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宇宙はどこまで行けるか の商品レビュー

4.4

15件のお客様レビュー

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2019/01/19

同時進行で「もしも宇宙に行くのなら」を読んだんだけど、此方は現実的なお話。 リアリティはあるけど読み物として難しいね。 数式多し。読み飛ばしました。

Posted byブクログ

2018/12/03

宇宙を題材にした本はたくさんありますが、本書は対象を天体ではなく、ロケットに絞り込んだ工学目線の本です。長い胴体の尾部にノズルがあって、そこから猛烈な炎を噴き出して打ち上げられるロケットの姿が一般てきなイメージではないでしょうか。そのノズルの形状にも工学的必然性があり、燃料となる...

宇宙を題材にした本はたくさんありますが、本書は対象を天体ではなく、ロケットに絞り込んだ工学目線の本です。長い胴体の尾部にノズルがあって、そこから猛烈な炎を噴き出して打ち上げられるロケットの姿が一般てきなイメージではないでしょうか。そのノズルの形状にも工学的必然性があり、燃料となる推進剤についてもロケットが進む周囲の環境(大気の濃度)によって決まってくるなど、本書序盤はロケットエンジンの基礎ともいえる理論をざっとおさらいしています。 そして本書中盤以降は、地球近距離軌道、小惑星探査、内惑星(水星・金星・火星)、探査、外惑星(木星・土星・天王星・海王星)探査、太陽系外への探査と次第に距離スケールを拡大しつつ、それぞれのステージに最適なロケットエンジンの構造や特徴について解説していきます。 太陽系外探査の対象は、太陽に最も近い恒星アルファ・ケンタウリです。距離は4光年。SFの世界ではあっという間で到達する距離ですが、現在のロケット工学の知見を基に今後のブレークスルーをいくつも仮定してもその距離に到達するには1000年~5000年というオーダーです。SFの世界に半ば足を踏み入れてはいるものの、ロケット工学の第一人者の著者が語る未来には説得力があり、それでもなお恒星間飛行のハードルの高さが改めて実感できます。 日本人の著者による本ということで、大変読みやすく、今後さまざまに展開される惑星探査などのニュースに触れる際にも非常に役立つ知識を提供してくれる1冊だと思います。

