フェルメール の商品レビュー
写真家の方のありのまま等身大の目線から語られるフェルメール。他の人の視点から美術品を見る経験は面白かった。
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「台風一過」に続いて読んだ。 絵にもフェルメールにもほぼ関心のない私であるが、 「絵を見る」 ことを横からちょこっと体験させてもらった気分。
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何も知らない頃にこの本を見た時はフェルメールの解説本かと思っていたけど、植本一子さんのエッセイに出会った後にふと見たら、一子さんが旅をしながらフェルメールを巡っていく様子が描かれている本じゃない!と思い、即購入。 まだパラパラ写真とエッセイを交互に読み始めたばかりだけど、真珠の耳...
何も知らない頃にこの本を見た時はフェルメールの解説本かと思っていたけど、植本一子さんのエッセイに出会った後にふと見たら、一子さんが旅をしながらフェルメールを巡っていく様子が描かれている本じゃない!と思い、即購入。 まだパラパラ写真とエッセイを交互に読み始めたばかりだけど、真珠の耳飾りの少女と2人きりになるところ、少女が見ているようだと語るところで、もう多幸感
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
一度しか訪れない美術館で絵を「本当に観る」にはどうすればいいのか。知識を持って鑑賞に臨めばぐっと解像度が上がるけれど正解をなぞったところでせんない作業じゃないか。とはいえ事前勉強なしのまるごし鑑賞を記録した本書のフックになる箇所はだいたい訓練された写真家の目ありきだったような気がするし、やっぱ自分の場合は勉強していった方が楽しめるのかもしれない。私自身に限っては「ありのままの感性」みたいに呼ばれるもののことをあんまり信用してないなと思った。 あと過去に作家の二つ名が「光の魔術師」だって聞いたときはふ~んと思って流していたけど、唇のうるうるつやつやっぷりなどに注目してみると、た、たしかに~!と超納得だった。「真珠の首飾り」の暗闇がほとんどなんにも見えないように描かれているさまから連想される「クーリンチェ少年殺人事件」の暗闇の語りにもぐっときた。「見せないことで想像力を掻き立てられ、まるでその場にいるような臨場感があった。」という良さがどっちにもある。こんな風に知っているものを使って良さを気づかせてくれて、他のお客さんも映り込んだ写真を眺めて、なんだか美術館に人と出かけてるみたいだった。
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フェルメールを撮る旅行記、のような形。 世界16箇所の美術館に赴き、その場と絵の写真が載せられ、その時の著者の感想やそのとき起きていたことが語られる。自身も共に行ったかのような感覚になれてとても良かった。 著者が実際に見た、そして撮った絵については色はないがそれぞれ紹介されている...
フェルメールを撮る旅行記、のような形。 世界16箇所の美術館に赴き、その場と絵の写真が載せられ、その時の著者の感想やそのとき起きていたことが語られる。自身も共に行ったかのような感覚になれてとても良かった。 著者が実際に見た、そして撮った絵については色はないがそれぞれ紹介されているページがあり、フェルメールの年譜も紹介されている。
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旅をしてフェルメール作品に会いに行った気分。光の描写が巧みなフェルメールとカメラを操り光を捉える写真家さんが対面している様子が対面していく様子、その世界観に引き込まれて楽しませてもらいました。
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図書館で好きなフェルメールの本を見かけて、何が書いてあるんだろう、と手に取った。絵の紹介と紀行文のような本。NY在住時に見たものなど、なんとなくしか覚えてないのに、自分でもびっくりする。人の記憶ってこんなに曖昧なんだ、って。ヨーロッパでもルーブルやシュテーデル、ナショナル・ギャラ...
図書館で好きなフェルメールの本を見かけて、何が書いてあるんだろう、と手に取った。絵の紹介と紀行文のような本。NY在住時に見たものなど、なんとなくしか覚えてないのに、自分でもびっくりする。人の記憶ってこんなに曖昧なんだ、って。ヨーロッパでもルーブルやシュテーデル、ナショナル・ギャラリーなんかで見てるはずなんだけど、「見れてない」んだな、と感じる。また、機会があったら「見に」行きたい。
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読んだあと実物のフェルメールを見たくなる本です。海外の美術館の雰囲気や町の様子等が文章からとても感じられ、作品を見る環境や場所も需要な要素なのだなと改めて思いました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
フェルメールは17世紀に活躍した他の画家とは絵の具の塗り方が違います。間近に寄って見ると、絵の具のほんの小さな筆痕を重ねて美しい絵を創りあげたこと、そこでは光が大切な役割を果たしていることがわかります。(p.11) 「デルフト眺望」は顔自体が大きな窓に見え、400年近く前の景色を今、目にしている感覚。春の終わりの暖かく湿った風が吹いているのを想像する。この絵を本で見たときは写真のようだと思ったけれど、近づいて見ると絵の具を点でのせて描いている部分があり、まるで点描画のようにも見える。(p.101) こんな美術館の中でも、若者はソファに座ってスマホに夢中。目の前にある絵なんか見ていなかったりして、それがまた良かった。そんな若者の横では、おじいさんがぼんやり絵を眺めている。展示室の真ん中でお絵かきに夢中な少年も見かけた。ここでは老若男女が自由に過ごしている。(p.114) 制作の時系列がわかれば作風の変化もわかって面白そうだ。もっとわたしに絵の知識があれば、また違った感想が生まれるのだろうか。今回はあまり事前に情報を入れず、見ることに集中しているが、「見る」ということがどんどんわからなくなっている。(p.122) 写真を撮る人のいない状況は初めてで、シャッター音がしないだけでとても落ち着くことに気がついた。本来、絵を見る行為は緊張を伴うことだったのでは、と思い出す。(中略)今回、何度か日本人のガイドに出くわしたが、説明を聞くのはいつも興味深かった。ただ、勉強にはなるが、知識や情報が入るほど、自分が絵を見てどう思うか、どう感じるか、という部分が抜けていくような気がした。(p.267)
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作品やそれを収蔵する美術館、街の写真が美しい。 前提知識をあえて持たない状態での鑑賞ということで、感想のところどころに親近感を持って読んだ。 一方で、写真家としての視点が鋭いなあと思う。 同行した方の職業もそれぞれで、それぞれ見るところが違っていて面白い。 ぎゅうぎゅう詰めのス...
作品やそれを収蔵する美術館、街の写真が美しい。 前提知識をあえて持たない状態での鑑賞ということで、感想のところどころに親近感を持って読んだ。 一方で、写真家としての視点が鋭いなあと思う。 同行した方の職業もそれぞれで、それぞれ見るところが違っていて面白い。 ぎゅうぎゅう詰めのスケジュールで、フェルメール以外の絵はあまり見ていないようだけれど、とてももったいないなあ、贅沢だなあと思う。それはそれで羨ましいが、やっぱりもったいない。
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