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帝王の誤算 小説 世界最大の広告代理店を創った男 の商品レビュー

4.2

10件のお客様レビュー

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2024/09/14

実際の企業の名前いじってる固有名詞が多すぎて、モデルにしたであろう企業では似たことがあったのかなあと思った。 城田のことは全然好きになれず、秘書がなぜそこまで城田に入れ込んだのか謎だった。最後を秘書目線で締めくくるにはそこのストーリーがちょっと弱く感じた。まあ20年も秘書やってた...

実際の企業の名前いじってる固有名詞が多すぎて、モデルにしたであろう企業では似たことがあったのかなあと思った。 城田のことは全然好きになれず、秘書がなぜそこまで城田に入れ込んだのか謎だった。最後を秘書目線で締めくくるにはそこのストーリーがちょっと弱く感じた。まあ20年も秘書やってたら絆されるか…という脳内補完はできるけど。 マジでバブル世代の仕事人間のこと理解不能なモンスターと思ってるから一生相容れんわ。前いた部署の嫌いな部長のこと思い出して胸糞悪くなった。 難しかったけど企業の動きとか工作は面白かった。

Posted byブクログ

2022/07/10

「連広」(≒○通)という超大手広告代理店の小説。小説だから全部本当ではないにせよ、なかなかえげつない。 主人公(というか。過労死した社員の妻)の設定がなんとなく不要だったと思う。普通に秘書でよかったんじゃないか。

Posted byブクログ

2021/10/30
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※このレビューにはネタバレを含みます

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2021/07/18

1980年から2016年まで、大手広告代理店で36年間働いた著者が、小説として電通(本では連広)を描く。電通の現実の中から、小説にするのだが、あまりにも生々しい。電通はブラック企業と言われているが、なぜブラック企業になり得たのかということがよく理解できる。 「連広」の常務に就任し...

1980年から2016年まで、大手広告代理店で36年間働いた著者が、小説として電通(本では連広)を描く。電通の現実の中から、小説にするのだが、あまりにも生々しい。電通はブラック企業と言われているが、なぜブラック企業になり得たのかということがよく理解できる。 「連広」の常務に就任した城田毅は、実在のモデルで、第九代社長となった成田豊。1993年から2002年まで社長をやり、2007年まで会長だった。バブル崩壊の時期から電通を立て直す。成田豊は電通を一流にするには、①国際ネットワークの構築。②新本社ビル(汐留)の建設と移転③株式上場であり、在任中にそれを実現した。そして2011年に故人となった。成田豊は、第4代社長吉田秀雄に拾われた。電通の鬼十則を作った社長であり、電通はこの鬼の十則を抜けきれないところが、ブラック企業という汚名を消せない。成田豊は継承者となる。 電通は、広告主よりも、テレビ、新聞、メディア(媒体社)を牛耳ることに全力をあげる。NHKさえも、広告をさせるように仕組んでいく。日韓サッカーの試合場の看板は、デジタルで処理していたとは驚きである。経営の根幹はいかに売りやすい媒体を有利に仕入れるのかである。 日本では、アメリカなどの1業界1企業という縛りがないことが、電通を肥大させた。 小説では、電通の悪行と闇が、暴かれていく。オリンピックの選手の強化資金は、がんばれ日本キャンペーンに選手を参加させて、それを広告料をとるというアマチュアリズムを巧妙に抜ける。ロサンジェルスオリンピックから、プロもアマも区別なくしたので、さらに商業主義が徹底される。スポーツもビジネスなのだ。電通は、それを心得ていた。しかし、博報堂にJリーグの立ち上げを取られたことが、この小説の中では、取り上げられていて、人間くささを感じる。 電通は、業界のトップを確実にとるということで、トヨタについては、ハイブリット車を進めたトヨタのボンボン豊田章雄と一緒に企んだのが、成田豊。その時の社長奥田にハイブリット車は反対されていたのを電通が丸め込むことになった。ふーむ。そこまで食い込んでいくのがすごい。 ニッサンの宣伝を博報堂がとることで、電通はテレビと新聞にニッサンの宣伝をさせないという手法をとる。いやはや、電通はあからさまな妨害を平気でやる。 架空放映の請求問題が、公正取締委員会に摘発されるが、結果としてうやむやにしてしまったのは、成田豊が政治家に上納したことで、解決する。また、架空請求した張本人が、成田豊の敵で追放されるが、成田豊が社長をやめると復活するというのは、コンプライアンスなんて言葉はあってなきがごとしだ。 成田豊は、社長の時にガンが発見され会長になる。そして、2011年福島のメルトダウンを見ることで、自分が原子力政策を徹底的に広告宣伝してきたことに、悔いがあるように美談化する。 長時間残業、過労死、パワハラによっての自殺、靴でビールを飲ませるという新人いじめ。やっていることが、クソだ。あぁ。電通。 インターネット宣伝を軽視したことで電通が地盤沈下が起こることは、さもありなんと思う。電通の内部告発に近い本である。しかし、さじ加減をしているのでぬるい。成田豊の人間らしさを語ろうとすればするほど、電通の仕事がいかにもやばいことを行なっていたのかが、よくわかる。 過労死で死んだ旦那の嫁を採用して、城田毅の秘書にして、懐柔していく様は、よくできた話にする。これは、フィクションでしょうね。その嫁は「もっと真剣に社員の心身の健康を気を遣ってください」と城田毅に言おうと思って、言えなかったことで、終わる。城田毅はそんなことを聞きたくないのだろう。電通自身の構造的な問題にはメスを入れられないようだ。日本を歪めた企業の一つである。

