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ガザに地下鉄が走る日 の商品レビュー

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24件のお客様レビュー

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2026/02/22

「当時、日本のマスメディアは、ガザに対するイスラエルの攻撃について報じてはいたもののその報道の質も量も、出来事の重大さにまったく見合ったとのではなかった。」 ガザの名前を聞いたことがある程度の知識しかない私。 読めるかと思いながら読んだ。 読みやすかった。読んでよかった。 人間ら...

「当時、日本のマスメディアは、ガザに対するイスラエルの攻撃について報じてはいたもののその報道の質も量も、出来事の重大さにまったく見合ったとのではなかった。」 ガザの名前を聞いたことがある程度の知識しかない私。 読めるかと思いながら読んだ。 読みやすかった。読んでよかった。 人間らしく生きることが簡単では無い世界があった。 「無関心」ではいけない。 世界にこういった世界が過去だけでなく今もあることを消して忘れてはいけないと思った。

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2025/05/25

イスラエルによって、パレスチナで、ガザで何がなされてきたのか、知らずに過ごしてきてしまった自分自身を、過ごせてしまうこの世界を、これからは、変えていかなければならない。 何が出来るだろう。とにかく知ること。BDS運動。他には。 毎日をつつがなく過ごせてしまう世界で、何が出来るかを...

イスラエルによって、パレスチナで、ガザで何がなされてきたのか、知らずに過ごしてきてしまった自分自身を、過ごせてしまうこの世界を、これからは、変えていかなければならない。 何が出来るだろう。とにかく知ること。BDS運動。他には。 毎日をつつがなく過ごせてしまう世界で、何が出来るかを、問い続けることから始めようと思う。

Posted byブクログ

2025/05/03

パレスチナ人か、レバノン人かを見分けるためにトマトを意味する「バンドゥーラ」を発音させるという方法があるそうです。昔は、これでレバノン風の発音ではなく、パレスチナ風の発音をすると殺されたと言います。調べたところ、パレスチナ風だとバンドゥーラの「ラ」の部分が若干強く、レバノン風だと...

パレスチナ人か、レバノン人かを見分けるためにトマトを意味する「バンドゥーラ」を発音させるという方法があるそうです。昔は、これでレバノン風の発音ではなく、パレスチナ風の発音をすると殺されたと言います。調べたところ、パレスチナ風だとバンドゥーラの「ラ」の部分が若干強く、レバノン風だと「バンドーラ」と、doの音に近いとか。 シボレトのわかりやすい例ですね。

Posted byブクログ

2025/05/02

ロシアの残虐な暴力にさらされているウクライナの人々には共感を寄せる僕が、なぜイスラエルの暴虐にさらされているパレスチナの人々には、あまり共感を寄せられないのだろう。 子供の頃からアメリカ文化を満身に浴びて育って来る中で、いつの間にかイスラムフォビアを植えつけられてしまっているのだ...

