「死」とは何か 日本縮約版 の商品レビュー
驚くほど期待はずれな一冊。というのもこれは日本版で縮小されているからであり、本来読みたい形而上学的な問いはほぼ省かれてしまっており、倫理の側面のみにスポットライトを当てているから。仕方ないことだけど、求めているものではなかった…! この縮尺版で至った答えは、死はなんら特別なこと...
驚くほど期待はずれな一冊。というのもこれは日本版で縮小されているからであり、本来読みたい形而上学的な問いはほぼ省かれてしまっており、倫理の側面のみにスポットライトを当てているから。仕方ないことだけど、求めているものではなかった…! この縮尺版で至った答えは、死はなんら特別なことではなく当たり前であること。それを受け入れる心を養えるかどうかに、本当の豊かさはあるのではないかと考えられるようにはなっている。言葉だけであれば陳腐だが読み進めるにすれその言葉の真意を読み取れたとは到底思えないほど、やはり死は遠い
Posted by
誰もが知っているようでいて、突き詰めて考えるとわかっていないような、「死」をテーマに、イェール大学で長年行われているという哲学の講義をまとめた本です。宗教的な考えは一切排除して客観的に善か悪か、外堀を少しずつ埋めていくように一歩一歩これでもかとあらゆる可能性について検討して、結論...
誰もが知っているようでいて、突き詰めて考えるとわかっていないような、「死」をテーマに、イェール大学で長年行われているという哲学の講義をまとめた本です。宗教的な考えは一切排除して客観的に善か悪か、外堀を少しずつ埋めていくように一歩一歩これでもかとあらゆる可能性について検討して、結論へと向かっていく様は、途中なかなか進まないので読むのに苦労した箇所もありましたが、さすがの内容でした。この著作(講義)は大きく二部からなっていながら、日本語版では前半部分をザバッと削ってしまい後半の論理的なところだけを収録するという荒ごとをやってのけています(収録されなかった経緯については最初にページが割かれて説明があり、削られた分の日本語全訳がweb上に無償で公開されています)。身近な家族を看取った経験があるせいか、期待したほど目新しいことはなく、ただ実感として既知のことを明確に文章化してもらった、という感想です。興味があったのはむしろ削られている部分(死後の世界はあるのか、魂はあるのか)についてだったので、あまり時間が経たないうちに、そちらも読んでみようかと思っています。
Posted by
死について講義を行なっている大学教授の見解が述べられている。翻訳にあたって大きく縮約されている。 「魂は存在しない、人は人格を持ってはいるが機械にすぎない。機械は壊れたら一巻の終わり。」 死について話題に上ることは多くなく、また、人によっては反感を買いそうな筆者の主張だが読み進...
死について講義を行なっている大学教授の見解が述べられている。翻訳にあたって大きく縮約されている。 「魂は存在しない、人は人格を持ってはいるが機械にすぎない。機械は壊れたら一巻の終わり。」 死について話題に上ることは多くなく、また、人によっては反感を買いそうな筆者の主張だが読み進めると、 死は悪いものでもなく、恐れるものでもない 人生は何もしないには長すぎるが何かをするには短すぎる、人は思ったより早く死が訪れることを恐れている といった主張には。なるほどと思わされた。 哲学の授業を受けたことがないせいか、それとも筆者の性格なのか、話を小難しく、こねくり回しているように感じた。 仮定の話も、境界線のギリギリあたりを突いて、極端な例を挙げているような気すらした。 講義形式なので、字面で読むより講義を聴いた方がその極端な例も気にならず、頭に入ってきやすいだろうと思った。 死を漠然と恐れている人には、自分が何を恐れているのか、その恐れは本当に恐れるに値するのかといったことに向き合うのにいい機会かもしれない。
Posted by
「生」と「死」について道徳性や合理性などの観点からもアプローチして多角的な視点から哲学的に論じている。答えは自分で見つけないといけないか。 「死とはどういうことか」と「自殺とは?自殺は本当にいけないことなのか?」というセクションが印象深く、「そういう考え方もあるのか」と考えさせら...
「生」と「死」について道徳性や合理性などの観点からもアプローチして多角的な視点から哲学的に論じている。答えは自分で見つけないといけないか。 「死とはどういうことか」と「自殺とは?自殺は本当にいけないことなのか?」というセクションが印象深く、「そういう考え方もあるのか」と考えさせられた。 翻訳本なので言い回しが日本の図書と異なるので読みづらさはあるかも。。 ボリュームがあるが何回も読んで理解を深めたい本です!
Posted by
死に対する考え方が覆された。 今までは死といえば全く未知の世界で曖昧模糊とした輪郭に漠然と恐怖を感じていたが、地球引いては宇宙での歴史を考えたら自分が生きている時間なんてほんの一瞬にすぎない。 生まれる前と死んだ後の無の状態こそがデフォルト。 誰もが経験する死に自分も直面した時...
