対話 日本および日本人の課題 の商品レビュー
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2020/03/24:読了 渡部さんは、日本の戦争の正体が「統帥権干犯の問題」と捕らえていたという。 なぜ、明治憲法に「内閣も首相」を記載しなかったのかは、面白そうなテーマだと思った。これに気づいたことができたという意味で、この本は読んだ価値があると思った。 武士の時代から、いきなり「内閣・首相」みたいなものを、武力(=軍)の上に、規定できなかったんだろうな。明治維新を実行した人達がいる間は、「内閣・首相」を憲法に規定して無くても、機能していたけど、昭和に鳴って、頭の良い、視野のせまいエリート軍人が、「やっちまった」結果なんだろうな...と漠然と思った。仮に、憲法に書いてあったとしても、クーデターで憲法無視すればいいだけなので、結果は結果は変わらなかった可能性はあるけど、あんなにぐちゃぐちゃには、できなかったかもしれない。そういう意味で、憲法って大切なんだなぁと思った。 P80 昭和6年から昭和20年までは、日本はバカげたダッチロールを繰り返したわけです。なぜそうなったかというと、内閣も首相の存在も明記されていない明治憲法の欠陥がそのときになってはじめて発見されたからなんです。 P81 昭和5年、潜水艦や駆逐艦を制限するロンドン軍縮条約が締結されたとき、重大な問題が起きた。憲法に規定されていない内閣の代表が、国際会議の場で、憲法に規定されている軍を制限する約束をするのは、憲法違反ではないかと軍部によって指摘された。 西尾幹二解説(P272) この対談の冒頭で渡部さんが語ったテーマ-統帥権干犯の問題があります。これは渡部さんが論題として絶えず持ち出している愛好のテーマです。 明治憲法の欠陥が統帥権干犯問題を起こし、リーダー不在の「全体戦」に導いた――渡部昇一教授 - 電脳筆写『 心超臨界 』 https://blog.goo.ne.jp/chorinkai/e/10bea1a665a848b2fda6800b45f2d3ff
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