ロシアの残虐な暴力にさらされているウクライナの人々には共感を寄せる僕が、なぜイスラエルの暴虐にさらされているパレスチナの人々には、あまり共感を寄せられないのだろう。 子供の頃からアメリカ文化を満身に浴びて育って来る中で、いつの間にかイスラムフォビアを植えつけられてしまっているのだろうか?/ 本書は2018年に出版された本なので、本書からの引用は必ずしも現在のガザやパレスチナの状況とは整合していない可能性もあることを、最初にお断りしておく。/ 【パレスチナ人であるがゆえにイラクを追われた彼らは、パレスチナ人であるがゆえにヨルダン入国を拒絶され、夏は気温が摂氏五〇度を超え、冬は零下となる砂漠のただなかに何ヵ月も留めおかれることになった。(略)祖国を持たないがゆえに、国境のノーマンズランド、この世と地獄を分かつ、砂漠の辺獄に。 ノーマンの土地の住人たちである彼らは No Man だった。いま、この世界にあって、国を持たないということはノーマン、すなわち何者でもない者、人間ならざる者であることを意味する。国を持たざる難民とはノーマンなのだ。国民国家の空隙に落ち込んだノーマン。彼らは人権とも、彼らを守るための法とも無縁だ。「法」も「人権」も、それは「人間」(マン)、すなわち「国民」の特権なのだということ。国民でない者は「人間」ではない、それが、普遍的人権を謳うこの世界が遂行的に表明している紛うことなき事実であり、その事実が(略)露わになるのが、ここノーマンズランドだ。】/ この文章は、日本国内にいる非正規滞在外国人を想起させる。 彼らは、ノーマンであるがゆえに、彼らに対してならどんな非道な扱いをしても許される。 つまり、この日本もまた、北海道から沖縄に至るまで、彼らにとってはノーマンズランドなのだ。/ 【この七〇年間、パレスチナの内と外で、パレスチナ人の身に繰り返し生起する虐殺は、ナクバ、すなわちパレスチナ人の民族浄化が、遠い過去に起きた昔話ではなく、現在もなお進行中の出来事であることを示している。イラン・パペはこれを「漸進的ジェノサイド(略)」と呼ぶ。(略)パレスチナ問題とは、この漸進的ジェノサイド、終わらぬナクバの問題である。】/ 【「テロと報復の連鎖」「暴力の悪循環」などというと、人間の理性による制御がきかなくなった暴力が勝手に(略)暴走しているかのような印象を受けるが、現実はそうではない。イスラエルはガザに対する大規模軍事攻撃を仕掛けるために、その口実となるハマースの攻撃を誘発しようと日常的にガザを空爆して挑発している。(略)そこには占領者たちの明確な政治的、戦略的意図がありプロットがある。】/ 【いくつもの《ゲルニカ》に満ちた歴史を生きるのは、パレスチナ人に限らない。クルド人もそうだ。主権国家をもたない者たち、あるいは、主権国家に暮らしながらも、そこに十全な国民として帰属しない者たち、国民ならざる者たち─。彼らの身に繰り返し虐殺が生起するのは、彼らが国民でないがゆえに人間ならざる者、人権など慮る必要のないノーマンであるからにほかならない。】/ 【ガザでいちばん安いもの、それは私たちの命よ。 ─二〇一四年三月、ガザで、NGOスタッフ、メイサのことば】/ 【地獄とは人が苦しんでいる場所のことではない。 人の苦しみを誰も見ようとしない場所のことだ。 ─マンスール・アル=ハッラージュ】/ 【占領と同じく封鎖は、ガルトゥングの言う構造的暴力である。(略)外形的な物理的破壊を伴わないので、封鎖がガザの人々の生(略)をいかに致命的に蝕み破壊しているかということは可視化されない。封鎖とは不可視の暴力なのだ。そこにはただ、真綿でじわじわと首を絞めるような、人間と社会を内側から蝕む封鎖下の生という「日常」があるだけだ。(略)だから暴動もされない。】/ 正直、岡さんの文章を読むことは辛い。 これらの文章は、明らかに僕自身を断罪して来る。 誰の言葉だったか忘れてしまったが、「見えないのは、見ようとしていないからなのだ。」 これからも、岡さんの本を始めとしたパレスチナ関連の本を読んで行きたい。

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2025/02/25

パレスチナ問題によって、過酷な生活を強いられているガザの人々の様子が詳細に書かれている。 日本では当たり前に享有できる人権。占領という暴力によって、パレスチナ人はその権利が剥奪されている。 平和とは?正義とは?パレスチナ問題をとおして著者は我々に考え続けることを要求している。加え...

