操られる民主主義 の商品レビュー
自由意志を操作し、部族に断片化し、政治家により操られ、社会を断絶し、ハイテク巨大企業に独占される。暗号化で政府を否定する自由主義者たち。格差の拡大で民主主義は静かに消えていくのか? テクノロジーについて、個別個人的なノウハウレベルではなく、社会そして人類に対して、総合的に共通レ...
自由意志を操作し、部族に断片化し、政治家により操られ、社会を断絶し、ハイテク巨大企業に独占される。暗号化で政府を否定する自由主義者たち。格差の拡大で民主主義は静かに消えていくのか? テクノロジーについて、個別個人的なノウハウレベルではなく、社会そして人類に対して、総合的に共通レベルで考えるべき段階になってきたということか。
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「自分の考えをもつ」ことが必要なのだが、その「自分の考え」はすでに誘導されているものである可能性があり、とても悩む。まあしかし、それほど難しく悩まず、「考えずに流されることはするな」という理解でいる。 ケンブリッジ・アナリティカ社など、選挙に関わる描写は他よりも詳細で、読み物と...
「自分の考えをもつ」ことが必要なのだが、その「自分の考え」はすでに誘導されているものである可能性があり、とても悩む。まあしかし、それほど難しく悩まず、「考えずに流されることはするな」という理解でいる。 ケンブリッジ・アナリティカ社など、選挙に関わる描写は他よりも詳細で、読み物として面白かった。やるやらないば別として、技術者としてそれくらいはできるようになりたいと思う。 「オジサンはなぜカン違いするのか」 (廣済堂新書)の文中の紹介。
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授業でのレポートの課題本だったため読んだ。自分に理解するだけの知識がないからか、本の内容を実行できるわけではなく、そして深く考察することもできなかった。しかし、「個人の意見を持ち、主体性のある自律した市民になる」という提言はこれからの社会を生きるのに非常に重要であると感じた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
デジタル技術が発展する中で筆者は民主主義の行方を危惧する。 それは実はすでに起こりかけていて、最近の事例では大統領選でのテクノロジー関連企業が選挙戦で果たしたた小さくはない役割と及ぼした影響力がある。 今の社会よりもさらに便利な生活を実現させよう、という考え方の下で生まれる技術革新のそれ自体が悪というわけではないはずだけれども、今の調子だと濫用の恐れが大きいと改めて思った。 技術を生み出すのも、それを活用・利用するのも人間だから、やはり一番上に持ってくる価値を皆で共有して初めて、それを達成するためのツールの一つとして技術を活用することができるのだと思う。そしてその守るべき重要な価値の一つが民主主義なのだけれども、そこがなかなかうまくいっていない。 個人データという無料のように私たちが日常的にテクノロジービジネスの手中に手放していく情報の数々は、マシーンラーニング、ディープラーニング、アルゴリズムの活用などの近年の技術によって、実に価値の高い無形物となっていくことを改めて理解した。また、この本で伝えているように、情報が非常に重要なかぎを握る民主的手続きに際しては、情報リテラシーの格差や情報の世界で独占的な影響力を持つものの存在が、民主主義を脅かす恐れがあるということが、現にここ数年での出来事から読み取ることができる。 筆者による解決策のアイデアには、個人レベルでできることから、政策レベルのものまであって、まずは本当に自分の日常に侵食しているデジタルテクノロジーへの意識を今一度高めて生活しようと思った。
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2018年は、Fuckbook・・・ではなかった、Facebookという組織がいかに腐れ切っているかということが周知の事実になったという点は喜ばしい1年であった。ケンブリッジ・アナリティカの問題に代表されるように、プラットフォーマーであることを隠れ蓑にして、この問題から逃れようと...
2018年は、Fuckbook・・・ではなかった、Facebookという組織がいかに腐れ切っているかということが周知の事実になったという点は喜ばしい1年であった。ケンブリッジ・アナリティカの問題に代表されるように、プラットフォーマーであることを隠れ蓑にして、この問題から逃れようとするFacebookという組織を許してはいけないし、故又吉イエス御大が生きておられたら、2019年に地獄の業火に投げ込まれるのはマーク・ザッカ―バーグその人であろう。 前置きが長くなったが、本書はこうしたいわゆるデジタル・プラットフォーマーの台頭が民主主義に対して与える影響を6つの論点から考察し、初期的な対処策までをまとめあげている。 具体的にデジタル・プラットフォーマーにより負の影響が表れている民主主義の論点とは、以下の6つである。 ①行動的な市民:データとアルゴリズムの存在により、我々は本当に自由意志に基づき行動しているといえるのか? ②文化の共有:”いいね”や”クラスター(Twitterのような)”で、自らの狭い世界がより増強されるだけのコミュニティで、広範な世界との出会いや価値観の共有は図れるのか?かえって我々は部族社会に先祖帰りしているのではないか? ③自由意志:データとアルゴリズムにより、いかに自由意志が発現する場としての選挙はハックされたのか? ④利害関係者の平等性:人工知能に代表されるテクノロジーによる雇用の喪失と社会格差の拡大はどこまで進むのか? ⑤競争経済と市民の自由:プラットフォーマーによる独占の行き着く先は? ⑥政府に対する信頼:暗号通貨に代表されるように、国家・政府に対する信頼は徐々に喪失されつつあるのではないか? 個々の論点自体は取り立てて目新しいものではなく、昨今よく言われている内容ではあるが、民主主義に与える影響という観点を網羅的に把握できる点で、頭の整理には役立った。
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ところどころ役に立つ記述はあるが、研究に使えるかどうかは不明である。最後の20のアドバイスが役に立つ。 2021年12月4日に読んだことを忘れて再度読んで、ところどころ印がついていた。すでにこのサイトでは文庫版でしかヒットしなくなって、このオリジナルの翻訳本は消え失せてしまった。
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イントロダクション テクノロジーが社会を破壊する? 第1章 新しき監視社会――データの力は自由意志をどのように操作しているのか 第2章 「部族」化する世界――つながればつながるほど、分断されていく 第3章 ビッグデータと大統領選――デジタル分析が政治のありかたを揺るがす ...
イントロダクション テクノロジーが社会を破壊する? 第1章 新しき監視社会――データの力は自由意志をどのように操作しているのか 第2章 「部族」化する世界――つながればつながるほど、分断されていく 第3章 ビッグデータと大統領選――デジタル分析が政治のありかたを揺るがす 第4章 加速する断絶社会――AIによって社会はどうなるのか 第5章 独占される世界――ハイテク巨大企業が世界をわがものとする 第6章 暗号が自由を守る?――国家を否定する自由主義者たち 結論 ユートピアか、ディストピアか エピローグ 民主主義を救う20のアイデア
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