墓が語る江戸の真実 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
墓石や墓のエピソードを元に、10篇の話を盛り込んだ読みやすい一冊。 話があちらこちらに飛ぶところがあり、頭の整理を余儀なくされるが、それ以外は非常にまとまっている印象。 メインのエピソードはよく知られたものだけど、 意外と知らないものもあり、興味深い。 島津斉興とお由羅の墓が隣合わせなのに、子どもをたくさん残し、優秀だった正室の墓が遠いというのもなんだか切ない話。 結城秀康の墓がある寺の門の裏が豊臣の家紋とは知らなかった。徳川には複雑な思いもあったんだろうか。優秀だっただけに余計にかも…。
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<目次> 第1章 死んでもお前は隣 第2章 死んでも母が一番 第3章 死んでもお前は別 第4章 死んでも穴から見てる 第5章 死んでも思いは豊臣 第6章 死んでも落ち着けず 第7章 死んでも兄上が上 第8章 死んでも見捨てられず 第9章 死んでも悪評は続く 第1...
<目次> 第1章 死んでもお前は隣 第2章 死んでも母が一番 第3章 死んでもお前は別 第4章 死んでも穴から見てる 第5章 死んでも思いは豊臣 第6章 死んでも落ち着けず 第7章 死んでも兄上が上 第8章 死んでも見捨てられず 第9章 死んでも悪評は続く 第10章 死んでも戒名に差別 <内容> 元新聞記者、それもどちらかというと政治部が主の前歴。あとがきにあるが、引退した実業家などの集まりで、歴史のうんちくを語ったところからこの本ができたという。歴史の専門家ではないが、よくある専門家っぽい筆致ではなく、アマチュアですよという感じは好感が持てる。墓からと言いながら、その人物と関係者を語っていく趣向は新味か?もっと「掃苔」かと思ったら、ちょっと違っていた。
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加藤 徹(中国文化学者・明治大教授)の2018年の3冊。今も残る墓を手がかりに、島津斉興、お江、徳川家光、春日局、松平秀康、柳沢吉保、前田利家、高尾太夫、藤堂高虎、赤穂義士らの隠れた愛憎と恩讐おんしゅうを読み解く。
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藩主と側室の墓が寄り添う。正室なのに墓は別の寺・・・墓が語る 肉親の、兄弟の、夫婦の、そして同志たちの愛憎と恩讐の物語。 第一話 死んでもお前は隣ーお由羅と島津斉興 第二話 死んでも母が一番ーお江と徳川忠長 第三話 死んでもお前は別ー鷹司孝子と徳川家光 第四話 死んでも穴から見て...
藩主と側室の墓が寄り添う。正室なのに墓は別の寺・・・墓が語る 肉親の、兄弟の、夫婦の、そして同志たちの愛憎と恩讐の物語。 第一話 死んでもお前は隣ーお由羅と島津斉興 第二話 死んでも母が一番ーお江と徳川忠長 第三話 死んでもお前は別ー鷹司孝子と徳川家光 第四話 死んでも穴から見てるー春日局と淀藩稲葉家 第五話 死んでも思いは豊臣ー松平秀康と越前家 第六話 死んでも落ち着けずーお保良と柳沢吉保 第七話 死んでも兄上が上ー前田利久と利家 第八話 死んでも見捨てられずー高尾太夫と榊原政岑 第九話 死んでも悪評は続くー藤堂高虎と徳川将軍家 第十話 死んでも戒名に差別ー寺坂吉右衛門と赤穂義士 墓所の配置図・写真・系図有り。巻末に各話ごとの参考図書。 各章の題からして面白そうですが、三面記事的ではなく、 取材・文献・巷説等、丁寧に検証した内容です。 越前家の墓所の扉の表は徳川の紋。しかし門を入ると裏に豊臣! 春日局の墓石には四方に穴が。黄泉からも見通せる穴! 十把一絡げのような扱いの、家斉の側室の墓群。 歴史の事実、人の想い等が込められていて、 改めてきちんと墓を眺めてみたくなりました。
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