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100分de名著 赤毛のアン モンゴメリ(2018年10月) の商品レビュー

4.7

9件のお客様レビュー

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2022/02/21

とても感動しました!茂木さんの解説も良かった。人生には曲がり角がある、でもその曲がり角を曲がった先にも、また素晴らしい世界が開けている。という言葉が前向きでした。感謝。

Posted byブクログ

2021/01/17

脳科学者の肩書をもつ茂木健一郎さんが、多くのファンによってすでに百家争鳴の感のある「赤毛のアン」をどう解説しているのかに興味をもった。 茂木さん自身も男性視点からの解説という希少性だけでは満足できなかったのか、脳科学者の視点によるオリジナルなアプローチも取り入れられていて、興味深...

脳科学者の肩書をもつ茂木健一郎さんが、多くのファンによってすでに百家争鳴の感のある「赤毛のアン」をどう解説しているのかに興味をもった。 茂木さん自身も男性視点からの解説という希少性だけでは満足できなかったのか、脳科学者の視点によるオリジナルなアプローチも取り入れられていて、興味深く読み終えた。 以下、目に留まった解説の箇所をあげてみたい。 ①人間の脳の働きから考えると…「エマージェンシー(emergency)」(=危機)から「エマージェンス(emergence)」(=創発)が生まれる。アンが…リンド夫人への謝罪に行く途中で突然うきうきし始める様子を見ると、まさにこれだ、と思います。脳において情動反応を司っているのは扁桃体ですが、好悪・快不快といった感情は表裏一体のものなので、ちょっと見方を変えることで、マイナスの感情をプラスに変えることができるのです。(P44) ②僕は、このふたり(注:アンとギルバート)が勉強においてライバル関係にあるという構造がとてもおもしろいと思っています。目の前に、概念的なものではなく具体的にライバルの身体があるという状況は、脳の「本気度」を強くするのです。(P75) ③実は、脳の研究をしている立場からすると、独学こそが本来の学びのあり方とも言えるのです。自分自身が興味を持っていることは、自分が一番よくわかっています。自分が苦手なポイントも、テストで失敗する前に自分で把握できます。…脳の学びの潜在力をもっともよく引き出すのが、独学なのです。(P85) ④人間が何かを認知する時には、まず感情のほうで「何か違うぞ」と違和感を覚えるものなのです。そのあとで大脳皮質が「それが何なのか」を情報処理していきます。アンとほかの女の子との服装の違いを、ファッションに無縁のマシュウが気づくまでの時間の流れが、まさに認知のプロセスの描写になっているのです。(P89) 以上にあげたように、茂木さんは脳科学を随所に取り入れつつ、アンやほかの登場人物の心理や行動を丁寧に読み解いている。そしてこの作品が、人間の脳がなしうる人生の最善最良の結果を導き出していると言うかのように称賛を贈っている。私はそこに大きく魅かれた。 なぜなら、アンもほかの登場人物もいわゆる完全無欠な人格の者はいない。いいところもあれば同情できず受け入れられない点もある。だがそれらを全部包含して、独自の個性をもつ人として認めることが、人間が他の生物から比べて独自の進化を遂げた要因となる脳のポテンシャルによる本来の姿だという考えを、茂木さんが結論づけているように読めたからだ。 したがって、なにかと言うと他人を卑下して否定することで自分を保とうとする“あの”人たちこそ、一度「赤毛のアン」を深く読んでみるべきだ。

Posted byブクログ

2020/07/18

解説により、大きく見方が変わった。 アンのおしゃべりな理由、役に立つ男の子ではないから返そうとした時のマシューの「自分たちがアンの役に立つことができるのではないか」という姿勢。はっとしました。 過去に読んだことがある本を、知っているつもりでいちゃいけないのだと実感。

Posted byブクログ

2020/07/13

NHK教育のテレビ番組『100分 de 名著』 それまで 司会を務めていた島津有理子アナウンサーは、 2018年5月に取り上げた『生きがいについて』(神谷美恵子) に啓発を受けて医師になることを決意、 同年9月限りでNHKを退職し、医大生となったことが話題に。 2018年10月...

NHK教育のテレビ番組『100分 de 名著』 それまで 司会を務めていた島津有理子アナウンサーは、 2018年5月に取り上げた『生きがいについて』(神谷美恵子) に啓発を受けて医師になることを決意、 同年9月限りでNHKを退職し、医大生となったことが話題に。 2018年10月 モンゴメリ『赤毛のアン』 は 後を受けて安部みちこアナウンサーが司会を務めた 初回の放送でもあった。 そして、その モンゴメリ『赤毛のアン』 の朗読を 2015年のミュージカル「赤毛のアン」でアン・シャーリーを演じた 上白石萌音ちゃんが務めました。 名著81 2018年10月の名著 モンゴメリ『赤毛のアン』 第1回 2018年10月1日放送 想像力の翼を広げて 第2回 2018年10月8日放送 異なる価値を認め合う 第3回 2018年10月15日放送 「ひたむきさ」が運命を変える 第4回 2018年10月22日放送 宝物は足元にある! 『100分 de 名著プロデューサーAのおもわく。』 https://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/81_anne/index.html

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2019/05/16

「赤毛のアン」という物語は、作者モンゴメリの"成長のマインドセット"を色濃く反映しているのだということがわかる。新聞社で働きながら、ちょっとの隙間時間を使って執筆を続ける。決して恵まれた環境ではないが、与えられた環境の中で精一杯生きるモンゴメリは、アンの姿にも...

