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沈黙のパレード の商品レビュー

4.2

460件のお客様レビュー

  1. 5つ

    153

  2. 4つ

    219

  3. 3つ

    59

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

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2018/10/17

「沈黙のパレード」 シリーズとしては6年ぶりの単行本。長篇書下ろし。 第1作「探偵ガリレオ」の刊行から20年。第9作に当たる今回、容疑者は町の人気娘・並木沙織を愛した普通の人々。並木沙織は、天性の歌声を持ち、歌手になることを目指していたが、突如町から失踪していた。殺されたのは...

「沈黙のパレード」 シリーズとしては6年ぶりの単行本。長篇書下ろし。 第1作「探偵ガリレオ」の刊行から20年。第9作に当たる今回、容疑者は町の人気娘・並木沙織を愛した普通の人々。並木沙織は、天性の歌声を持ち、歌手になることを目指していたが、突如町から失踪していた。殺されたのは、草薙の因縁の相手であり、過去に黙秘を続け、証拠不十分で釈放された蓮沼という男。哀しき復讐者達の渾身のトリックが、湯川、草薙、内海薫の前に立ちはだかる久々のガリレオシリーズは気合が漲っている。 パレードを上手く使った犯行、協力者の作り方、蓮沼を殺したトリックと目が離せなくなっている。皆が愛した人を殺しながらも罪を罰されることもなく、自分は被害者だとのたうち回る蓮沼をどうにか出来ないか。その思いを繋げて大掛かりで複雑な犯行計画を成し遂げる。ポイントなのはどうにか出来ないかと言う部分で、容疑者達の「どうにかできないか」というものが必ずしも共通していないということ。殺したい者、まずは罪を告白させたい者、殺しではなく刑務所にぶち込みたい者等、ばらばらでありながらもうまく計画が遂行される。 今回の事件は蓮沼が一度目に証拠不十分で釈放された殺人事件が大きく関係してくるが、そもそもあれだけの状況証拠が出ていながらも黙秘することで無罪となることがあり得るのかと疑問が沸いた。だからこそ、もし蓮沼の様に釈放されたら、自らの手で鉄槌を下したくなる気持ちは十分に理解できる。 そして、話の流れから想定されたある結論が引っ繰り返り、更にもう一度引っ繰り返る辺りは大きなポイント。いつもの湯川による真犯人との対話がなされる。1度目のひっくり返しにおいては、容疑者とされた町の人々にとっても大きな衝撃だったと思われる。これをある種の裏切りと感じても不思議ではないが、そこは既に罪を共有したことからくる赦しなのだろうか。 上述した通り犯行・トリックも良く仕上がっていて、石神哲哉を思い出させるシーンがあったり、積極的に事件に関わろうとしたり、よく話すようになったり、湯川が少し変わって(成長した)いる。 一方で、沙織が殺される引き金となったと言える“ある出来事”に関しては腹落ちしない。多くのミステリーでも見られるモノであるが、毎回腹落ちしないんですよね。それは、防げるんじゃないのか?と思ってしまい、安易にそれを引き金にしているんじゃないかと考えてしまう。勿論、今回はその他の魅力が、その点を補って有り余る形になっていて、面白いは面白いんですけどね。 シリーズとしては6年ぶりなので、前作を振り返りながら、読むのもお勧め。

Posted byブクログ

2018/10/17

今回も事件に関係する人物が多く登場し、 いくつもの伏線が張られているのに 事件解決に辿り着くまでのトリックなどが とてもワクワクして中盤からは一気に読んでしまいました。 ラストに関しては真実が一転二転とどんどんと 覆されていき、現在の事件から過去のあれゆるピースが ぴたりとはまっ...

