で、80歳となった今も信望が厚い高遠寺静。お上や権威が大嫌いな中部経済界の怪物、香月玄太郎。2人が挑む5つの事件。
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一風変わった探偵コンビの誕生である。方や、下半身不随で、車椅子が必須にもかかわらず、アクが強くて上から目線であちこちに口出しするが、自分のなかには確固たる信念を持つ中部経済界のドン・香月玄太郎。方や、優秀な女性判事として名を馳せ、80歳になったいまも、望まれて講演やら大学の非常勤講師やらを務める、正義の人・高遠寺静。なんとも相性の悪そうな二人であり、実際、静はできることなら付き合いたくないと思っているのだが、どうしたわけか、玄太郎に見込まれてしまい、二人で探偵まがいのことをする羽目になったのである。だがこれが面白い。無理難題とわかって吹っ掛ける玄太郎と、それを戒めながらも事件の解明に興味を持って向かう静が、ちょうどいいバランスで成り立っているように見える。これからもこのコンビの活躍を観たいと思わされる一冊である。

2019/02/25

もと東京高裁判事、日本では二十番目の女性裁判官、今年80歳の高遠寺静と名古屋の不動産会社・香月地所の代表取締役、商工会議所会頭の香月玄太郎が二人で事件を解決していく。
この二人に接点が？と思ってたけど、思いもよらぬところで出会い、五つの事件を解決していく。玄太郎のハチャメチャぶり、静おばあちゃんも不満を言いつつやはり正義感は健在、どんな事件も解決する最強の二人だった。

2019/02/21

この2人のコラボ、はちゃめちゃすぎる^ ^連作短編集はもともと好きだけど、破天荒老人連作短編集のミステリというなかなかないタイプので個人的にはとっても面白かった。

2020/06/21

元判事の静おばあちゃんと
車いすに乗った地元の名士、玄太郎じいちゃん。
高齢者への詐欺、外国人労働者、高齢者の犯罪と
現実的な社会問題が題材で考えさせられる。

でも、
あー言えばこう言う。
元気な２人が面白かった。

時系列考えるとややこしいので
単純にこの話を楽しむのがいいかと思う。
それで充分楽しめるかな。

でも、玄太郎さんは近くにいると苦手だわぁ。
悪いことしてなくても怒られそう(笑)
だからこそ、介護士のみち子さんすごい。
お手当いっぱいつけてあげてほしい。

2019/02/17

【収録作品】二人で探偵を／鳩の中の猫／邪悪の家／菅田荘の怪事件／白昼の悪童　
　静の良識では事件の結末の重苦しさが拭えない分、玄太郎の暴走ぶりが小気味よい。ただ、現実に同様の事件は起きているが、その原因を取り除く手だてがないことを思うと、読後気持ちが沈む。
　とはいえ、別シリーズの探偵のコラボは楽しい。どちらも亡くなっているのが切ないが、生前の話ということなら、まだ続けられるのかな。玄太郎の傍若無人ぶりは癖になる。

2019/02/17

なんとも物語の出演者使いが荒いと言うか玄太郎も静さんも他の作品ではとうに鬼籍に入った人たちである、よって遡った時代に設定しているようであるが、静さんに至ってはお化けになっても以後も孫と一緒に登場している。物語は世直しものであるが有川浩の「三匹のおっさん」よりもスケールが大きいし水戸黄門とまではいかないが権力があるだけに痛快感がある。著者には数々のスターが存在するのだから、この二人にはそろそろ安らかに眠らせて上げてください。

2019/02/11

日本で20番目の判事出会った静おばあちゃんと要介護探偵である香月源太郎が難解な事件に挑む夫婦漫才的なストーリー展開でバラエティとしてのミステリー。ただ！さよならドビュッシーで香月源太郎は火事で亡くなることがわかっている中でこの作品を読むとなぜか切なく感じる。