死に対する考え方が覆された。 今までは死といえば全く未知の世界で曖昧模糊とした輪郭に漠然と恐怖を感じていたが、地球引いては宇宙での歴史を考えたら自分が生きている時間なんてほんの一瞬にすぎない。 生まれる前と死んだ後の無の状態こそがデフォルト。 誰もが経験する死に自分も直面した時、恐怖や後悔がなるべくないように今のうちからやれることはやっておきたいと思った。
Posted by
この本を読むまでは自分の死について全く考えてしませんでした。 死ぬ事に対して死は悪なのか、、、 死なないまま生きるのが幸せなのか、、、 不老不死で生きていくのが幸せなのか、、、 様々な角度から死について考え 学ぶことができました。 死は必ず誰にでも平等に訪れます。 その時には笑...
この本を読むまでは自分の死について全く考えてしませんでした。 死ぬ事に対して死は悪なのか、、、 死なないまま生きるのが幸せなのか、、、 不老不死で生きていくのが幸せなのか、、、 様々な角度から死について考え 学ぶことができました。 死は必ず誰にでも平等に訪れます。 その時には笑って人生に悔いの無いよう 死を受け入れ最期を迎えたいです。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この本でよかったのは、子どもが自分の人生を受け継いでいくという感覚を得ることができたことです。 「死んでも子ども達が生きていればいいじゃん」という感覚になれたことが、とてもよかったです。死への恐怖が襲ってきた時は、そこに立ちかえるようにします(^^) 死を客観的に捉えていくところが、とても興味深い本でした。 ーーーーー イェール大学教授 シェリー・ケーガン ◻︎形而上学(けいじじょうがく) ・魂の存在や死の本質、死後も存在し続けることにまつわる疑問 ◻︎価値論 ・死はなぜ、どのように悪いのか、死を恐れるべきなのか、 ◻︎心(魂)と身体は切り離せるか ・二元論 ◻︎私たちには二つの主要な部分、すなわち物質的な身体と非物質的な魂がある。 ・物理主義 ・魂は存在せず、身体があるだけ。 ◻︎今の自分と明日の自分は本当に同じ人? ・身体説と、人格説 ・将来存在する人が私かどうかを決める本質的な疑問は、じつは、その人が私の人格を持っているかどうかの問題であって、私の身体そのものを持っているかどうかの問題ではないことがありうる。 ・人格をアップロードすることがらできれば、自分の肉体の死後も存在し続けることになる。 ◻︎人生の意義とは? ・自分が今持っているのと同じ人格を持った人に、将来も存在していてもらいたい。 ◻︎死んでいるとはどういうことなのか想像する ・何も聞こえない、何も見えない、なにも考えない、、、最終的に想像できない ・人が死んだら、想像するべきことは何一つその人の内部では起こっていない。 ・内部からは思い描けない、外部から思い描きさえすれば良い ◻︎死を恐れる必要はない ・あるゆる災難のうちで最も恐ろしい死は、私たちにとっては取るに足りないものなのだ。なぜなら、私たちが存在している限り、死は私たちとともにはないからだ。だが、死が訪れたときには、今度は私たちが存在しなくなる。ならば、死は生者にも死者にも重要ではない。前者にとっては存在しないし、後者にはもはや存在しないのだから。 ◻︎死はなぜ悪いのか ・死んだら人生における良いことを享受できなくなる点で、それが最も肝心だ。死が私たちにとって悪いのは、私たちが死んでさえきなければ人生がもたらしてくれただろうものを享受できないからにほかならない。 【名言】 永遠に生きたくはありません。 私たちは永遠に生きるべきではないからです。 もし私たちが永遠に生きるはずだとしてら、永遠に生きるとでしょう。 でも、私たちは永遠に生きられません。 だから私は、永遠に生きたくないのです。 私たちが死ぬまでに考えておくべき、死にまつわる6つの問題 1.死は絶対に避けられないという事実をめぐる考察 自分だけでなく、すべての人が死ぬ 2.なぜ寿命は、平等に与えられないのか 3.自分に残された時間を誰も知りえない問題 4.人生の形が幸福度に与える影響 5.突発的に起こりうる死との向き合い方 6.生と死の組み合わせによる相互作用 死に対する立場 ・事実を認めて、その後でそれに即して生きる。
Posted by
ひたすらに「死」について考える本です。 時々アメリカンな例えが出てくるのでクスッとしたり、これは何を言っているんだ?と咀嚼するのに時間がかかったりしましたがなんとか読み切れました。
Posted by
死への深い考察。死は悪いのか、不老不死は良いのか、について、あらゆる状況から検討する。漠然とした恐怖を紐解き新しい気づきがある。
Posted by
日本語訳がおかしいのか 自分の理解力が足りないのか 理解しにくい箇所が多々あって気になった 無闇に死に怯えている人や自死を考える人に読ませたい
Posted by