今回も事件に関係する人物が多く登場し、 いくつもの伏線が張られているのに 事件解決に辿り着くまでのトリックなどが とてもワクワクして中盤からは一気に読んでしまいました。 ラストに関しては真実が一転二転とどんどんと 覆されていき、現在の事件から過去のあれゆるピースが ぴたりとはまってこれには参りました。 湯川博士が海外から戻り湯川教授になっていたり、 海外生活を得たからこその新しい湯川氏の変化も興味深いです。 特に今回の作品でも取り入れられていた親友との悔しい思いを 晴らしてやりたかったという気持ちが 所々に垣間見れたところが新鮮でした。 湯川がドラマと映画のイメージがあるので ギターの事を語る場面やお茶の花言葉の「追憶」と「純愛」は福山さんのシングルの曲であるのでそれを想像してしまいました。 これも映像化されるのでしょうか? それにしても事件のキーマンでもある蓮沼の司法に対する 考え方を口走っている場面がまるで自分の罪の事を反省する こともなく司法を良いように使いまわしている所が 許せない気持ちになりました。 こんな気持ちがこの事件が起きてしまうきっかけの要因の一つでもあるようにも思えました。 やはりこのガリレオシリーズのトリックは他では考えつかない 独特なものなので、この作品をきっかけにまた次回作も期待したいです。 久しぶりのガリレオシリーズも十分に読み応えがあり楽しめました。

Posted byブクログ

2018/10/16

久しぶりの東野圭吾だったけれど、やっぱりすごく読みやすいという印象。 今回は草薙刑事の過去の痛みを取り除こうとする、人間らしい湯川先生が見られて良かった。なんか人間が丸くなったな。 あと文系脳としては、トリックの科学的要素が極めてわかりやすい内容なのが嬉しかった。(逆に理系脳の人...

久しぶりの東野圭吾だったけれど、やっぱりすごく読みやすいという印象。 今回は草薙刑事の過去の痛みを取り除こうとする、人間らしい湯川先生が見られて良かった。なんか人間が丸くなったな。 あと文系脳としては、トリックの科学的要素が極めてわかりやすい内容なのが嬉しかった。(逆に理系脳の人には物足りないかも?) 一つの真相の先に、また一つの真相、と読者の予想を裏切り続けるザ・ミステリとしての面白さも十分。満足度の高い一冊だった。

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2018/10/15

実はガリレオシリーズを初めて読んだ。なので途中で「他のシリーズ作品を読んでおくべきだったな...」と感じたことは否めない。しかし、単体のミステリとしても非常によくできていると思う。 大分後半まで、予定調和の消化不良で終わるのではないかと疑いを持って読み進めていたが、最後に完全にそ...

実はガリレオシリーズを初めて読んだ。なので途中で「他のシリーズ作品を読んでおくべきだったな...」と感じたことは否めない。しかし、単体のミステリとしても非常によくできていると思う。 大分後半まで、予定調和の消化不良で終わるのではないかと疑いを持って読み進めていたが、最後に完全にその思いをひっくり返された。悔しい気持ちで一杯である。やられた。 さすがに緻密にできている...と脱帽せざるを得ない。 細かいキャラクターの機微は今後別作品を読んで勉強します。

Posted byブクログ

2018/10/15

一気に読んでしまった 展開がわかりそうでわからない ガリレオシリーズは、長編がいい いつものことだけど再度読み返すことはないかな また 新刊出れば買ってしまう それも東野さんの文章の魅力かな

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2018/10/14

待ってました!ガリレオ。加賀恭一郎シリーズと並んで好きな湯川教授。人情あふれる行動と理系トリック。毎回トリックと犯人を推測しながら読み進めるのだが、トリックの方はいつものことながらヘリウムの体積が増えるだのさっぱりわからず。犯人はこっちになるのかといつもはずされ今回もいいところま...

待ってました!ガリレオ。加賀恭一郎シリーズと並んで好きな湯川教授。人情あふれる行動と理系トリック。毎回トリックと犯人を推測しながら読み進めるのだが、トリックの方はいつものことながらヘリウムの体積が増えるだのさっぱりわからず。犯人はこっちになるのかといつもはずされ今回もいいところまで行ったがやられてしまった。二つの事件をからませそれぞれ魅力があり生き生きと動く登場人物たち。一気に読ませる東野圭吾さんは流石。最後の謎解きのところで湯川先生が過去のことを語っているところもこのシリーズは引き続き読まねばという気になった。

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2018/10/14

久しぶりのガリレオシリーズ! 物語の中でもちゃんと年月が流れていました。 それにしても本作、なかなかの長篇なのですが、もう一気読みでした。 読み進めて行くうちにどんどん明らかになる事実。 後半まではある程度予定調和だなぁと思っていたら、 ラストの二転三転、いや四転! 凄すぎるよ...

