憲法問答 の商品レビュー
橋本氏は元々弁護士なので、法律の解釈については素人ではないのである程度議論になると思ったが、結論的には木村氏の憲法解釈の正論にはかみ合わないことが多かった。 それは橋本氏の政策的判断の熱量が高すぎて、無理筋な法解釈に走りがちだからだ。 木村氏も指摘するように無理な法解釈ではなく憲...
橋本氏は元々弁護士なので、法律の解釈については素人ではないのである程度議論になると思ったが、結論的には木村氏の憲法解釈の正論にはかみ合わないことが多かった。 それは橋本氏の政策的判断の熱量が高すぎて、無理筋な法解釈に走りがちだからだ。 木村氏も指摘するように無理な法解釈ではなく憲法を改正する(ルール変更)ことが本筋なのだ。 しかも憲法が予定しているように民主的統制と専門家=法の専門家の監視が必要なことの理解が乏しい印象が強い。 ただ橋本氏が大阪府知事や市長在職中の職務執行において立憲主義、法の支配、プロセス=手続法の重要性を意識しつつ携わっていたことを強調していたことは記しておきたい。
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面白かったけど、結構難しい。自分の勉強が足りない。 橋下徹は責任と権力をセットに考えていることを終始一貫して主張していた、と思う。 木村草太は、内心は色々思うこともあるけど、学者として法理論に忠実であろうという感じ? 意見対立や共通点も沢山あって、良い議論本だったように思う。
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無秩序という悪を是正するため、主権国家権力を頑張って打ち立てた。今度はその国家を縛るために憲法が必要になった。この順番が大事。 対談形式だが、お互い忖度なく、反対意見についても論点が分かりやすい。解釈論、実務面での実際性、実効性について、政治の現場を経験している橋下徹の論拠は明...
無秩序という悪を是正するため、主権国家権力を頑張って打ち立てた。今度はその国家を縛るために憲法が必要になった。この順番が大事。 対談形式だが、お互い忖度なく、反対意見についても論点が分かりやすい。解釈論、実務面での実際性、実効性について、政治の現場を経験している橋下徹の論拠は明確である。 しかし、日本語の解釈を巡った議論は憲法に限らず至る所で存在するが、その調整コストは計り知れない。言葉のニュアンスの違いがどこまで社会に変化を齎らすか。自衛隊を国防軍に表記変更した場合の社会変化のシミュレーションなど、別の観点に興味が向いた。認知社会における言葉の重要性、神話の大切さ、という所だろうか。
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ロザンの楽屋で、宇治原さんがおすすめしてたので。 めっちゃおもしろい。 ①憲法は極めて実務的で、国家権力をどう動かすのかを定めるものです。p35 ⭐︎だから、家族は仲良くしなければならない、みたいなどうでもいいことは書いてはいけない。そういうことを書くと、家族が仲良く協力してい...
ロザンの楽屋で、宇治原さんがおすすめしてたので。 めっちゃおもしろい。 ①憲法は極めて実務的で、国家権力をどう動かすのかを定めるものです。p35 ⭐︎だから、家族は仲良くしなければならない、みたいなどうでもいいことは書いてはいけない。そういうことを書くと、家族が仲良く協力していないため、公的な補助は受けられません、のようなことが起こる。これがとてもわかりやすかった。 そこからの2人の深堀りもまた面白い。 そもそも憲法は、国が守る義務。国民に押し付けるものではない。納税の義務とか教わっているから、どうしてもそういうものだという思いがありがちだけれど、そうではないらしい。 ②ですから立憲というのは、絶対的に正しいものに常に行き着くことを保証するものではない。しかし立憲というものによって正しいものに行き着いたと「みなしていく」しかないんじやないかな。p99 ⭐︎ルールに照らし合わせて、今のやり方が本当に正しいか考えるって視点、個人でも大切にしたいね。慣例だから、ってとき、よくあったりする。
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立憲とは何か、国家権力の適切な行使を実現するための憲法の重要性や手続き論の意義、9条の論点等、恥ずかしながら今まで余り理解が及んでなかった憲法の基礎知識に触れられたように思う。施政者として現実の問題に真剣勝負で取り組んできた橋本氏の熱量、憲法学者として丁寧な分析と思考を重ねてきた...
