愉楽にて の商品レビュー
おっさん達のお花畑か、これは。ボンボンの50代中年男たちによる、エロスと道楽と快楽の日々。途中から、私は延々とナニを見せられているんだろう....と空しくなった。林さんらしいバブリーでスノッブな小説なのはわかっていたのだが、それならば女性が主役の方が絶対面白いだろうな。しかし日経...
おっさん達のお花畑か、これは。ボンボンの50代中年男たちによる、エロスと道楽と快楽の日々。途中から、私は延々とナニを見せられているんだろう....と空しくなった。林さんらしいバブリーでスノッブな小説なのはわかっていたのだが、それならば女性が主役の方が絶対面白いだろうな。しかし日経新聞連載という事で、おじさん向けなのは仕方ないか。とりあえず登場人物が皆薄っぺらくみえ、1ミクロンも共感できず、ラストもイマイチ。
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大手医薬品メーカー九代目、久坂隆之は53歳。 素性正しい大金持ちで、シンガポールと東京を行き来し、偏愛する古今東西の書物を愛でるように女と情事を重ねる。 時代の波に流されず、優雅で退嬰的な人生をたゆたう男たちが辿り着いたのは―。 小説を読むときに、ストーリーを楽しむのも1つ...
大手医薬品メーカー九代目、久坂隆之は53歳。 素性正しい大金持ちで、シンガポールと東京を行き来し、偏愛する古今東西の書物を愛でるように女と情事を重ねる。 時代の波に流されず、優雅で退嬰的な人生をたゆたう男たちが辿り着いたのは―。 小説を読むときに、ストーリーを楽しむのも1つですが、知らない世界を垣間見る、という楽しみがあります。 私の知っているシンガポールと、久坂さんの目を通して映るシンガポールは全くの別物です。地名は知っているものだけに、その差異というのがとても楽しい。 富裕層の人が生きているのは私にとって、別世界です。それは、ファンタジーの世界と変わらないくらい。遊び方も、しきたりも、何もかもがおもしろい。 私にとってこの本は、知らない世界の空気感を楽しむものでした。登場人物の多くは40代から50代。驚くほどに「男」であり、「女」でした。 有り余るほどのお金があれば、こんな余裕とゆとりのある暮らしができるんでしょうか。とはいえ、どんなにお金があって、家柄がよくて、すべて兼ね備えているようでも苦悩はあるのだから、人間はままならない生き物ですね。 重たくても買いたいと思えて、わくわくしながらページを捲ることができる本があるのは幸せなことだな、と改めて感じたところです。
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男性は女性のことをこんな風に見ているのか。。。という点では、おもしろく読めました。あと、お金持ちの生活が垣間見られたりしたところもおもしろかったかな。
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日経新聞に連載されていた新聞小説・・・とくれば 真っ先に思い出すのがあの「失楽園」 いい御歳のおじ様があんなことやこんなことをしてしまうという共通点はあるものの、 「こんな都合のいい女」どこにいるのよ!と叫びたくなった失楽園に対して、 こちらは登場してくる女性たちが実にリアルです...
日経新聞に連載されていた新聞小説・・・とくれば 真っ先に思い出すのがあの「失楽園」 いい御歳のおじ様があんなことやこんなことをしてしまうという共通点はあるものの、 「こんな都合のいい女」どこにいるのよ!と叫びたくなった失楽園に対して、 こちらは登場してくる女性たちが実にリアルです。 男たちに遊ばれているようで、 実は男たちを遊ばせてあげている女たちの 計算高さやずる賢さがジワジワと透けて見えてきて ダンディで遊び慣れたはずのオジ様たちが、なんだか滑稽に思えてしまうのでした。
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マリコさんのファンなので読んでみました。 が、なーんかイマイチでした。 (っていうか、ファンと言っておきながら確認したら記録を付け始めてから20冊の本を読んでいたけど、☆5を付けたものは一冊も無かった。自分でもビックリ) 本書もね、部分的にはとても面白いんです。 レビュ...