パレスチナ問題によって、過酷な生活を強いられているガザの人々の様子が詳細に書かれている。 日本では当たり前に享有できる人権。占領という暴力によって、パレスチナ人はその権利が剥奪されている。 平和とは?正義とは?パレスチナ問題をとおして著者は我々に考え続けることを要求している。加えて、知らないことの罪深さ、そして無知によって(知らないうちに)加害者側に加担している可能性を指摘している。 パレスチナ問題の初心者向けの本ではないと思った。歴史事実の解説が本文にはほとんどないため、ある程度基礎知識を得た上で読む必要がありそう。だが、読み終わった時には理解がものすごく深まる気がする。多くの人に読んでもらいたい。 本文ではユダヤ人に対するホロコーストとパレスチナ人に対する占領という暴力の類似性や相違を考察している。 一たとえば、ユダヤ人に対するホロコースト、とりわけアウシュヴィッツなどの収容所は「閉ざされた監獄」であることに対しては、ガザは「世界最大の野外監獄」と表現している。 罪名はそれぞれユダヤ人であること、パレスチナ人であること… ホロコーストの歴史からわかることは、「ホロコーストの犠牲者であるユダヤ人がなぜ?」という問いは偽善的である、ということ。 ホロコーストのような暴力の犠牲者ならそれが倫理的誤りであることを体験によって熟知しているはずであるため、同じような暴力を他者に対して振るったりはしないはずという考えがこの問いの前提にある。 ユダヤ人たちは何も歴史から学んでいないのか?否、歴史から何も学んでいないのは実はこのような問いかけをする側の人間なのかもしれない。人間とは「非人間化」の犠牲者であろうとなかろうと「他者を非人間化」にすることを教え込むことができる。問うべきは、いかなる政治的装置が、この占領や暴力による「非人間化」を可能にしているのか、だ。

Posted byブクログ

2025/01/26

・国境と国境の間にどこでもない場所が存在し、そこに難民キャンプがあることもある ・イスラエルの占領は国際法違反 ・イスラエルとパレスチナは圧倒的な力の差がある(これまでの日本の報道から互角なんだと思ってた) ・占領下で生きるとはどういうことなのか(イスラム教では自殺は罪だけどそれ...

・国境と国境の間にどこでもない場所が存在し、そこに難民キャンプがあることもある ・イスラエルの占領は国際法違反 ・イスラエルとパレスチナは圧倒的な力の差がある(これまでの日本の報道から互角なんだと思ってた) ・占領下で生きるとはどういうことなのか(イスラム教では自殺は罪だけどそれでも自爆することを選ぶのは未来への希望がないから)、難民として差別される(大学を出てもパレスチナ人は専門職につけない国がある)など、 具体的にどんな苦難があるのかよくわかった。 途中で難しい話が入ってきたり、時系列がバラバラだったりして分かりにくい箇所もあった。パレスチナのことを全く知らなかったので知れてよかった。でも知ったところで私に何ができるだろうとモヤモヤもする。

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2025/01/06

中東地域に何度も足を運んできた筆者の体験談をふんだんに交えながら、パレスチナ問題について論じた書である。 ここまで最前線でアラブ世界を見聞し、そこで知り得た現地の声や実情を世に届けようとしている研究者は他にはいないのではないか。 本書では、故郷を追い出されたパレスチナ人の70年間...

中東地域に何度も足を運んできた筆者の体験談をふんだんに交えながら、パレスチナ問題について論じた書である。 ここまで最前線でアラブ世界を見聞し、そこで知り得た現地の声や実情を世に届けようとしている研究者は他にはいないのではないか。 本書では、故郷を追い出されたパレスチナ人の70年間や、完全封鎖から十年経過したガザのリアルが緻密に描写されている。自爆テロの真意とは如何に。パレスチナ人として生きるとはどういうことか。イスラエルはパレスチナ人から何を奪ってきたのか。そして、絶望に打ちのめされてなお人々が闘い続ける理由とは何か。 ジャンルとしては評論に属するのだろうが、詩的な表現が随所に散りばめられ、レトリックの巧みさに圧倒される。言葉の力が凄まじい。 そういった意味で、これはまさに「文学」なのだと思う。 静かな熱気を帯びた筆者の語りが、まるで読む者の心にダイレクトに届くようだ。 京都大学名誉教授が執筆した魂の一冊。 ※筆者である岡真里は、アラブ文学者・思想学者。

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2024/12/12

刊行された2018年に「人間の想像を絶すると思われたあの攻撃」として書かれている規模と、2024年現在のガザの惨状では想像もつかないほど深刻になっているとわかっているから、読んでいてとても苦しい 2018年の私はパレスチナの状況を全く知らなかった、「イスラム、テロ、アルカイダ」と...