久しぶりのガリレオシリーズ! 物語の中でもちゃんと年月が流れていました。 それにしても本作、なかなかの長篇なのですが、もう一気読みでした。 読み進めて行くうちにどんどん明らかになる事実。 後半まではある程度予定調和だなぁと思っていたら、 ラストの二転三転、いや四転! 凄すぎるよ、東野さん。 湯川自身もラストに話していたけれど、 「容疑者xの献身」を彷彿とさせる一筋縄ではいかない事情に、ついつい肩入れしてしまう。 「沈黙のパレード」ってタイトルも絶妙。 ガリレオシリーズはやはり長篇が良い。 これからもまだまだ読みたいです!

Posted byブクログ

2018/10/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

久しぶりの東野圭吾ガリレオシリーズの長編。 夢中になって3日で読了した。とても面白かった。 洋食屋の看板娘・佐織が失踪した。町の人気者でもあった彼女の不在を家族、恋人、店の常連客、彼女の歌の才能に惚れ込んだ知人らは嘆いていた。 数年後、遠く離れた地の火災現場から佐織の遺体が発見。すぐに容疑者・蓮沼が逮捕され真相が明らかになると思われたが、彼は黙秘権を行使。警察も決定的な証拠を集められないまま、起訴できずに蓮沼を釈放。その直後、蓮沼はわざわざ洋食屋に姿を現し、遺族らを挑発する。 遺族らの怒りは頂点に達し…町の一大イベント当日に蓮沼は死体となって発見された。 佐織の遺体発見からこの捜査に関わっていた草薙は、蓮沼が19年前に起こした事件で無罪となっていた事を歯がゆく思っていた。 殺害方法は中盤でわかってきたが、誰がどのように殺したか…誰が何をしてあの事件が起きたのかという全容が最後まで少しずつ明かされていくあの緊張感。 やはり東野作品は読み応えがあった。 それぞれがどんな思惑でこの計画に参加し、沈黙を続けていたのか。とても読んでいて興奮した。 ガリレオ先生が大分柔らかいキャラクターになっていたように感じた。彼もまた親友のためにひと肌脱いでいたのは胸が熱くなった。

Posted byブクログ

2018/10/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

東野圭吾さんの大人気シリーズ最新作 ガリレオ先生が帰ってきた!! もうね、本当にこれは大傑作。 個人的には容疑者xに匹敵するくらいすごい もう感動した 容疑者xの要素まで入れてくるファンにはたまらないサプライズまで!! 犯人も動機もその顛末もすべてがわかってからが 湯川先生と東野圭吾の本領発揮なのですよ 読者もなんかモヤモヤするな~ まだちょっと引っ掛かるとこあるよな~ というところにピンポイントで攻めこんでこられる快感!! 湯川先生!!痺れますー!!!もうますます大好き!! こんなに読んでよかったと思った作品はなかなか 出会えるもんじゃないですね 正直東野圭吾さんの作品でなんじゃこれって思ったものもありますけど、やっぱり東野圭吾すごいわーもう!! おばちゃん感動した!!うん!!! 2000円近くしたけど全然気にならない!!お値段以上!むしろ払わせてください!!みたいな勢い 間違いなく東野圭吾史上に残る名作の一つに加わりました 好きな作品ベスト5くらいには入るかも 東野圭吾さんはまだまだすごいです これからも読み続けます こんな素晴らしい作品を書いてくれてありがとうございました

Posted byブクログ

2018/09/28

【ガリレオ、再始動! 今度の相手は街の人たち全員だ】秋祭りのパレードで、ある殺人が起きる。容疑者は街の人々全て! 哀しき復讐者たちが、湯川や草薙、内海薫の前に立ちはだかる。

Posted byブクログ