夏を取り戻す の商品レビュー
よくもこう考えつくな。 え、どうなってるの? と思うのがワクワク。 この場面に出くわしたら、しっかり騙されそう。
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最初は単なる家出だったはずが、イタズラとなり次第にある目的を持つようになる。大人たちと子供の知恵比べや過去の事件の解明も読んでいて面白かった。 一番良いのは、人間が出来た校長先生。時代背景を少し前にしたのは、今の時代だとあんな校長はリアリティが無いからでは無いかと思わせるほど。 ...
最初は単なる家出だったはずが、イタズラとなり次第にある目的を持つようになる。大人たちと子供の知恵比べや過去の事件の解明も読んでいて面白かった。 一番良いのは、人間が出来た校長先生。時代背景を少し前にしたのは、今の時代だとあんな校長はリアリティが無いからでは無いかと思わせるほど。 タイトルも内容と合っていて良いと思う。
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+++ これは、もうすぐ二十一世紀がやってくる、というころに起きた、愛すべき子供たちの闘いの物語。―不可能状況下で煙のように消え去ってみせる子供たちと、そのトリックの解明に挑む大人の知恵比べ。単なる家出か悪ふざけと思われた子供たちの連続失踪事件は、やがて意外な展開を辿り始める。地...
+++ これは、もうすぐ二十一世紀がやってくる、というころに起きた、愛すべき子供たちの闘いの物語。―不可能状況下で煙のように消え去ってみせる子供たちと、そのトリックの解明に挑む大人の知恵比べ。単なる家出か悪ふざけと思われた子供たちの連続失踪事件は、やがて意外な展開を辿り始める。地域全体を巻き込んだ大騒ぎの末に、雑誌編集者の猿渡の前に現れた真実とは?いま最も将来を嘱望される俊英が新境地を切り拓く、渾身の力作長編。ミステリ・フロンティア百冊到達記念特別書き下ろし作品、遂に刊行! +++ 小学4年生の子どもたちが考えたこととは思えない出来事の連続だった。初めは単純に、子どもらしい動機からだと思って読み始めたが、ほどなく、なにかもっと深い理由が隠されているのではないかと思い始めた。城野原団地の内と外(傘外)との確執や、雑誌記者の佐々木と城野原との関わり、キャンプで起きた哀しい出来事、などなどが絶妙に絡み合い、事実が単純には見えてこないのも興味をそそられる。当事者の子どもたちが、意外過ぎるほど深刻にいろんなことを考えていることにも驚かされ、また、大人もその気持ちをないがしろにはできないと思い知らされる。ラストは、明るい未来を感じさせられるものになっていて、ほっとした。ほんの短い期間の出来事とは思えないほど濃密な内容の一冊だった。
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相次いで起こる小学生失踪事件の謎を追うミステリ。しかしまったく物騒な気配はなく、小学生たちの冒険にも似た活躍が微笑ましく思えました。失踪するにもさまざまなトリックを考え実行する子供たち。実に楽しそうです。 しかし、彼らがそんな行動を起こす理由は非常に深刻。大人にとっては「そんなこ...
相次いで起こる小学生失踪事件の謎を追うミステリ。しかしまったく物騒な気配はなく、小学生たちの冒険にも似た活躍が微笑ましく思えました。失踪するにもさまざまなトリックを考え実行する子供たち。実に楽しそうです。 しかし、彼らがそんな行動を起こす理由は非常に深刻。大人にとっては「そんなことでこれほどの騒ぎを起こして」と目くじらを立てる羽目になるのだけれど、子供の立場からするとこれはとても大きな問題ですよね。こんな方法を考え出した彼らは実に立派だと思えました。夏だけじゃなく、いろんなものが取り戻せた気がするなあ。 そしてもう一つの事件と、その結末も。それぞれに苦いものも抱えつつも、それでも穏やかな読み心地のミステリでした。
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小学生とは思えないアイデア(?)で失踪事件を起こしていく様子は、ちょっと大人を手玉に取っている感じが痛快にも思えました。単純といえばそうなんだけど、頭の良い子達。佐々木さんの立ち位置は何となく想像が付きました。自分達で何とかしたい、という思いがキャンプの真相を暴いていく。大人はずるい。でも夏って何となく大胆なことが出来てしまう不思議。タレーランよりは楽しめましたが、結構な長編なのでやや疲れた読後でした。
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