刊行された2018年に「人間の想像を絶すると思われたあの攻撃」として書かれている規模と、2024年現在のガザの惨状では想像もつかないほど深刻になっているとわかっているから、読んでいてとても苦しい 2018年の私はパレスチナの状況を全く知らなかった、「イスラム、テロ、アルカイダ」と同列のように感じる文字の並びだった ハマスのキブツ奇襲作戦が私にパレスチナの存在を知らしめた 岡真理さんの著書に出会った 「ガザとは何か」は中東の歴史に無知な私にも伝わる丁寧であり、緊張感のある説明だったから、その後にこの作品を読めたので理解しやすかった この作品が難しくて脱落された方は、ぜひ岡真理さんの「ガザとは何か」を読んでみてください 言葉を武器に、ジェノサイドと戦う岡真理さんに深く感謝します 日本語でパレスチナについて知りたい情報を発信し続けてくださる希望です 『 忘却が、次の虐殺の準備をする 』 わたしもパレスチナの暗闇で遠くに見える小さな灯になりたい、ならなければ

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2024/09/01

2023年10月から始まったハマースとイスラエルの戦争から、もうすぐ1年が経とうとしている。「戦争」とは書いたものの、それは本当に、国と国が対等に争う戦争なのかどうか。 本書は2018年発行だが、少なくとも本書においてイスラエルとパレスチナの関係は対等ではない。イスラエル軍のジ...

2023年10月から始まったハマースとイスラエルの戦争から、もうすぐ1年が経とうとしている。「戦争」とは書いたものの、それは本当に、国と国が対等に争う戦争なのかどうか。 本書は2018年発行だが、少なくとも本書においてイスラエルとパレスチナの関係は対等ではない。イスラエル軍のジャーゴンで、数年おきに繰り返されるパレスチナへの破壊や殺戮は「芝刈り」と呼ばれているらしい。これだけでもなかなか衝撃的で暗澹たる気持ちになる表現である。 本書内で、ヨハン・ガルトゥングの定義を引用される形で、暴力を3つの形に分けている。戦争などの直接的暴力、貧困や差別など社会的な構造から生み出される間接的暴力、そしてそれらを正当化あるいは維持するための思想や態度などの文化的暴力。 パレスチナへの暴力はどれにあたるのか。すべてである。ガザが封鎖されたのは2007年からで、散発的に攻撃は繰り返されている。そして、国際社会(特にアメリカだが)は、それを正当化する。 その暴力のすべてを、本書は文学的に記している。文学的に、というと安っぽくて批判的に聞こえるかもしれないが、このナラティブな文体が内容を伝えるには最も合っているように思う。論文のようなむずかしさはない。おそらくは、そのようなむずかしさで読者を限定しないように、読みやすさを優先して、なるべくひとびとに届きやすい文体を意識的に選択したのではないかと思う。そんなリーダビリティを優先するまでもなく、あまりにも届きやすすぎる悲惨さではあるが。

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2024/07/09

一度読みかけて知らない単語が多すぎて断念したが、『ガザとは何か』を読んだ後、最初からすらすらと読めてしまった。 一気にとてつもない量の絶望と希望を受け取ってしまい、パンクしそう… 滔々と、パレスチナの人々の終わらない悲しみとわずかな希望を伝えられた。とても伝わった。 こんな状態の...

一度読みかけて知らない単語が多すぎて断念したが、『ガザとは何か』を読んだ後、最初からすらすらと読めてしまった。 一気にとてつもない量の絶望と希望を受け取ってしまい、パンクしそう… 滔々と、パレスチナの人々の終わらない悲しみとわずかな希望を伝えられた。とても伝わった。 こんな状態の国で、祖国を取り戻すために希望を持って生きられる人の強さはとてつもないなと思ってしまう。 日本はやはり大国であり、パレスチナは距離もあるため、意識せずとも生きていけてしまうと思う。ただ、やはりこの問題を皆が理解し、いろんな立場から声をあげる人が増えることはまだまだ可能なのではないかと思った。 自分も誤解していた部分が多いので、せめて周りの人には少しずつでも共有していきたい。 最近の日本人は郷土愛のようなものが薄れがちというようなことが『離れていても家族』にも書かれていたが、自分で生きる場所を選べるという大前提があった上でだよなぁと… 贅沢ってなんだろうと鑑みる。

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