マリコさんのファンなので読んでみました。 が、なーんかイマイチでした。 (っていうか、ファンと言っておきながら確認したら記録を付け始めてから20冊の本を読んでいたけど、☆5を付けたものは一冊も無かった。自分でもビックリ) 本書もね、部分的にはとても面白いんです。 レビューで他の人も書いているけど、現代版宇治十条的なお話といえば分かりやすいでしょうか。 家柄の良い超お金持ちのおじさん二人が主役のお話で、東京や京都や外国暮らし中での遊び方とか庶民には想像できない生活っぷりが興味深く、それに伴って思考回路もやっぱりちょっと普通ではないのだけど、あー、こういう人いるだろうなとすんなり受け入れられる人物像のつくり方はとてもうまいし、中盤で登場する若手IT長者達の、合理的で草食系な今どきの遊び方もとてもリアル。 語学はもちろん漢詩や能の造詣も深く、一朝一夕には身につかない教養がいかにも何代も続くお金持ちだなあ、と、そしてそれを描き切るマリコさんもさすがね、と思ったりして。 でも結局は、興味の大半がイイ女をどうやってモノにしていくかということに落ち着くという・・・それが人間のサガと言いたいのでしょうけど(苦笑) そして、どんなにお金があって教養があって家柄がよくても、儘にならないのが老い・病だという現実を突きつけながらの唐突なエンディング。 テーマや主題は伝わるし、愛人たちのしたたかさやねちっこさもみごとに表現されていて面白かったけど、濡れ場が多すぎるのと、唐突な終わり方が私には尻切れトンボに思えて☆は減らしてしまいました。 新聞小説の運命なんですかね。しかも日経だし。おじさんの要望にも応えなきゃいけないのかしら。 たまには手放しで面白かった!といえる作品が読みたいよ~マリコさん。
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知ってる人が読んだらモデルが特定されそうな話。登場人物も、出てくるお店も。 それをある階級の人同士で「ああ、あの人のことね」「あのお店ね」と楽しんでいるような。 もちろん著者自身がその世界にどっぷり。 私、こんな世界にいるのよ、どう? という自慢を延々と聞かされているようで腹の底...
知ってる人が読んだらモデルが特定されそうな話。登場人物も、出てくるお店も。 それをある階級の人同士で「ああ、あの人のことね」「あのお店ね」と楽しんでいるような。 もちろん著者自身がその世界にどっぷり。 私、こんな世界にいるのよ、どう? という自慢を延々と聞かされているようで腹の底からムカつきました。
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初出 2017〜18年の日経新聞 現代版源氏物語なんだろうな。 上流階級の50代の男性二人の情事のはなし。 久坂隆之53歳。製薬会社の創業家御曹司で、弟に社長をやらせ、自分はシンガポールに15億円のマンションを買って、そこで駐在員の妻たち、外資の会社に勤める女性たちとの情事を...
初出 2017〜18年の日経新聞 現代版源氏物語なんだろうな。 上流階級の50代の男性二人の情事のはなし。 久坂隆之53歳。製薬会社の創業家御曹司で、弟に社長をやらせ、自分はシンガポールに15億円のマンションを買って、そこで駐在員の妻たち、外資の会社に勤める女性たちとの情事を愉しみ、CAもものにする。IT社長たちと遊んでいた若い美人とも遊ぶが、最後はガンを疑われ、死を意識する。 田口靖彦55歳。同様の御曹司だが三男で子会社の社長。妻を亡くしその莫大な遺産を受け継ぎ京都の芸妓を囲うが、才色兼備の中国人学者ファリンと恋に陥る。これには中国語ができ漢詩にも造詣の深い久坂の助けがあった。 久坂もファリンを誘うが断られ、田口も夫の難病を口実に連絡を断たれる。この辺りの展開は宇治十帖的かな。 でも、あっけなく田口が結婚相談所で再婚相手を見つけた結末には驚いた。 結構な男目線の濡れ場があるが、女性作家さんが書けるのが不思議。
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2019/1/28-2/2 年齢がそこまで行ってないからなのか、理解力に乏しいのか、お金持ちであり頭の良い階層についての理解がないからなのか面白みが感じられなかった。京都の遊びに関しては勉強になったし、結婚してからの恋愛について分かる気はした。 ファリンの振り方は優しさ。田口の真っ直ぐ過ぎる気持ちに対して、これが良かったんだろう、と。頭の良い人でなければできないこと。 あとはもう、何だか…。久坂の性癖とか気持ち悪いとしか思えない。お金持ちだから、ああなるのか?そういう階層の人はそういう遊び方なのか? 日経新聞では話題沸騰!ってそんなジジババ(失礼)ばかりなのか?? 今の自分のには、吸収しづらい内容だったということで☆2つ。
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「久坂は何かを求めていた。自分は動揺しているわけではない。悲嘆にくれているわけでもなかった。ただ今の自分にぴったりの言葉がほしいだけである。(中略)本はここで、自分に何か教えてくれるに違いない」(p488)。これは物語の一節であるが、「愉楽にて」から私は、何か学ぶべく言葉をみつけ...
「久坂は何かを求めていた。自分は動揺しているわけではない。悲嘆にくれているわけでもなかった。ただ今の自分にぴったりの言葉がほしいだけである。(中略)本はここで、自分に何か教えてくれるに違いない」(p488)。これは物語の一節であるが、「愉楽にて」から私は、何か学ぶべく言葉をみつけられなかった。
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50代、中盤にさしかかった富裕層の(自分の努力ではなく代々続く資産家)男たちの贅沢な日常。 あまりにかけ離れているお金の使い方なので、絵空事のようにおもえて面白かった。 知性と教養と充分なお金を持っているとこういう生活になるんだろうか…。 性欲に振り回されてこっけいですらある。(ファリンの秘書の不器量で太った広瀬と結ばれる描写は笑えた。) さんざん、好き放題遊んだ久坂が肺がんの疑いが生じたとこでラスト。
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