「赤毛のアン」という物語は、作者モンゴメリの"成長のマインドセット"を色濃く反映しているのだということがわかる。新聞社で働きながら、ちょっとの隙間時間を使って執筆を続ける。決して恵まれた環境ではないが、与えられた環境の中で精一杯生きるモンゴメリは、アンの姿にも重なるものがある。茂木健一郎氏を通した「赤毛のアン」は、とってもポジティブな気持ちにさせてくれるものでした。

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2018/11/17

テキスト読んだら、「赤毛のアン」を読みたくなって、古い本をひっぱりだす。 今読み返すと、マシューやマリラの立場で読んでしまう。 ぶっきらぼうなマリラの言葉。口数の少ないマシューの言葉。 それぞれ滋味深くて、涙がでる。

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2018/10/27

「モンゴメリ『赤毛のアン』」茂木健一郎著、NHK出版、2018.10.01 121p ¥566 C9497 (2018.10.27読了)(2018.09.28購入) 『赤毛のアン』を読んだのは、子どもが高校生になったころです。子どもが中学生頃に読むような世界の名作みたいな本を読ん...

「モンゴメリ『赤毛のアン』」茂木健一郎著、NHK出版、2018.10.01 121p ¥566 C9497 (2018.10.27読了)(2018.09.28購入) 『赤毛のアン』を読んだのは、子どもが高校生になったころです。子どもが中学生頃に読むような世界の名作みたいな本を読んだことがなかったので、子どもが読んだ本を読みました。指標にしたのが、講談社の少年少女世界文学館に収録されている作品でした。いずれも面白かった! 子供の頃に読めたら、とは思いましたが、遅ればせでも、読んでよかったと思います。 『赤毛のアン』は、買ってあったのが、ポプラ社文庫版だったので、村岡花子訳ではありませんでしたが、面白かったことは覚えています。内容はあまり覚えていません。 今回、テレビの放映を見て、テキストも読んで、こういう内容だったのかと教えてもらいました。丁寧な解説で、非常に良かったです。続編を読んでみたいと思います。 【目次】 【はじめに】男子も読もう、赤毛のアン 第1回 想像力の翼を広げて 第2回 異なる価値を認め合う 第3回 「ひたむきさ」が運命を変える 第4回 宝物は足元にある! ●発想の転換(35頁) 「置いとけませんね。あの子がわたしらに、何の役にたつというんです?」 「わしらのほうであの子になにかやくにたつかもしれんよ」 ●想定外(40頁) 人間は想定外のことを受けいれて、自分の意図を越えた流れに身を投じることで、成長をとげていく。 ●個性(56頁) 短所と長所が表裏一体になったものが、人間の「個性」です。 ●人生の課題(70頁) 人生の最大の課題は、「自分の個性を受けいれること」だ ●独学(85頁) 独学こそが本来の学びのあり方とも言えるのです。 ●現実との折り合い(103頁) 脳にとって、成長するうえでの最大の課題は、自分の想像力や夢と、身体を通して接触する現実との間の折り合いをつけていくことだ言うことができる ☆関連図書(既読) 「赤毛のアン」モンゴメリー著・白柳美彦訳、ポプラ社文庫、1978.10. 「アンのゆりかご 村岡花子の生涯」村岡恵理著、マガジンハウス、2008.06.05 「スルメを見てイカがわかるか!」養老孟司・茂木健一郎著、角川oneテーマ21、2003.12.10 (2018年10月27日・記) 内容紹介(amazon) 喪失と獲得の物語 プリンスエドワード島の美しい自然と、豊かな想像力に彩られた慎ましくも豊饒な暮らし。手違いで「グリーン・ゲイブルズ」に引き取られたアンの成長を描きながら、家族とは何か、人間とは何かという普遍的な問いを投げかける。少女向けの児童文学というイメージの強い作品だが、男女を問わず読んでほしい『赤毛のアン』の真実の姿!

Posted byブクログ

2018/11/09

周囲の「読んだことある」と言う人が 「意地悪ばかりされる哀れな女の子のお話」 と、しか解説してくれなかったので、 この解説本は、目が開かれたように、新鮮だった。 「人様に本の解説をする」 と言う意味で、お手本中のお手本です。

Posted byブクログ

2018/10/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

茂木健一郎先生が書いている本なので読んだ本。茂木先生の『「赤毛のアン」に学ぶ幸福になる方法』を読んだことがある状態で読んだ。この本を読んで「赤毛のアン」のあらすじを知ることができて良かった。

Posted byブクログ