パールとスターシャ の商品レビュー
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読みやすかったが内容は鬱になるほど胸糞で重い…それでも、ハッピーエンドがありえないはずの物語でハッピーエンドや美しさを描いていてすごいと思った。
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アウシュヴィッツ強制収容所の<動物園>と呼ばれたその場所で、パールとスターシャの双子の姉妹は、一つであることを切り裂かれてしまう。 二人の、ミリ医師の、<双子たちのお父さん>の、ペーターの、痛み、哀しみ、嘆き、怒り、そして労りと慈しみと愛情が詩的な文章で語られ、深く鋭く心に響いて...
アウシュヴィッツ強制収容所の<動物園>と呼ばれたその場所で、パールとスターシャの双子の姉妹は、一つであることを切り裂かれてしまう。 二人の、ミリ医師の、<双子たちのお父さん>の、ペーターの、痛み、哀しみ、嘆き、怒り、そして労りと慈しみと愛情が詩的な文章で語られ、深く鋭く心に響いてくる。 残酷で悲愴な物語は辛くもあったが、最後の場面を見ることが出来て柔らかな気持ちになれた。 フィクションではあるが、作者がこの作品を書く切っ掛けを与えた多くの事実、パールとスターシャ、ミリ医師等のモデルとなった実在の人物達、届けられた声、途切れてしまった声、届くことのなかった声なき声を、忘れずに記憶に谺させて欲しい、そんな作者の願いが伝わってくるような作品だった。
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版元が意図したものか、単なる偶然なのか、『ヨーゼフ・メンゲレの逃亡』と同時期に刊行された(版元が同じなのである程度の意図はあったのかな?)。 刊行時期や『ヨーゼフ・メンゲレ』という重要な登場人物が重なっていることもあって、つい、この2作の共通点を探してみたくなるw
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