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2020/01/26

電通とメディア、広告について理解が深まった 日本を作り上げてきた大きなイベントに電通ありという広告と電通の影響度の大きさを知ることができた

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2019/12/17

実名こそ使っていないが、それとわかる名前を出してリアリティを醸し出す、自称フィクションですが、おそらく限りなくノンフィクションといえる内容なのでしょう。 業界の暴露本としても読めますが、きちんと小説として面白い、後半読んでいて不覚にも泣きそうになる箇所があった。 とにかく会話にリ...

実名こそ使っていないが、それとわかる名前を出してリアリティを醸し出す、自称フィクションですが、おそらく限りなくノンフィクションといえる内容なのでしょう。 業界の暴露本としても読めますが、きちんと小説として面白い、後半読んでいて不覚にも泣きそうになる箇所があった。 とにかく会話にリアリティがあり、役員としての判断や心のうちの描写はまるでその場に居合わせたような迫力で読ませます。 とはいえ、電通がトップ企業となる推進力として働いた「鬼10則」が、今では電通がブラック企業から抜け出せない足かせになっているのも皮肉です。 会社勤め経験者なら、絶対読んで失望はしない良書です。

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2019/12/16

なにか事件があるとネットでは広告代理店陰謀論、っていうか裏で糸引いているのは電通、という噂が飛び交いユダヤ陰謀論、フリーメイソン陰謀論に勝るとも劣らない影の支配者とされる会社をテーマにしたノンフィクションでもないフィクションでもないモデル小説です。たぶん書かれているストーリーは実...

なにか事件があるとネットでは広告代理店陰謀論、っていうか裏で糸引いているのは電通、という噂が飛び交いユダヤ陰謀論、フリーメイソン陰謀論に勝るとも劣らない影の支配者とされる会社をテーマにしたノンフィクションでもないフィクションでもないモデル小説です。たぶん書かれているストーリーは実話ベースなんでしょう。と、いうことで登場人物の名前当てとクライアントの事件の類推を楽しむ小説なのかもしれません。それもきっとすぐわかる人にはわかる置き換えなので、なんか安い感じがします。これ、いっそノンフィクションの方が迫力あったのでは?と思いますが、そんな危険は影の支配者(まるで「男組」の影の総理)の前では犯せない?って感じで作者のペンネームが一番、本名を類推できない感じになっているのがさらに安いかも。でも、宣伝部が力を持っていた時代の広告代理店のお仕事の紹介本としては優秀な気もします。「気まぐれコンセプト」が広告業界の現場の躁状態だとしたら「帝王の誤算」は経営陣の陰鬱な世界ですが、結局、どちらもホイチョイっていうか、適当な感じは共通です。さて、ガラパゴスキング電通がグローバルDENTSUになって、帝王的な人はもっと世界的なダースベイダー的な人にアップデートするんでしょうか?

