神山進化論 の商品レビュー
どのプロジェクトもプロセスを大事にして取り組む姿勢や人との関わり方や繋がり、やってみようという行動力、とても参考になった。
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はじまりはこの人だからだろうけど、途中からはこの規模の町、この場所だからなのだろうな、楽しそうだなと思って読んでいた。 地元民と移住民で交流がないのは、どこの規模の街でも同じ、そこにも行動を施すのがさすが。 顔がわかるまち、会話のあるまち。 いくら思いやアイディアがあってもでき...
はじまりはこの人だからだろうけど、途中からはこの規模の町、この場所だからなのだろうな、楽しそうだなと思って読んでいた。 地元民と移住民で交流がないのは、どこの規模の街でも同じ、そこにも行動を施すのがさすが。 顔がわかるまち、会話のあるまち。 いくら思いやアイディアがあってもできる立場の人、繋げる人がいないと何もできないってことも確かだ。 なるようにしかならないからしょうがない毎日でこの本から何を受け取ればいいのだろう。どこを向いたらいいかまだわからんな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
高速インターネットが敷かれ、IT系企業のサテライトオフィスが置かれた、最先端の田舎町。 徳島県の神山町について元々知っていたこと言えば、それくらい。 正直、「結局、うまくいったのって、高速インターネット敷いてもらったおかげでしょ?」としか思っていなかった。 そんな考えが変わり始めたのは、なんとなく思い立って開いたホームページで、大埜地集合住宅のイメージを見た時。 住み継がれることを想定していない意匠もばらばらの新築ばかり建てられるこの時代に、町産の木で、町の大工さんに、時間をかけて100年以上住み継がれるような家々を建ててもらう。 しかも、その集合住宅は住人と町の人々との交流、子どもの通学中の安全もしっかり考えられていて、ちゃんと子どもの遊び場(公園でなく自然の川と草地!)もある。 まちづくりというか郷づくりに近いそのイメージに、「この町、ただものじゃないぞ」と気づき始めた頃、ジュンク堂の聳え立つ書棚でこの本を見つけてしまったら、買わないわけにはいかなかった。 筆者は町の人ではなく、新聞記者。 最初はそのことに拍子抜けしたのだが(てっきり、町の人間の手記だと思っていた)、読み進めるうちにだんだん、筆者も現地で感じたのであろうワクワクが移ってきたようだった。 神山町には、何かが始まりそうな、ワクワクがたくさんある。 筆者はプロセスの丁寧さが神山町が前進し続けられる理由だと推察していたのだけれど、どちらかと言えば私には、「関わる人がいつも、まちの内側を向いているから」なのではないかと感じられた。 移住者を募る時も、プロジェクトを立ち上げる時も、そこに関わる人たちは、まちのことを、そこに住む人のことをまず一番に考えている。 まちづくりが外ばかりを向いていて元の住人や一部の住人はなんてよくある話なのに、神山町は元の住人も新しい住人も、置いてきぼりにはしない。 だから、たとえば学校の未来を考える時も、まちの有力者だけで会をするのではなく、生徒自身もメンバーに加えていたりする。 それって、実際のところ、本当にすごいことだと思うのだ。 わたしの住む町も、最近変化の時を迎えつつある。おしゃれな古民家店舗ができたり、宿泊施設ができたり。 それ自体は悪くないことだと思うのだけれど、どうにも住人を置いてきぼりで、まちの外の人へのアピールばかりしている気がしてならない。 神山町のように、前に進み続けるまちにするためにも、そろそろ、内を見た方がいいんじゃないかな?
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ちょっと読むのに時間が掛かってしまったが、途中から一気に読み終えた。 さまざまな地域活性化に関する書籍があり、それぞれ学ぶことは多いが、その中でも一番触発されることが多かった本だと言えます。 理由は「おわりに─仮説をひっくり返される快感」に書かれています。 ただ、だからこそといえ...
ちょっと読むのに時間が掛かってしまったが、途中から一気に読み終えた。 さまざまな地域活性化に関する書籍があり、それぞれ学ぶことは多いが、その中でも一番触発されることが多かった本だと言えます。 理由は「おわりに─仮説をひっくり返される快感」に書かれています。 ただ、だからこそといえるのですが、短期的に形だけ真似ともどうにもならない、ということを痛感させられます。 やるなら、じっくり腰を据えて、多くの人を巻き込んで取り組まないと、うまくいかない。https://amzn.to/2JBiGV4
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急ぐから駄目なものが増えるんだ、って思った。 -------- 神山町は、今でこそいろいろと活気のある話を聞くが、かつて「消滅可能性都市」の宣告を受けた自治体の一つだ。 このままいくとなくなっちゃうよ、という恐怖を、逆にちゃんとシミュレーションしてみる。「成り行きの未来」では消滅...
急ぐから駄目なものが増えるんだ、って思った。 -------- 神山町は、今でこそいろいろと活気のある話を聞くが、かつて「消滅可能性都市」の宣告を受けた自治体の一つだ。 このままいくとなくなっちゃうよ、という恐怖を、逆にちゃんとシミュレーションしてみる。「成り行きの未来」では消滅する。成り行きではなく、未来を拓くにはどうしたら? 田舎には人がいない。人がいないから産業がない。産業がないから人が離れる。 だったら、手に職を持っている人に起業してもらおう。「移住の逆指名」だ。 行政が一から十までやると、こういうやり方はできない。 企業も、わざわざそんなところにいってまで、都会と同じような九時五時のやり方をとらない。 いろいろなプロセスで、人をやる気にさせる、未来を信じさせる、そういう明るい話に満ちている。 …のだけど、本書には、それが満ちすぎている。事実、そういう部分があるのだろう。それでも闇や課題はもっとたくさんあるはずだ(ないのかな? なかったらすごいな)。それは本書の役割ではないのかもしれないし、そんなことを考えてしまうのは、もしかして、嫉妬心かもしれない。 衣食住のすべてが、どこからどう流れてくるのかわからない時代に、神山は、それらを出来る限り自前で賄おうとしている。そんなこと出来るわけない、と思うなかれ。ちゃんとできているのだ。「少しずつ、時間をかけて」ということをみんなが認めれば、実はできるのだ。 世の中、急いでいるから変なものが増えるってことだね。IT企業の移転にばかり目を奪われず、ソッチのほうに注目し続けたい。
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