Posted byブクログ

2020/06/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ロケット推進=自力で推進する装置 ペイロード(荷物)=ロケット全体の3% 液体燃料ロケット ・燃料:水素系/灯油系 ・エンジンサイクル:  ①ガス発生器サイクル   副燃焼室で燃やして、ターボポンプシステムで燃焼室に燃料を送り込む。  ②2段燃焼サイクル=H2A 1本100億円   副燃焼したガスも燃焼室に送る。  ③膨張サイクル=H3   燃焼室の冷却時の流体膨張でタービンを回す。 ビーミング推進  外部からマイクロ波やレーザーを当てプラズマを作る。 ISS  高度400km 気圧1兆分の1 重力1割減 秒速8kmで無重力 全電化衛星  静止軌道までの到達と修正にイオンエンジンで軽量化  2015年ファルコン9で実用化。  2基同時打ち上げ可能に。  1基でも打ち上げ費込みで300億円が相場。 キューブサット  超小型人工衛星  数百万円で打ち上げ可能  頻度をあげ進化を早める  多数個打ち上げにて撮像周期短縮 宇宙エレベーター  36000km上の静止軌道に落とす  破断長5000kmに耐えるのはカーボンナノチューブ  しかし0.1mmの長さしか作れていない 小惑星帯  地球250個の面積あたりに1個しかない。 火星有人飛行船 時間  地球軌道~楕円軌道(エンジン非使用)~火星軌道  地球から火星260日、火星待機450日、地球へ260日  往復最短で970日、2年8カ月。 重さと打上げ費  6人の食料に、水と酸素はリサイクルして6t  母船30t、着陸船60t、  エンジンと推進剤を入れて合計1000t ≒ISS3つ  10tを1回100億円のロケット100回  =1兆円で打ち上げ、地球軌道上で組み立てる。 開発費  開発費用は10倍の10億円=最小想定  一方でISSは10年準備し10年かけて2011年完成  15億円。  その3個分とすると開発費用は45億円=最大想定  NASA年間予算は2兆円、JAXAは1800億円。 打ち上げコストダウン  ファルコン 9   ペイロード1t当たり2.7億円  ファルコン ヘビー ペイロード1t当たり1.4億円    イオンエンジン   高推力化できれば母船1/3の重さに    ホールクラスタ  ヴァシミール   プラズマを磁気ノズルで加速、中和器不要  軽量太陽電池 スペースマイニング  素材や燃料を宇宙で調達  組立は月と地球の重力の釣り合うラグランジェ点で 原子力電池  プルトニウム238が核分裂、1kgで540W、  88年後に半減しても270W  熱を電気に半導体で変換するので電力は5W。  太陽電池は1kgあたり50W。  木星付近で拮抗。 ソーラーセイル「イカルス」  太陽の光子力、畳一枚で1.5mg  薄膜太陽電池と反射光の液晶制御も合わせた  一辺14mのセイル  木星までが限度 NEP(小型原子炉)による電力  東芝4S 10MW  直径2m長さ14mファルコンヘビーに入る  宇宙で組み立てれば安全 ケンタウロス座アルファ  26万8400au、4光年  ボイジャー1号 143auにて  外惑星のスイングバイで秒速17km マッハ50  8万年かかる  NEP+ヘリウムイオンエンジン+スイングバイ  =秒速900kmで1400年 反物質推進  「対消滅」のエネルギーで高速の8% 秒速24000km  55年で到達  ただし、反物質を1g作るのに、現在10億年 スターショット計画  1g、4mの小型セイルを  地上の原発100基分、1億Wのレーザー発振器で照射、  高速の20%で進み、22年で到着。  4年後、26年で写真が届く。  数万基単位で打上げ、リスク下げる。 シンギュラリティ  知性を飛躍的に発展させる。  遺伝子操作で人間を進化させる。  脳内データの外部転送。  100年後、スターショットで行先のデータが揃う。  1000年で行ける宇宙船とロボットができる。  ロボットに意識を送り、恒星移民に。  太陽の寿命は50億年。 

Posted byブクログ

2018/10/08

 宇宙論ではない、宇宙工学つまりロケットエンジンに関する本だが、月、水・金・火・木・土星、小惑星そして天王星・海王星へ到達するために、万有引力の法則に従った航行が必要なこと。そのためにいろんな制約がある中での宇宙船の飛行となっていることを大変分かりやすく説明してくれる。このような...

 宇宙論ではない、宇宙工学つまりロケットエンジンに関する本だが、月、水・金・火・木・土星、小惑星そして天王星・海王星へ到達するために、万有引力の法則に従った航行が必要なこと。そのためにいろんな制約がある中での宇宙船の飛行となっていることを大変分かりやすく説明してくれる。このようなことを意識せずに、地球内の常識で考えていることが多かったことに改めて気がつく。スイングバイ航法もイメージとしてはわかっていたが…。スイングバイをするに際しての金星の利用が通常化しているというのも納得!今後惑星間を太陽などの重力に逆らって自由自在に飛行できるエンジンの開発はNEPエンジンという概念により可能性が見えてきている?それが最終章の太陽系外、恒星への移動となると正にSFの世界にならざるを得ないことも分かる!人間の寿命を延ばすなどの解決策しか今は思いつかないようだが、これから1000年先には何が出来るようになっているかなどは、まさに想像を絶する世界だろうとは思う。

Posted byブクログ

2018/10/05

ロケットがどのように飛ぶのか技術的な話が大半。イオンエンジン、原子力電池の辺りが興味深い。ケンタウルスまで秒速250キロで飛んでも5000年。人類がSF映画的な事をできるのはかなり先か不可能なのかも。いずれにせよワクワクして読めた。

Posted byブクログ