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2019/03/05

実際の社名や商品名が、頭の中に浮かんでしまって、少し困りましたが、内容としてはお勧めの本です! 広告業界の歴史を知る上でも外せない本です。 こんな事あったなぁと思いながら読んでいました。 タイトルは「誤算」ですが、読みかたによっては別の解釈もあるのではないでしょうか?

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2018/11/18

新たな経済小説家の誕生である。CMや新聞・雑誌広告を作っているのが広告業界かと思いきや、その練金方法の裾野は広く、経済成長やオリンピック等の大きなイベントを巻き込んでいく。時代の成熟化とともに広告の媒体や社員の働き方も変わっていき、それに対応すべく試行錯誤する企業の姿が描かれてい...

新たな経済小説家の誕生である。CMや新聞・雑誌広告を作っているのが広告業界かと思いきや、その練金方法の裾野は広く、経済成長やオリンピック等の大きなイベントを巻き込んでいく。時代の成熟化とともに広告の媒体や社員の働き方も変わっていき、それに対応すべく試行錯誤する企業の姿が描かれている。 鷹匠氏が二作目を書けるかどうか、ヒットさせられるかは分からないが、注目しておきたい。

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2018/11/15

いかにもエンタメ小説のタイトル。中身は小説ゆえ 脚色はあるだろうが、そのベースのほとんどは著者自身が 博報堂の社員だっただけに業界に明るく、周辺取材も 丹念に行っており、リアリティに富んでいる。 これをノンフィクションでやれば物議を醸し、 帯には「電通の黒歴史を暴露!」になってた...

いかにもエンタメ小説のタイトル。中身は小説ゆえ 脚色はあるだろうが、そのベースのほとんどは著者自身が 博報堂の社員だっただけに業界に明るく、周辺取材も 丹念に行っており、リアリティに富んでいる。 これをノンフィクションでやれば物議を醸し、 帯には「電通の黒歴史を暴露!」になってただろう。 さて本書。 主役は日本最大の広告代理店「連広」(電通)の城田毅 (成田豊)。花形部門の新聞媒体部を歩き、営業統括の 常務取締役に就任。様々な事業の陣頭指揮をとる。 各業界のトップ企業の広告扱い独占、業界2位「弘朋社」(博報堂)の蹴落としなど、時にはブラック人脈をも使い 権謀術数を用いて辣腕を振るう。満を持して社長に昇進。都知事選への介入、日韓W杯共同開催の実現、トヨタ プリウス開発サポート、不祥事隠蔽、腹心の裏切り。 電通 中興の祖 吉田秀雄の鬼十則を胸に刻み、 長年“帝王”と君臨した広告マンが築いた栄光の時代と、 そこに隠された闇…。 「立場によって見える景色は異なる」と言われる。 読みながら頭を行き来したのはこの言葉。 これまで多くの広告に関する評論・小説を読んできた。 その中で語られるのは「電通による情報操作」であり、 「電通暗躍説」である。 一方、同じ電通でもクリエイティブ畑の人が描く世界は アイデアをカタチにしていく苦悶であり発想術である。 「使命」と「役割」。同じ会社であっても、方やヌエ的 存在を漂わし、方やクライアントの度重なる指示変更に 右往左往しながら、如何ともしがたい納品日やプレゼン に向け、リスケを繰り返し着地を目指し奮闘する広告 マンの姿がある。 本書を読み終えた読者の中には「広告代理店って一体 何者?」という疑問を抱く人も少なくないはず。 同じ業界に身を置いてる者として言えるのは、 結局「何でも屋」「段取屋」だということ。 販促業務を主として請負ながら、会社の総務部で扱う ような庶務雑務であってもクライアントからの注文で あれば、「はい、喜んで!」と何でも受ける。 電通は通信社業務を分離し、広告代理店一本の専業に なって以来、中川淳一郎の言葉を借りれば、電通マンは 「モーレツサラリーマンの社畜」であり続けた。 昨今の「働き方改革」も、広告業界においては どこ吹く風であるのは、電通があれだけ働くだもん… というのが、30年有余広告業界に身を置いてる者としての 偽らざる思いだ。暗躍なんかではなく、巨大な黒子で あるのだ。

Posted byブクログ