立憲とは何か、国家権力の適切な行使を実現するための憲法の重要性や手続き論の意義、9条の論点等、恥ずかしながら今まで余り理解が及んでなかった憲法の基礎知識に触れられたように思う。施政者として現実の問題に真剣勝負で取り組んできた橋本氏の熱量、憲法学者として丁寧な分析と思考を重ねてきた木村氏のロジック。お互いの相違点を明らかにしながら、それぞれの主張を熱く説きつつ、そこから気づきを得る姿勢には、議論のお手本として学ぶことが多かった。より憲法を身近な問題と考えられるようになったのも良かった。
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考えを述べ合うとはこういうことなのか、と納得。そして、憲法とは、かくも解釈の方法やそれを基に行動をおこすことに幅がでてくるものなのか、と驚愕。
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対立する意見を持っていても、相手の意見を聴いた上でその対論を述べることの重要さと、面白さを改めて教えてくれる一冊。 橋下徹は、やろうとすることに賛否はあるだろうけど、やり方は基本的にフェアであろうとする。 木村草太は軸足を現行憲法に置くことを前提としているけど、「現行憲法をた...
対立する意見を持っていても、相手の意見を聴いた上でその対論を述べることの重要さと、面白さを改めて教えてくれる一冊。 橋下徹は、やろうとすることに賛否はあるだろうけど、やり方は基本的にフェアであろうとする。 木村草太は軸足を現行憲法に置くことを前提としているけど、「現行憲法をただ変えなければ良い」という姿勢ではない。 こういう議論を、積み重ねて行けば良いと思う。 同じ意見の人ばかり集めたり、互いの意見は関係なしに自分の意見だけを言いっぱなしの討論番組や報道番組より、結論は出なくたって良いから、ちゃんとした議論を見せてくれないと、僕みたいな奴には、政策や法律の是非なんて、判断できないんだからさ。
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説明が上手い二人の対談なので、憲法という硬い話題でも分かりやすく話に入り込めた。それでも中盤難しくてあまり深く理解できなかったところもあったので、これから二回、三回と読んでいきたい
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憲法の役割について、これまでで一番理解できたと思います。議論が噛み合ってない部分が長すぎますが、それもまた、社会の縮図かと思えば、趣があります。
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集団的自衛権を容認する安保法の改正がなされたとき,立憲主義に反するとの主張をよく聞きましたが,この本は立憲主義とは何かの理解に役立ちました。 もちろん,立憲主義と言っても,色々な見解があるとは思いますが,1つの見方として,お二人の対談は大変興味深かったです。 憲法改正をめぐって...
集団的自衛権を容認する安保法の改正がなされたとき,立憲主義に反するとの主張をよく聞きましたが,この本は立憲主義とは何かの理解に役立ちました。 もちろん,立憲主義と言っても,色々な見解があるとは思いますが,1つの見方として,お二人の対談は大変興味深かったです。 憲法改正をめぐっては色々な考え方がありますが,その時代時代の立法事実を検討しなければならないという点については,深く同意します。 権力を行使するにあたり,何が正解かは誰にも分かりません。そこを,適正手続を踏むことによって,一応の正当性を担保するという視点も,強く印象に残りました。 あと,日本の民主主義が成熟していくためには,知っておくべきこと,検討していなければならないことがたくさんあって,国会議員の方にはそれなりの資質を持つ方を選ぶべきだなと有権者の一人として改めて思いました。 参院選も予定されており,憲法改正の論議も出ている今,幅広い方に読んでいただきたい本です。
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